幼馴染み「と、と、惚けないで」
幼馴染み「わ、わ、私、見たんだから」
男「もしかしてバイトの話か?」
幼馴染み「!」コクン
男「ただのバイト仲間だよ」
幼馴染み「う、嘘・・・だって仲よさそうにしてた」
男「というか何でバイト中の事知ってるんだ?」
幼馴染み「そ、それは・・・その」
幼馴染み「だ、だって・・・し、心配、だし」
男「なんの心配さ」
幼馴染み「それは・・・」
幼馴染み「ん」
男「だまっててもわかんないよ」
幼馴染み「お、男君が仲良し作らないかなって」
男「俺に友達ができたら嫌なのか?」
幼馴染み「うん」
男「うんって・・・」
幼馴染み「男君・・・わ、私と遊んでくれなくなるし」
幼馴染み「わ、私そんなの嫌だから」
男「俺とお前はずっと友達だろ?」
男「それが変わることなんてないよ」
男「それにお前・・・」
男「・・・」
幼馴染み「な、何・・・かな」
男(殆どストーカーじゃんそれ)
男「てな事があったんだけどさぁ」
バイト友「それを私に言ってどうするのさ」
男「いや相談乗ってくれよ。いつもみたいに」
バイト友「私はお前の相談係じゃない」
バイト友「お前はマネキンとでも喋ってな」
男「それでな」
バイト友「話を聞け」
男「なんだよ良いじゃんかお前同年代だろ?」
男「同年代の女の意見は重要なんだよ」
バイト友「私からアドバイス貰いたいなら金払いな」
男「うるせーなぁチビ助」
バイト友「なんだとー」ガー
店長「あのぉバイト中だよ?」
バイト友「・・・」
男「おい」
バイト友「ああ、私に話しかけてたんだ」
男「お前しかいないだろ」
バイト友「そこの植木鉢に話しかけてたのかなって」
男「辛辣な奴だなぁ」
男「お前この後暇?」
バイト友「なんでさ」
男「いや飯いかね?」
バイト友「な、何であんたと・・・私が」
幼馴染み「お、男君・・・む、迎えに来たよ」
男「お、おー・・・そっか」
幼馴染み「・・・・」
幼馴染み「やっぱりだ」
バイト友「?」
幼馴染み「あ、あの!」
バイト友「ほえ?私?」
幼馴染み「い、言いたい事が・・・あ、あります」
バイト友「私はないよ」
男「茶化すなよ」
バイト友「事実を言っただけ。初対面だし」
男「初対面だからこそ気を使えよ」
バイト友「そんな事したらこれからずっと気を遣わなくちゃいけないじゃん」
幼馴染み「や、やめてください!!」
男「きょ、急にどうした?」
バイト友「やめるもなにも、そういうの?」
幼馴染み「そ、そういう・・・・」
幼馴染み「お、男君と・・・仲よさそうにするの」
幼馴染み「お、男君と仲良く、し、しないで」
男「お、おい・・・」
バイト友「仲良いも何も世界で一番憎んでる人間をあげるならコイツだね」
男「何でだよ」
バイト友「今日のヘルプ遅れたから」
男「あれは元々お前の仕事じゃん」
バイト友「それでも大変そうだなって思ったら手伝いに来いや」
男「俺も俺で仕事あるんだよ」
幼馴染み「わ、私の話を聞いて下さい」
幼馴染み「な、何で仲よさそうにするんですか・・・そうやって」
幼馴染み「す、好きなんですか」
バイト友「あっははは」
バイト友「500パーセントあり得ないって」
男「失礼な奴だな」
幼馴染み「じゃ、じゃあもう・・・話さないで下さい」
バイト友「んー」
バイト友「別に男とは話さなくても良いけど」
バイト友「でもそうやって言われると嫌」
幼馴染み「や、や、やっぱり好きなんですか」
男「ああ、お前がさつだもんな」
バイト友「お前が私に釣り合わないって言ってんの!」
幼馴染み「二人で話しないで!」
バイト友「・・・何様なん?」
幼馴染み「え」
バイト友「あんたこそ男のなんなのさ」
幼馴染み「え、えと・・・それは」
幼馴染み「う」チラ
男「べ、別に普通の友達だよ」
幼馴染み「う、うん」
バイト友「だったらアンタに私の行動を制限される覚えはないね」
