幼馴染「と、惚けないでよ・・・見た、見たんだから」
幼「お、男君・・・き、昨日女の子と一緒にいたの見た」
男「・・・仮に俺が一緒に居たとして、お前に関係あるのか」
幼「・・・・・・」
幼「ある」
幼「だって・・・だって、だって」
幼「お、男君は、か、彼女とか・・・は、早いと思う・・・し」
幼「・・・・・」
幼「でも」
男「・・・別に普通の友達だよ」
幼「何友達?」
幼「・・・・・セ、セ*クスフレ・・。」
男「どっから覚えたそんな言葉」ポカ
幼「い、痛い」
男「普通の。バイト友達」
幼「・・・ほ、本当かな」
幼「わ、私が、面倒だからとか」
幼「本当はそう・・・お、思ってるんじゃないの」
幼「だって、変だもん」
幼「付き合ってもないのに、こんな事男君に、き、聞くなんて」
幼「わ、私達・・・友達なのに」
幼「そう・・・友達」
男「・・・」
男(わかっててやってるのか)
男「俺DTだし、そんながっつく勇気ないし」
幼「私も・・・そう」
男「がっつく?」
幼「ち、違う・・・ど、DTの・・・所」
男「はは、お前DTなんだ」
幼「な」
男「冗談だよ」
幼「・・・・」
男(あ、ちょっと怒ってるな)
幼「と、と」
男「?」
幼「とま・・・とまとま」
男「ああ、泊まってけって?」
幼「!」コクコク
男「良いよ。てか家すぐ近くだし」
幼「でも・・・夜道とか、暗いから・・・」
幼「だから」
男「帰るって」
幼「・・・・」
幼「デ、デートするの?」
男「は?」
幼「だから、帰りたがってるんでしょ」
男「お前いい加減にしろって」
幼「ひ」
幼「お、怒ったの?」
幼「ごめんなさい」
男「・・・ちょっと苛ついただけ」
男「でも、しつこい」
幼「しつこい・・・」
幼「・・・昔は泊まってたじゃん」
幼「何で、急に」
男「んー・・・恥ずかしいじゃん」
幼「私は、お、男君と、お泊まりできたら楽しいよ?」
男「楽しいかもしれないけど恥ずかしいの」
幼「た、楽しいなら、良いじゃん」
男「でも明日平日だしな。それじゃ」
男「何だ今日も迎え来たんだ」
幼「うん・・・えへへ」
幼「あの」
男「?」
幼「い、い、い」
幼「い」
幼「ん」
男「一緒に学校行くか」
幼「う、うん!」
幼「お、男君!!!」
男「うわ・・・何?」
幼「お弁当・・・」
幼「これ」
幼「ん」
男「ああ、作ってきてくれたんだ」
幼「う、う、う、うん・・・・」
男「じゃあ一緒に食べるか」
幼「う、うん!」
幼「こ、こ、昆布と煮干しからダシを取ったの!」
男「わざわざどうも」
男友「愛妻弁当食べてる」
男「友達だから」
男友2「あっははは絶対デキてんだろーお前等ー」
男「デキてないって」
男「気にすんなよ。誰にでも何時でもああなんだよ」
幼「・・・・」
男「?」
男(ちょっと怒ってるような)
幼「・・・・」
男「?」
男「どうした?暗い顔してさ」
幼「・・・」
幼「男君さ」
幼「か、彼女とか・・・何で作らないの?」
男「は?」
男「何の話?」
幼「だって」
幼「・・・・」
男「黙っててもわからないよ」
幼「だ、だって・・・変だよ」
男「何がさ」
幼「お弁当とか・・・お迎えとか」
幼「色々してるのに」
幼「な、な、なのに」
幼「わ、わ、私」
幼「私・・・」
男「・・・」
男「俺としてはさ、何か女として見れないというか」
男「お前はどう思う?」
バイト友「アンタがどこの誰と付き合おうが知ったこっちゃないわね」
バイト友「明日の天気の方がよっぽど知りたい」
男「お前俺と同年代の一応女だろ」
バイト友「一応って何」
男「別に」
バイト友「バカにしたか?」
男「してないよ」
バイト友「私に話されても困るし」
男「はは、まぁお前って、そういうの縁なさそうだもんな」
バイト友「何だと?私はモテモテなんだぞ」
男「可愛くても性格悪いからな」
バイト友「それを補って余りある美貌を持ってるけどね」
男「はは、冗談言うなよ」
店長「あの、仕事中だからね」
バイト友「あー疲れたー」
男「女があぐらかくなよ」
バイト友「ふん、私は私にしか従わないから」
男「あっそ」
男「女とは思えない奴だよな。中身オッサンなんじゃないのか?」
