夢を抱いて上京してきた綺麗なアイドルちゃん「あ……○○さん。お疲れ様です」

1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:02:56.474 ID:PYPP+OUX0NIKU
夢を抱いて上京してきた綺麗なアイドルちゃん「最近お仕事、大変そうですね。こんな時間まで外回りだなんて」

以下、ry

アイドルちゃん「まあ、人気出てきた子が増えてきましたから。嬉しい悲鳴というものでしょうか?」

アイドルちゃん「……私ですか? 私はレッスンで、今帰るところです」

アイドルちゃん「……別に、あなたを待っていたわけではないんですけど」

アイドルちゃん「……でも、まあ、折角ですし」

アイドルちゃん「……送っていただけますか?」

2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:03:52.916 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……最近の調子?」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……どうということもないです」

アイドルちゃん「……あなたがとってきてくれたんでしょう? ローカル番組とか、イベントの司会とか……」

アイドルちゃん「不服なんてないですよ。私なんてそんなものですから」

アイドルちゃん「……かれこれ、5年経ちますか」

アイドルちゃん「……」

5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:07:45.792 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……送っていただいて、ありがとうございました」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……いやいや、何をしれっとついてきてるんですか」

アイドルちゃん「駄目ですよ。スキャンダルになります」

アイドルちゃん「……まあ私に張り付いている記者なんていやしませんけど」

アイドルちゃん「……そういうことばかり」

アイドルちゃん「……あなたも、そういうこと言ってて気が引けたりとかないんですか?」

アイドルちゃん「最初のころは、もっと誠実そうだったのに」

アイドルちゃん「……私も、まあ……」

6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:10:01.722 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……アイドル業界なんて、こんなもんですよね」

アイドルちゃん「私も最初のころは、目をキラキラさせてあなたに挨拶しましたっけ」

アイドルちゃん「あの頃のあなたは、とても大人っぽく見えてドキドキしました」

アイドルちゃん「……今? 今は……大人っぽいです。嫌な意味で」

アイドルちゃん「……卑猥な事ばっかり言って、碌な大人じゃないです」

アイドルちゃん「……そのうち警戒を解いたら、襲われそうで……」

アイドルちゃん「……なんて、半分冗談ですけど?」

7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:12:11.141 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……まあでも、いいですよ、別に」

アイドルちゃん「お茶くらいなら出しますよ。お世話になってますしね、どうぞ上がってください。ボロですけど」

アイドルちゃん「そもそもどうせ私みたいな売れないアイドルにスキャンダルとか、どうだっていいんですから」

アイドルちゃん「……誰も気にしないんですから」

8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:14:20.257 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……それに、正直に言うと」

アイドルちゃん「……今日も、気分が落ちてて」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……はい」

アイドルちゃん「……ありがとうございます」

9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:16:39.220 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……他のアイドルに手を出したりとか、してるんですか?」

アイドルちゃん「アイドルにそんなことしないって、じゃあ散々言い寄られている私はなんなんですか……」

アイドルちゃん「まあ、アイドルとか言っても、そんな経験の無い子なんてあんまりいませんからね」

アイドルちゃん「むしろアイドルだからこそ、機会なんていくらでもありますよね。各々、好き勝手やってますよ」

アイドルちゃん「私は、そういうの興味ないですけど」

アイドルちゃん「……はあ、そうですか。それは、どうも」

アイドルちゃん「……ふっ」

10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:19:11.556 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……出会った時、私がなんていったか覚えていますか?」

アイドルちゃん「……あ。そういうの覚えてるんですね」

アイドルちゃん「てっきり忘れてるかと。ふふ」

アイドルちゃん「だって、あなたは軽薄ですから」

アイドルちゃん「……」

12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:21:03.005 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……トップアイドルだなんて」

アイドルちゃん「……本当は、そんな夢、忘れた方がいいのかもしれないですけど……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……そう、ですか?」

アイドルちゃん「それ、本気で言ってます?」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……そうですか」

13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:24:13.526 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……あなたは、仕事に関しては真面目ですよね」

アイドルちゃん「……その辺り、ちゃんと感謝はしています」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……なんだかんだ、5年の付き合いですか……」