バイト友「他人にお願いする前に自分で行動しな」
幼馴染み「わ、わ、わ、私は」
幼馴染み「私だって・・・が、が、頑張って」
バイト友「何よ?言いたい事でもあるの?」
男「ほら、迎えに来たんだろ?帰ろうぜ」
幼馴染み「うん」
バイト友「飯行くんじゃないの」
男「今度な」
バイト友「調子のいーやつ」
バイト友「まぁアンタとの飯なんて私は何とも思ってないけど」
男「お前なぁ」
幼馴染み「・・・」クイクイ
男「ん、ああ帰ろうか」
バイト友「・・・ふん」
幼馴染み「な、何かな」
男「何で今日も迎えに来たの?」
幼馴染み「心配・・・だから」
男「・・・」
男「そっか」
幼馴染み「ご飯、帰ったら作るから」
男「ええ、良いよ」
幼馴染み「どうして?」
幼馴染み「・・・」
男「どうした?」
幼馴染み「・・・さっきご飯行こうって約束したって」
男「あ」
幼馴染み「さっきの子とご飯行く予定だったのに」
幼馴染み「何で私のは」
男「わ、わかったよ」
男「作ってくれよな」
幼馴染み「うん・・・作る」
男「もう結構遅いぞ」
幼馴染み「・・・・」
幼馴染み「と、泊まりたい、な」
男「え、ええ」
幼馴染み「い、い、嫌?」
男「嫌って言うかさ・・・両親とか心配しないか?」
幼馴染み「・・・もう、両親には連絡した」
幼馴染み「だから・・・良いでしょ?」
男「う」
男(昔からお願いがあると甘えるように見つめてくな)
男(どうもこれには弱い)
幼馴染み「男君は?」
男「敷布があるので大丈夫」
幼馴染み「・・・一緒に寝ない?」
男「おばか」パコ
幼馴染み「痛い・・・」
幼馴染み「酷いよ、殴らなくても」
男「もうそういう歳じゃないんだぞ俺等」
幼馴染み「わ、私は、良いのに」
男「ん?」
幼馴染み「何でもないよ」
幼馴染み「・・・うん」
男「はは、昔から22時に寝てたもんな。もう眠いだろ」
幼馴染み「平気・・だよ。男君と一緒だし」
男「俺と一緒だと落ち着かない?」
幼馴染み「ううん・・・落ち着く」
幼馴染み「私の居場所なんだって」
男「なんだそら」
幼馴染み「わ、私の居場所は男君と一緒の時しかないから」
幼馴染み「だからね・・・だから」
幼馴染み「ほ、他の人に・・・と、取られたくない」
幼馴染み「男君を・・・私の居場所を・・・」
男「・・・居場所なんて探せば幾らでもあるんじゃないの」
幼馴染み「ううん・・・ないよ・・・私の居場所はここにしかないの」
幼馴染み「だからね」モゾ
男「お、おい・・・入ってくるなよ」
男「でもさ」
幼馴染み「ね、寝たいな・・・ここで」
男「う」
男「わかったよ。今日だけな」
幼馴染み「やったありがとう・・・男君」
男「おう」ナデナデ
幼馴染み「あ・・・ふふ」
男(こいつの笑った顔はやっぱり可愛いな)
男「おーい」
幼馴染み「ん・・・」
幼馴染み「ムニャムニャ」
幼馴染み「」zzz
男「はは、そういや起きるのは苦手だったな」
男「おーい。おきろー」グニー
幼馴染み「むがむが」
男「お前寝相悪いからな」
幼馴染み「あ・・・そうだ朝ご飯」
男「どした?パンじゃ不服か?」
幼馴染み「ううん」
幼馴染み「作って、あげようと思ったのにな」
幼馴染み「それなのに、私ったらのんきに寝ちゃって」
男「あはは。気にするなよ。じゃあ次は頼む」
幼馴染み「う、うん」
幼馴染み「や、や、やっぱり男君は凄いな」
男「?」
幼馴染み「暖かくなるんだ」
男「そうなんだ」
幼馴染み「うん」
男「あ、もうこんな時間だ」
男「着替えに家戻った方が良いんじゃない?」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「待っててね?私の事。すぐに来るから」
男「わかってるよ」
男「はよー」
幼馴染み「お、おはよ」
女友「おっはよー」
男友「お前等デキてんの?」
男「何で?」
男友「だって毎日一緒じゃん」
男「別に家が近いからだよ」