バイト友「アンタみたいな、女々しい奴とは違うって事さ」
バイト友「女々しいから私の雄々しさが際立ってるだけだよ」
バイト友「あはは」ケタケタ
男「はいはい」
バイト友「おごりか?」
男「お前のね」
バイト友「お前に奢るくらいなら金をドブに捨てた方がマシ」
男「ひねくれすぎでしょ」
幼「お、男・・・君」
男「あ」
幼「?」
幼「む、む、迎えに・・・きたよ」
男「幼だよ。話しただろ」ヒソヒソ
幼「あの」
幼「は、始めまして」
バイト友「はいはい初めましてー」
バイト友「女連れでバイト帰りとは良いご身分ですね」
男「そうだろ?」
幼「じゃあ私かーえろっと」
男「じゃな」
幼「ま、待って!・・・下さい」
バイト友「あん?」
幼「あ、あるんです」
バイト友「おう。言ってみろ」
男「なんだお前えらそーに」
バイト友「うっさいわね」
幼「また・・・仲よさそうにしてる」
バイト友「はひ?」
幼「・・・」ギリ
バイト友「あん?それが質問?」
幼「・・・・」コクコク
男「んな訳ないだろ?コイツ人の悪口しか言わないんだぜ」
男「好きに馴れって方が難しいよ」
バイト友「はん!よく言うわよ。言われないことしなきゃいーのに」
男「お前から話しかけてくるじゃん」
バイト友「目障りなだけ」
幼「な、仲よさそうにしないでください!!!」
男「きゅ、急に大きな声だすなよ」
バイト友「それに仲良くなんてしてないよ。こんなんと」
男「なんだと?」
幼「バイト友さん」
バイト友「何?てか私の名前コイツから聞いたの?」
幼「独自のルートで調べました」
バイト友「は?」
幼「ふ、二人は、つ、付き合ってますか?」
幼「で、ですよね・・・そうですね」
幼「じゃ、じゃあ・・・辞めて下さい」
幼「こ、こういうの、困るんで」
バイト友「困る?」
幼「そうですよ・・・こ、こういうの」
幼「お、男君と勝手に・・仲良くしないで下さい」
バイト友「・・・」
男(何か口を出せない雰囲気だ)
バイト友「アンタに私の行動を制限される筋合いはないね」
幼「・・・・別に制限してませんけど」
幼「ただ、男君と・・・」
バイト友「そうやって言われると男と仲良くしたくなる」
幼「!」
幼「バイト友さん・・・大体失礼じゃないですか?」
幼「わ、私より年下ですよね?」
幼「せ、先輩の言う事は、聞いた方が良いと思います」
バイト友「は」
男(馬鹿野郎。チビなだけで1個上だよ)
幼「・・・べつに好いて貰おうとしてません」
バイト友「私にっとってはどうでも良い問題なんだけど」
バイト友「突き詰めるところ、アンタが男を好きなくせに言い出せないから」
バイト友「私の行動を制限しようって事でしょ?」
幼「す、好き・・・好きなんてそんな事・・・な、ない」
バイト友「女々しいって言ってんのさ」
バイト友「ウジウジしてるのが気にくわないの」
幼「・・・これは、性格だから」
幼「・・・関係あります」
バイト友「性格って言うのは何かから逃げるための道具じゃないって」
バイト友「そう言ってんのさ」
バイト友「自分がやるべき事をやらないで」
バイト友「他人に行動を押しつけんなや根暗女」
幼「ね、根暗」
幼「そ、そんな、言い方・・・」
バイト友「ハン。優しくしてもらえると思ったの?」
バイト友「間違ったこと言った?」
男「間違えた事じゃなくて言い方を考えてくれよ」
男「そんな喧嘩ごしに」
バイト友「私が悪いってのかこんちくしょー」
男「ほら帰るぞ?行こう?」
幼「・・・・・うん」
バイト友「なぜその女の肩を」
男「お前と違って繊細なの」
バイト友「っけ、根暗どうし仲良くやってろバカ」
男「・・・」トコトコ
男「元気だせよ」
男「アイツさ、ああいう所あるから俺でもヘコむけど」
男「でも悪い奴じゃないんだ」
幼「・・・」
男(あ・・・この慰め方じゃ駄目か)
男「あ、アイツさー・・・本当デリカシーないよな」
男「神経図太いから普通の人間の気持ちがわからないんだよ」
幼「・・・うん。ありがと男君」
男「お、どした?」
幼「今日・・・い、家」
幼「男君の、家・・・行きたい」
男「な、何行ってんだ?もう遅いぞ」