アイドルちゃん「……ふふ、積もる話もたくさんありますけど、長居はしないでくださいね」

アイドルちゃん「……襲われるのが怖いですし」

14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:27:02.894 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……ああ、お母さん?」

アイドルちゃん「うん……届いた。ありがと。うん」

アイドルちゃん「……ああ、見てくれたんだ? ありがと」

アイドルちゃん「うん……うん……」

アイドルちゃん「ありがとね。私も、頑張ってるから。うん」

アイドルちゃん「……じゃあね」

アイドルちゃん「……」

15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:29:29.423 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……明日は、地方のイベント」

アイドルちゃん「……久しぶりの仕事だな」

アイドルちゃん「……早めに寝ないと」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……あ、事務所の子が映ってる」

アイドルちゃん「……ふーん」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……ふっ、そうやって前に出るのはいいけど……」

アイドルちゃん「……ちょっと、周りから浮いてるかな」

アイドルちゃん「……なんてね」

アイドルちゃん「……はあ」

16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:32:05.384 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「はい! ありがとうございまーす!」

アイドルちゃん「お疲れ様でしたー!」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「ふう……」

アイドルちゃん「……あ、○○さん」

アイドルちゃん「来てくれてたんですか?」

17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:34:24.564 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……そうですね。ちょっと、共演した方の一人が、やたら絡んできて」

アイドルちゃん「……疲れました」

アイドルちゃん「まあ、よくあることですけど」

アイドルちゃん「え? それは、どうも……」

アイドルちゃん「……笑顔だけは崩すなって」

アイドルちゃん「……あなたからの、教えですし」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……それに、もう慣れてしまいました」

アイドルちゃん「……ありがとうございます。いただきます」

18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:36:29.177 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……スタッフの方に評判いいんですか? それは、どうも」

アイドルちゃん「根強いファンも、本当にいるのなら嬉しいですけど」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……最近、ずっと気分がすぐれなくて」

アイドルちゃん「……思い悩むことも、そりゃあります。たくさんあります……」

アイドルちゃん「……いえ」

アイドルちゃん「……○○さんは、頑張ってくれてます。お仕事を、私のために取ってきてくれて」

アイドルちゃん「私もそれに応えようと、頑張っているんですけど……」

19: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:39:10.546 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……ちょっと、やめてください。こんなところで……」

アイドルちゃん「そういうところですよ。あなたのそういうところが、駄目なんです」

アイドルちゃん「励ますって、下心が見えてるんですよ!」

アイドルちゃん「……まったく」

アイドルちゃん「……そうですね」

アイドルちゃん「……目指すは、トップアイドル」

アイドルちゃん「……でも、道は、険しいなあ」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……あなたはいつも、目だけはまっすぐです」

アイドルちゃん「……責任感はないんですけどね? ふふ……」

アイドルちゃん「……いい加減、胸触ろうとしてくるのやめてくれません?」

20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:41:29.043 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……今月、お金が足りない」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……もしもし? ○○さん?」

アイドルちゃん「あの、今日の仕事のお金っていつ入ります?」

アイドルちゃん「はい……はい……」

アイドルちゃん「い、いえ……貸していただくほどでは……」

アイドルちゃん「……いえ……あの、実は……」

21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:43:39.041 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……じゃ、じゃあ……前借ということで……本当にすみません」

アイドルちゃん「や、やめてください……そう言うこと言わないでください」

アイドルちゃん「冗談にならないので……」

アイドルちゃん「胸くらい触らせようかなって一瞬考えるじゃないですか……」

アイドルちゃん「乗り気にならないでくださいよ……」

22: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:45:13.949 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……最近、生活が不安で」

アイドルちゃん「……はい……はい」

アイドルちゃん「そうですね……まだ、気分がすぐれなくて」

アイドルちゃん「……あり、がとう、ございます」

アイドルちゃん「……本当に、○○さんには……」

アイドルちゃん「……はい」

アイドルちゃん「○○さんだけです……私が成功するだなんて自信満々に言ってくれるのは」

アイドルちゃん「……私、ですか? 私は……」

アイドルちゃん「……」

23: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:46:47.169 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……はあー」

