男「な、なんだよ。ゲームの話か?うーん・・・」
幼馴染「作られて、そのまま。傷ひとつ無い新品か」
幼馴染「誰かが触って、いらなくなって売った中古品」
幼馴染「男は、どっちが欲しい・・・?」
男「そりゃあ、新品のほうがいいだろ。綺麗で傷もないだろうし」
幼馴染「私も」
幼馴染「私も新品のほうが好き。新品が良いって思う」
男「ど、どうしたんだ?今日のお前、なんか変だぞ?」
幼馴染「・・・ごめん、ごめんね・・・」ポロポロ
男「・・・えっ?な、泣いてるのか!?・・・幼??」
男「だ、大丈夫か・・・?」サスサス
幼馴染「うん。落ち着いてきた・・・ありがとう」
幼馴染「やっぱり男は優しいね・・・すごい優しい」
男「そ、そうなのか?よく分かんないけど・・・」
幼馴染「そうだよ。男は・・・いつも優しくしてくれる」
幼馴染「私にだけじゃなくて、色んな人に」
幼馴染「・・・うっ、ううっ」
男「・・・。何かあったのか?」
男「・・・」ギュッ
幼馴染「・・・や、やめてっ!」パシッ
男「・・・ご、ごめん」
幼馴染「あ、ちがっ・・・違うの・・・」
男「・・・?」
幼馴染「私、」
幼馴染「ずっと男が好きだった・・・。」
幼馴染「今まで、ずっと、男だけが好きだった・・・。」
男「じ、実はさ・・・」
幼馴染「・・・っ」
男「・・・お、俺も!」
幼馴染「言わないで!!」
幼馴染「・・・ごめん・・・気付いてたのに・・・」
男「・・・幼?」
幼馴染「ギュッってしてくれて、ありがと」
幼馴染「でも、男に私みたいな中古品は・・・ダメだよ」
幼馴染「私なんか・・・私なんか、死んじゃえばいいんだ・・・」
男「っ!?」
幼馴染「・・・だめだ、また死ねなかった・・・」
男「お、おい・・・」
幼馴染「ははっ、私のこと嫌いになった?」
男「ど、どうしたんだよ・・・傷が・・・そんなに・・・」
幼馴染「・・・死のうとした。何回も。だけど、死ねなかった」
幼馴染「えへへ・・・傷だらけなんだ・・・見られたくなかったな」
幼馴染「こんなトコ切ったって、死ねないのにね」
男「・・・もう、そんなことはしないでくれ。頼む」
幼馴染「うん。分かった。もうしないよ」
男「ほ、包帯・・・包帯持ってくる!」タッタッタ
幼馴染「男が・・・私なんかに優しくしなくていいのに・・・」
男「な、何言ってんだよ・・・」
幼馴染「・・・」
男「・・・」
幼馴染「・・・聞いてくれる?」
男「・・・ああ」
幼馴染「夏休みの初め・・・今から1ヵ月くらい前・・・」
―――
幼友「じゃあねー」
幼馴染「うん、ばいばーい」
幼馴染「・・・」スタスタ
「キミ、可愛いね。ちょっとお話聞いてくれる?」
幼馴染「・・・」スタスタ
「読者モデルの会社なんだけど。知ってる?○○って雑誌」
幼馴染「・・・知ってますけど」
「おお、正面から見たらもっと可愛い。もしかしてスッピン?」
幼馴染「・・・はい、そうですけど」
「スッピンでそんなに可愛いならお化粧したらもっと・・・」
幼馴染「本当に○○の会社の人なんですか?通報しますよ?」
「ああ、ごめんごめん。これ名刺なんだけど・・・」
幼母「へえ、凄いじゃない!○○って雑誌、私でも知ってるわよ?」
幼馴染「・・・」
幼母「雑誌に幼が載ってたら男くんビックリするわよー」
幼馴染(男・・・)
幼母「これがキッカケで芸能界デビューとか!」
幼馴染「あはは、ないない」
幼母「まあ、幼の好きなようにすればいいわよ」
幼馴染「・・・うん、分かった」
幼父「俺は反対だがな」
幼母「もう、お父さんったら頭が固いんだから!」