男「遊ぶなら明日な」
幼「ヤダ」
幼「男君の家に入れないなら私、そ、外で過ごす」
男「ええ」
男「・・・」
幼「・・・」
幼「ご飯つくるね」
男「いや、もう遅いから良いよ」
幼「・・・・それって、変だよ」
男「んむ?」
幼「だって・・・だってだって」
幼「ご飯食べに行こうって」
男「あ、ああ」
男「そうだけどさ・・・何か腹そこまで減ってないし」
幼「・・・・」
幼「・・・そっか」シュン
男「・・・」
男「・・・まぁでも、晩飯抜きは嫌、かな」
幼「え」
男「飯作ってくれよ」
幼「・・・・うん」
幼「ふふ」
男「どした~苦しい」
幼「うん・・・食べて、くれたなって」
男「そりゃあ、もったいないしな。残したら」
幼「嬉しい」
男「にしても量多かったぞ~次はもうちょっと少なめな」
幼「・・・わざとだよ」ボソ
男「は?」
幼「・・・ううん。何でも無い」
幼「泊まりたい」
幼「だ、駄目・・・?」
男「う」
男(本当は断りたいんだけど)
男(泣きそうな顔をみるのは辛いな)
男「・・・良いよ」
男「お前はベッド使え、俺は敷布で寝る」
幼「い、い、い、い、一緒」
幼「・・・一緒に、寝よ?」
幼「え、ええええ!!!!」
男「あ」
男(間違ってバイト友のノリで話しちゃった)
男「ごめんごめん。冗談だよ」
幼「・・・・・」
幼「・・・・・」
幼「良いよ」
幼「大事にして、くれるなら・・・良いよ」
幼「怖くしないなら」
男「・・・じょ」
男「冗談」
男「冗談だよ。あっはっは」
男「ノリが通じないなー」
男「もう寝るぞ」
幼「本当にそこで、寝るの?」
男「うん。お休み」
幼「・・・・・・・お休み」
ちゅんちゅん
男「あ、スズメ・・・朝か」
男「毎朝起こしてくれてありがとうな」
ちゅんちゅん
男「聞こえてんのかな」
男「なんか良いにおいする」
男「ん?」
幼「zzz」
男「・・・」
男(敷布に潜り込んで寝てる)
男「とぉ」ツンツン
幼「ん」
幼「zzz」
男「えいえい」プニプニ
幼「zzz」
男「あはは変な顔」
男「にしても」プニプニ
男(寝てると可愛さが引き立つよな)
男「にしても色白だよなお前」グニグニ
幼「う」
幼「zzz」
男「変な寝方したんじゃないか?」
幼「そ、そうかも」
幼「・・・・お、怒ってるの?」
男「何がさ」
幼「か、か、勝手に・・・入ったの」
男「怒ってないよ」
幼「私・・・ちょっと入るだけで、ずっととかじゃなくて」
幼「でも男君と一緒だと、あ、安心したから」
幼「それで」
幼「ごめんなさい」
男「よしよし」ナデナデ
幼「あ」
男「あはは顔赤くなってる」
幼「い、いじわる言わないで」
幼「・・・」
男「・・・」
男(つい甘やかしてしまう)
男(何かドツボにハマっているような)
男「誰の事言ってんだ」
バイト友「アンタが一号であの子が二号」
男「うるせ」
男「あの後落ち込んで酷かったんだぞ」
バイト友「私には関係ないね」
バイト友「火の粉を振り払っただけ」
バイト友「それで誰かが傷ついても自己責任」
男「お前は色んな人間を傷つけていきてるもんな」
バイト友「根暗は敏感で可哀想。弱い事は罪なのに」
男「そこまで言うか」
男(でも昨日のアレは幼が完全におかしかったもんな)
バイト友「奢らないわよ」
男「そうじゃないよ。昨日の」
男「アレはまぁ、立場的に幼をかばったけど」
男「お前が正しいよ」
男「それなのに幼の肩もってゴメンな」
バイト友「アンタに味方されても嬉しくない」
男「嘘つけ本当は寂しいくせに」
バイト友「寂しくない!」
男「ちょっと泣きべそだったぞー」
バイト友「嘘つくなー」ガー
店長「君達仕事をなんだと思ってるんだ?」
男「騒いだのはお前だからな」
バイト友「謝るならさっさと地面に頭擦りつけな」
男「それは嫌だ」
バイト友「そっか」
男「ん?メール」
幼『今日も昨日と同じ時間にお迎え行きます』
男「・・・監視してるぞってか」
男「携帯のぞき込むなよな」
バイト友「今日もバイト終わりにバトルか」
男「何楽しんでんだよ」
男「胃が痛いからやめてくれよ?幼をなだめるの大変なんだ」
バイト友「私は傷着かないってか」