アイドルちゃん「……うっ」

アイドルちゃん「……食べ物が喉を通らない」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「これから先、私、どうなるのかな……」

アイドルちゃん「……」

25: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:49:14.352 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……どうしたんですか、呼び出してきて」

アイドルちゃん「会議室貸し切ってどうするんですか」

アイドルちゃん「なんですか、その太鼓は。何で叩いてるんですか?」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……○○さんの誕生日とかですか?」

アイドルちゃん「……違う?」

26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:51:39.089 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……え!? あの特番に!?」

アイドルちゃん「……冗談でしょう? どうやって? え?」

アイドルちゃん「ほ、本当に……?」

アイドルちゃん「う、うそ……」

27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:53:56.275 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……う、嬉しいというよりは、恐怖が先立つというか……全国区とか初めてで……」

アイドルちゃん「……冗談じゃ、ないんですよね?」

アイドルちゃん「……頑張ったって、頑張ってどうにかなるんですか」

アイドルちゃん「いや、これまでの実績って言っても、大したものは……」

アイドルちゃん「……そうですかね」

アイドルちゃん「……」

28: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:56:10.293 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……チャンス、ですか」

アイドルちゃん「確かに、チャンスですね……逃せない、チャンス」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……いえ、なんでもないです」

アイドルちゃん「……頑張ります」

29: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 20:58:47.035 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……トークの準備ですか」

アイドルちゃん「そ、そうですね……私は、あまりそういうの得意ではないですから」

アイドルちゃん「……そ、そう、ですね」

アイドルちゃん「……これを機に……トップアイドルへ……」

アイドルちゃん「……」

30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:00:39.534 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……あ、お母さん?」

アイドルちゃん「……ん? なんでもないよ。ちょっと声が聞きたかったから」

アイドルちゃん「元気にしてる? お父さんも、腰とかまた痛めてない?」

アイドルちゃん「うん、うん……そっか……」

アイドルちゃん「ん。私も、大丈夫……最近、ね……」

アイドルちゃん「……いや、何でもない。うん」

アイドルちゃん「……じゃあね」

31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:02:56.900 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……今、起きてるかな……」

アイドルちゃん「……いや、かけない方がいいか」

アイドルちゃん「不安だからって、ペーペーの頃じゃないんだから……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……相当無理してくれたんだろうな」

33: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:05:50.467 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……そ、そうなんだ。へえ……」

アイドルちゃん「……うん、それは、使えそうだね。ありがとう……ネタ帳にストックしとく……」

アイドルちゃん「あはは……私、こういうの慣れないから……」

アイドルちゃん「う、うん……そうだね……○○さんが、凄く頑張ったみたい……」

アイドルちゃん「あはは……」

アイドルちゃん「……うん、頑張るよ……」

34: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:09:02.388 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……はい、はい。じゃあ、明後日に番組の初回の打ち合わせがあるんですね?」

アイドルちゃん「はい、もちろん。挨拶はちゃんと……」

アイドルちゃん「……○○さんは、来てくれないんですか?」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……い、いえ……大丈夫です」

アイドルちゃん「ただでさえ、準備にたくさん付き合ってもらってるのに、これ以上のご面倒はかけられません……」

アイドルちゃん「……楽観的な減らず口は相変わらずですね」

アイドルちゃん「……いえ……いつもありがとうございます……」

アイドルちゃん「……頑張ります」

35: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:12:47.248 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「はい! はい! ありがとうございました!」

アイドルちゃん「当日も、どうぞよろしくお願いいたします!」

アイドルちゃん「はい! 失礼いたします!」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……はー……」

アイドルちゃん「……いえ、一人で帰ります……」

アイドルちゃん「……タクシーで……はい、今日は、お疲れ様でした……」

アイドルちゃん「ははは……」

36: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:14:59.533 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……あー」

アイドルちゃん「……建物も打ち合わせの内容も何もかもが凄くちゃんとしてた……」

アイドルちゃん「……あれが、全国区か」

アイドルちゃん「……はあ」

アイドルちゃん「……うー」

アイドルちゃん「……う、胃が……」

アイドルちゃん「……」

37: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:17:20.656 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……先日のことなんですけど……洋服を買いに行ったときに……」