幼馴染「・・・」
幼馴染「凄いのかな・・・あはは」
幼友「凄いよ!絶対OKしたほうがいいよ!」
幼馴染「・・・やっぱりそうなのかな?」
幼友「だって○○だよ?そこから芸能界デビューとかあるかもしれないしさ!」
幼馴染「うん・・・分かった。じゃあ、男に聞いてから決めるね」
幼友「なんで男くんに聞くのさ?まさか付き合ってるの!?」
幼馴染「そっ、そういうわけじゃないけど!」
幼友「じゃあ、どういうわけ?」
幼馴染「男が喜んでくれそうなら、OKしようかなーって」
幼友「うわー・・・なにそれ、早く付き合っちゃいなよ」
幼馴染「かっ、からかわないでよ!もう切るから!」
幼友「お幸せにー」
幼馴染「・・・もう」
幼馴染「も、もし、もしもだよ?」
男「うーん・・・別にやんなくていいんじゃないか?」
幼馴染「・・・うん、分かった」
男「・・・? それより昨日あいつがさー」
幼馴染「えー?ほんとにー?」
男「ほんとだって!しかも・・・」
――
―――
幼馴染「またその人に声を掛けられて・・・断ったら・・・」
幼馴染「お金をむりやり渡されて・・・それで・・・」
幼馴染「それで・・・どうしてもって言われて・・・撮影に行って・・・」
幼馴染「撮影が終わったら、変な場所に連れて行かれて・・・うっ、ううっ・・・」ポロポロ
男「わ、分かった。・・・もう、分かったから」
幼馴染「ううっ・・・ひっく・・・」ポロポロ
男「・・・今まで誰にも言わなかったんだよな?」
幼馴染「うんっ・・・」
幼馴染「みんな、雑誌に私が載ってて喜んでくれたから・・・」
幼馴染「その後、その人が捕まったって・・・ニュースでやってた・・・」
男「そっか」
男「・・・いや、嫌いになんかならないよ」
幼馴染「ほ・・・ほんとに?」
男「うん」
男「新品だろうが、中古だろうが関係ない」
幼馴染「で、でも・・・でも・・・」
男「でもじゃなくて!」
幼馴染「私・・・その人にキスされた・・・」
男「もう思い出さなくていいから・・・な?」
男「処*だろうが非処*だろうが・・・」
幼馴染「え?」
男「・・・ん?」
その男死刑でいいよ
泣いたり笑ったりできなくしてやりたいな
幼馴染「・・・うん?」
男「あ、そ、そうか・・・ふーん」
幼馴染「?」
男「で、でも、その、無理矢理なにかさせられなかったのか?」
幼馴染「えっと・・・触ってって言われて、触った」
男「・・・な、なにを?」
幼馴染「・・・胸」
男「・・・ん?胸?」
幼馴染「うん、私より大きかったかな」
男(デブ野郎だったのか・・・??)
男「ああ、それはショックなんだけど・・・それ以上を想像してたからさ」
幼馴染「それ以上って・・・?」
男「そ、そりゃあ、その、交尾というか・・・セ**スというか」
幼馴染「・・・なに言ってるの?」
男「うん?」
幼馴染「女の子同士でそれは出来ないでしょ?」
男「・・・うん??」
幼馴染「うん」
男「え、でも、逮捕されたって・・・」
幼馴染「されたよ? 脱税で」
男「・・・」
幼馴染「・・・?」
男「それほぼ新品だから!!」
幼馴染「ええっ!・」
百合の付加価値ついてんじゃねーかよ
幼馴染「しかも女の人にされたなんて・・・誰にも言えるわけないじゃん」
男「・・・」
幼馴染「・・・私、なにかおかしいこと言ってる?」
男「あ、いや、べつに・・・」(そんなことでリストカットしてたのか・・・)
幼馴染「・・・だから、男の気持ちは嬉しいけど」
幼馴染「男には私みたいな中古品より・・・もっと綺麗な新品の・・・」
男「・・・」
幼馴染「お、男っ?聞いてるー?」