男「慰めてやるよ。ヨシヨシ」ナデナデ
バイト友「撫でるなや」
男「はん?」
バイト友「ハッキリしないから、こういう事になるんでしょ?」
バイト友「あそこまで言われて好意に気づいてないわけないし」
バイト友「それとも弄んで遊ぶという上級テクニックを」
男「違う違う」
男「前から言ってるだろ?俺は女としては見れないんだよ」
男「・・・振って、今までの関係?」
男「無理そうじゃね?」
バイト友「じゃあ突き放したら?」
男「それはそれで心配だよ」
男「妹みたいな物なのかも。親愛だよ」
バイト友「ほーん」
男「どうでも良いって顔してんな」
バイト友「いや、ミジンコにも愛情ってあるんだなって」
男「お前さぁ」
バイト友「私に釣り合う奴なんて、そうそういない」
バイト友「まずは石油を発掘してから来い」
男「強気だなぁ」
バイト友「弱気よりは良いでしょ」
男「羨ましいよ。その強気が。嫌味じゃなく」
バイト友「ふふん」
男「幼もお前みたくなんないかなぁ」
バイト友「私みたいな美貌を得るには修行が必要だよ」
男「少し位別けられないものかな」
男「髪でも貰おうか」サラ
バイト友「キモ。触んなや」
男「まぁそういうなよ」サラサラ
男「あ、お前って若干茶髪気味なのな」ナデナデ
バイト友「・・・・や、やめろや」
男「あっははは可愛い奴」ナデナデ
店長「・・・・」ピキピキピキ
男「やっぱそう思う?」
バイト友「切羽詰まってた感じはある」
バイト友「根暗の気持ちなんてわからんけど」
男「・・・そうだよなぁこのままじゃあ駄目だよな」
バイト友「もう決めろや。どうするか」
男「ハッキリって事?」
バイト友「ウジウジしててもしょうがないじゃん」
男「確かに」
バイト友「告んの?ウジウジカップルかんせー」
男「話聞け」
男「で、振られたらウケルよな」
バイト友「考えただけでも爆笑」
バイト友「骨は拾っといてやるよ」
男「じゃあお前振られたら俺と付き合えよ」
バイト友「は、はぁ?」
男「何だよ」
バイト友「何がよ」
バイト友「赤くないし」
男「いや赤いから」
バイト友「うっさい。暑いんだ」
男「言う程か?確かに暖房はついてるけど」
バイト友「アンタと付き合うとか、そんなふざけたことぬかすから」
バイト友「それで、怒ってるのさ」
男「はは、そっかそっか」
バイト友「わかれば良い」
男「今日も泊まるの?」
幼「・・・だ、駄目かな」
男「まぁいいか」
男「話もあるし」
幼「は、は、話?」
幼「何かな・・・?」
男「幼さ、俺の事どう思ってる?」
男「うん」
男「いい加減ハッキリした方が良いのかなって俺達」
幼「ハッキリ?」
男「うん」
幼「じゃ、じゃあ」
幼「男君は?」
男「・・・」
男「俺はさ」
男「俺は」
男「あ」
幼「・・・・ッ」
男(よくみたら泣きそうだ)
男(・・・そうだあんな臆病なのに俺の気持ちを聞いてきたんだ)
男(アイツだって俺が拒絶の言葉を口にしたら)
男(その時点で関係がマイナスな方に行くってわかってるのに)
幼「男君・・・?」
男(幼の奴もう殆ど泣いてる)
男「俺は」
男(いいのか?拒絶して)
男「俺は・・・」
男「お前が好きだ」
男「・・・はは」
男「幼は、どうかな?」
幼「わ、わ、わ、」
幼「私、も」
幼「ずっと・・・ずっとずっと」
幼「凄く凄く凄く」
幼「好き」
幼「大好き男君!!!」ガバ
男「うわわ」
男(そうだ・・・良いじゃないか恋人はスタートラインって言うし)
男(こんなに好かれているんだ、幸せ者だよ俺は)
幼「い、いっぱいいっぱいいっぱい、やりたい事とか!あとあとあとあとあと」
男「あはは、落ち着けよ」
男「ん?ああ」
男「付き合う事になった」
バイト友「・・・え」
男「まぁ、さ。愛されるより愛する方がって」
男「これから恋心が芽生える可能性もあるだろ?」
バイト友「・・・・」
男「上の空だな」
男「あれ?お前、少し化粧してる?」
バイト友「うっさいわよ根暗。触んな」
男「何だよその言い方」
男「あ、またメール・・・今日これで42件目だ」
バイト友「・・・・ふん」
END
刺される未来が見えてるだろ