アイドルちゃん「全身真っ黒な……マネキンが……」

アイドルちゃん「……いや、マネキンがなんなの……つまらないとしか思えない」

アイドルちゃん「……はあ……休憩しよう……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……うっ……」

アイドルちゃん「……おえ……」

アイドルちゃん「……」

38: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:19:24.232 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……○○さん」

アイドルちゃん「……今お忙しいですか……?」

アイドルちゃん「……ちょっと、眠れなくて……」

アイドルちゃん「……お話、付き合ってくれませんか?」

アイドルちゃん「……ありがとうございます」

アイドルちゃん「元気……? あまり、ないです……」

アイドルちゃん「……私なら大丈夫って、○○さん、そればっかりですよね……」

39: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:22:25.600 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「俺を信じろって……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……信じていいですか?」

アイドルちゃん「……私、上京してから、未だに○○さんくらいしか、頼れる人が、いなくて」

アイドルちゃん「……はい……はい」

アイドルちゃん「大丈夫です……」

アイドルちゃん「……はい」

40: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:24:48.953 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……う」

アイドルちゃん「……うわあ!」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……ゆ、夢か……」

アイドルちゃん「……あー」

アイドルちゃん「怖い……怖いよ……」

アイドルちゃん「胃が痛い……ろくに眠れないのに……こんな悪夢とか……」

アイドルちゃん「全国放送が近づいてくる……近づいてくるよお……」

41: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:27:40.325 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……○○さん、○○さん」

アイドルちゃん「頻繁に、しかもこんな時間ですみません、でも、私、寝たら嫌な夢を見てしまって」

アイドルちゃん「……はい……はい……」

アイドルちゃん「……楽観が過ぎませんか……? このチャンスを逃したら、下手うったら、大御所の機嫌を損ねたら、私……」

アイドルちゃん「また取ってくるって……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「○○さん、今から会えませんか……?」

アイドルちゃん「私、もう……」

アイドルちゃん「襲われたって……私、○○さんのこと……」

アイドルちゃん「……疲れてなんかないです」

アイドルちゃん「私は正常です! 私は……うっ」

アイドルちゃん「……だ、大丈夫、です」

42: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:29:39.864 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……そうしたら、マネキンの視線が気になってしまって……」

アイドルちゃん「気にしないようにしてたら……店員さんが……」

アイドルちゃん「……店員さんが……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……」

43: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:31:51.371 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……あああああああああああ!!!!!」

アイドルちゃん「……こんな話つまらないよお!!!!」

アイドルちゃん「つまんないよおおおおおおおおお!!!!!」

アイドルちゃん「……絶対滑るよ……全国で……滑る……滑る……」

アイドルちゃん「……うっ」

アイドルちゃん「……おええ」

アイドルちゃん「かっ、げほっ……おえ……」

アイドルちゃん「うっぷ」

45: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:34:22.031 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……はあ……はあ……はあ……」

アイドルちゃん「……いよいよ、明日……」

アイドルちゃん「……私に、できるの?……」

アイドルちゃん「……トップアイドルってなに……?」

アイドルちゃん「おしゃべりが上手かったら、なれるの?」

アイドルちゃん「私は、ステージで歌ったり踊ったりがしたいわけで……」

アイドルちゃん「でも、明日上手くいかなかったら……私は……この先……」

46: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:37:09.968 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……無理」

アイドルちゃん「……無理だよ……無理に決まってるよ……」

アイドルちゃん「……何年、売れないアイドルやってるってのよ……素質が、ないんだもん」

アイドルちゃん「私は、駄目だもん」

アイドルちゃん「私は、本当はアイドルになんか向いてないんだよ……」

アイドルちゃん「…………」

アイドルちゃん「…………うわあああああああああああああ!!!!」

47: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:39:51.832 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……○○さん。こ、こんばんは」

アイドルちゃん「……と、突然押し掛けてすみません」

アイドルちゃん「分かってます。明日が大事な収録の日で、だから一人が嫌で……」

アイドルちゃん「ね? いいでしょう?」

アイドルちゃん「……わ、私を、慰めてください」

アイドルちゃん「……○○さんは私のこと好きですよね?」

アイドルちゃん「……一人でいると押しつぶされそうというか、死にたくなるというか、消えたくなってしまって……」

アイドルちゃん「怖いんです……私を求めてください……私を安心させてください」

アイドルちゃん「慰めてくれたら、きっと明日も……」

アイドルちゃん「……え、駄目?」

48: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:40:40.020 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……混乱なんてしてません!」

アイドルちゃん「やつれて目がグルグルしてるって、いつもこんな感じですもん!」

アイドルちゃん「ちゃんと寝ろ? いやいや、いつものエロエロな○○さんはどうしたんですか」

アイドルちゃん「いつも言い寄ってくるじゃないですか!!」

アイドルちゃん「私のこと好きじゃないんですか?!」

アイドルちゃん「……好きなら、私を、安心させてくださいよ……」

49: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:43:09.064 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……そりゃ、準備はちゃんとしてきましたけど」

アイドルちゃん「……そりゃあ、5年は、やってますけどぉ?」

アイドルちゃん「……私は! 私は、○○さんみたいな楽観的な性格じゃないんですよ!」

アイドルちゃん「今までちゃっちいのしかやってなかったのに、こんなのいきなりできるわけないじゃないですか!!」

アイドルちゃん「大体無茶ぶりが酷いんですよ! なんですか! いきなりなんだって言うんですか!」

アイドルちゃん「わ、私、トークとか苦手なのに! あの番組で数回は場を沸かせって、無理ですよ!!」

50: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:45:49.535 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……なんですか?」

アイドルちゃん「……なに? 何を言わそうと……」

アイドルちゃん「……夢はー? って言われても、何ですか……」

アイドルちゃん「……私のー? 夢はー? ……」

アイドルちゃん「……トップアイドール! イエーイ! ってなんですか!」

アイドルちゃん「ワハハじゃないですよ!」

アイドルちゃん「死ね!!」

51: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:48:04.767 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……なんですか」

アイドルちゃん「……優しい言葉の一つもないし」

アイドルちゃん「励ましの言葉くらい……いや、あんなの励ましじゃないです……」

アイドルちゃん「でも、何か特別なこと言ってくれてもいいのに……」

アイドルちゃん「いつもみたいに、私を安心させてくれてもいいのに……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……いう必要が無い?」

アイドルちゃん「……わ、私の、この惨状を見て、どの口が……」

53: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:51:04.482 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……そりゃ、準備もたくさんしたし……」

アイドルちゃん「私ならできるって、何度も言ってましたし」

アイドルちゃん「……トップアイドルとか言ってくれるの、あなただけですからね」

アイドルちゃん「はあー……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……自信、か」

アイドルちゃん「……わかりましたよ」

アイドルちゃん「……甘えようとして、どうもすみませんね!」

54: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:52:34.164 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……分かりました」

アイドルちゃん「……5年の経験値を信じます」

アイドルちゃん「……あとは、まあ」

アイドルちゃん「○○さんのことも、一応信じてますし」

アイドルちゃん「○○さんに見いだされた、私の器のでかさを信じますよ……」

55: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:53:55.800 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「その時、マネキンが……」

アイドルちゃん「こっちを見てたんですよー! うわー!」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「アハハ……」

アイドルちゃん「……」

56: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:55:30.639 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「○○さん! 今大丈夫ですか!」

アイドルちゃん「休憩中です! 今休憩中ですけども!」

アイドルちゃん「○○さん! あのとっておきのマネキンの話!」

アイドルちゃん「全っ然でした!!!! ちょっとは受けましたけど!! つまんな過ぎて!!!!」

アイドルちゃん「わ、わたし、が、頑張ったんですけどぉ……うう……もう、どうしていいか……」

アイドルちゃん「うん……うん……」

アイドルちゃん「滑っていいの……? 私滑っていいの……?」

アイドルちゃん「実はもう2回くらい滑ったんだけどね……? もう空気が怖くてね……?」

アイドルちゃん「うん……頑張る……もうちょっと頑張る……」

アイドルちゃん「……○○さあん……」

アイドルちゃん「……うん……うん」

アイドルちゃん「○○さんのそんな真面目な声、久しぶりに聞いたかも……うう……」

57: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 21:59:49.666 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……お疲れ様でしたー! いえいえ、こちらこそー!」

アイドルちゃん「また機会がありましたらよろしくお願いしまーす!」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「…………あ、○○さん」

アイドルちゃん「うん、今終わったところ……」

アイドルちゃん「……笑い? まあ、何回か沸いたけど」

58: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:00:54.178 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「あのね……? 休憩中のあの時の会話が共演者の人に聞かれてたみたいでね……?」

アイドルちゃん「それ勝手にネタにされて、場がドッカンドッカンで……」

アイドルちゃん「それからも何回も弄られてね……そしたらまたドッカンドッカンって……」

アイドルちゃん「……私、こんなのでトップアイドルになれるのかなあ……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……なんでそんな真面目な声してるの……いつもみたいにおちゃらけてよお!!」

59: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:03:12.435 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……知名度は上がった」

アイドルちゃん「バラエティの仕事は増えた」

アイドルちゃん「……これで、いいんですかねえ」

アイドルちゃん「……私、トップアイドルになれるんですかねえ」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……まあ、嬉しいですけどね」

60: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:05:10.020 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「お母さんが興奮して電話をかけてきて」

アイドルちゃん「ご近所さんもみんな見てて、面白かったって」

アイドルちゃん「正直、複雑ですけど。でも、まあ嬉しいものは嬉しいもので」

アイドルちゃん「ファンも増えましたし……仕事で認められることが多くなりました」

アイドルちゃん「生活に余裕が出てきたのは本当に良かったです……」

アイドルちゃん「……あと隙あらば歌の仕事をねじ込んでくれるのは本当に感謝しています」

61: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:07:10.813 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……○○さんのおかげなのは別に否定しませんけど」

アイドルちゃん「そうやってどや顔されると殴りたくなるので、やめてくれませんか」

アイドルちゃん「……そうですよ。私だって、今まで地道に努力を重ねてきたんですから」

アイドルちゃん「……やっと、実を結んだんですねえ」

アイドルちゃん「まあ、スタート地点ってのは、理解してますよ」

62: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:08:58.549 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……○○さんは、楽観的ですね」

アイドルちゃん「○○さんは卑猥な冗談をすぐ言うし」

アイドルちゃん「でも、別に本当は私なんか興味ないんですよね?」

アイドルちゃん「夜に尋ねてきた女の子を冷たい言葉被せて送り返すとか……」

アイドルちゃん「○○さんは、なんちゃって軽薄男ですよ」

アイドルちゃん「本当は童貞なんだ」

63: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:11:15.717 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……私のこと好き好き言うけど、全然好きじゃないんだ」

アイドルちゃん「じゃなかったら、送り返さないですよ……」

アイドルちゃん「……○○さんが常識を語らないでください!」

アイドルちゃん「ふてくされてなんかないです!」

アイドルちゃん「拗ねてなんかないです!!」

アイドルちゃん「……そうやって、すぐ好きとか、馬鹿馬鹿しいですよ。重みが無いんです」

アイドルちゃん「……な、なんですか」

64: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:12:34.386 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「そ、そうやって、近づいてきて、何もしないんでしょ!」

アイドルちゃん「……本当に何もしないんかーい!!」

アイドルちゃん「あ、駄目だ……なんだこのつまらないツッコミは」

アイドルちゃん「はあー……」

アイドルちゃん「……」

65: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:14:47.012 ID:PYPP+OUX0NIKU
アイドルちゃん「……○○さーん、○○さーん」

アイドルちゃん「……頑張りましょうねー」

アイドルちゃん「……私、信じてますから」

アイドルちゃん「○○さんのことも……あとまあ、自分のことも……」

アイドルちゃん「だから、一緒に目指しましょう。トップアイドル」

アイドルちゃん「○○さんと私なら、多分大丈夫だって思えるようになりましたから……」

アイドルちゃん「……」

アイドルちゃん「……これからも、ずっとよろしくお願いしますね」

66: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:16:08.507 ID:PYPP+OUX0NIKU
終わりです
アイドルとかアイマスでしか知らないしゲームもやったことないし
トップアイドルって何だろうと思いながら書いてました

引用元: アイドルちゃん「あ……○○さん。お疲れ様です」