男「な?ただの友達だよな?」
幼馴染み「・・・・」ムス
男「?」
男「ってな事があったんだ」
男「何で不機嫌になったんだろ」
バイト友「そんなん知らん!」
男「怒ってんの?」
バイト友「何で一々私にきくんさ」
男「いやお前と喋ってたら面白いじゃん」
バイト友「私はこれっぽっちも楽しくない」
男「嘘つけよ本当はお前も楽しんでるだろ」
バイト友「アンタと話してる位なら金魚とでも話してた方が楽しいね」
店長「バイト中だぞお前等」
バイト友「む」
男「どうした?キョロキョロして」
バイト友「今日はアンタの付き人は来てないのかなって」
男「付き人って」
男「言っておいたからな。たぶん来ないよ」
バイト友「なんだ」
バイト友「今度あったらボコボコにしてやろうと思ったのに」
男「はは、お前ならしかねないな」
男「ラーメンでいいよな?こんな時間だし」
バイト友「一人で決めんなや」
男「あ、別なのがよかった?」
バイト友「そうじゃない」
バイト友「何で私がおのれと飯なんぞ食わなきゃいけないのかって事」
男「昨日のお詫び」
バイト友「アンタには何もされてない」
バイト友「ああ、私の視界に入るたびに私をイライラさせてるお詫びか」
バイト友「それなら納得。毎日奢れや」
男「違うよ」
男「そのお詫び」
バイト友「お前が悪いわけじゃなかろうて」
男「でも、友達だしな」
バイト友「ふん」
バイト友「そやって一生あの女の尻拭いするつもりなん」
男「尻拭いって」
バイト友「まぁいい。連れて行っていかれてやる」
バイト友「もちろん奢りよな?」
男「うん」
男「お前ギョーザまで頼みやがったな」
バイト友「おごりって言葉の響きはいいわ」
男「ちっくしょ~バイトの給料前って知ってるくせに」
バイト友「♪~」
バイト友「中々気前良いじゃんさ」
バイト友「ドリンクまでおごってくれるなんて」
男「・・・会計を洒落にならない値段にするのはやめろよ?」
男「チャーハンも頼むか」
バイト友「何か気持ち悪い」
男「奢ってもらってなんだよ」
バイト友「裏がある気がする」
バイト友「もしかして私になんかする気?」
男「しねーよ」
男「誰がお前なんか自惚れるな」
バイト友「何だとー!」ガー
男「や、やめろラーメンがテーブルにあるんだぞ!」
男「落ち着いたか?」
バイト友「動物みたいに言うなや」
男「はは、お前可愛いからな」ナデナデ
バイト友「な、撫でるな・・・」
男「いやなの?」
男(何かいっつも幼馴染にしてるから癖になってるかも)
バイト友「あ、当たり前・・・さっさと手どけろや」
男「顔赤くね?」
バイト友「あ、有りもしない事いうなアホ」
バイト友「あん」ズルズル
男「お前さ、どう思った?」
バイト友「結構コクがあってまろやかなスープが麺に絡んでる」
バイト友「中々の一品」
男「幼馴染の話だよチビ」
バイト友「おー!表でろ!」
男「一々切れるなよ」
バイト友「一言多いお前が悪い」ズルズル
バイト友「んー」
バイト友「知らん」
男「はぁ?」
バイト友「考えたくもない」
バイト友「何か女々しい奴だってのはわかったけど」
男「お前が雄々しいんだよ」
バイト友「おう。褒めろ」
男「何を勝ち誇ってんだ」
男「・・・」
男(女々しいか)
バイト友「ため息つくな」
バイト友「せっかく飯食ってるのに辛気臭くなる」
男「・・・幼馴染みに、お前の雄々しさを分けてあげられないかな」
男「あいつ神経質なんだよなぁ」
バイト友「私に無神経って言ってる?」
男「いや可愛いって言った」
バイト友「あはは。気分良い」
男「そっかそっか」
バイト友「嫌だね」
男「何でだよ」
バイト友「私は私にしか従わない」
バイト友「友達になりたい奴は自分で決める」
男「駄目なの?幼馴染みじゃ」
バイト友「駄目だね」
男「まぁ・・・そりゃそっか」
男「あ」
バイト友「?」
男「俺は入ってないの」
バイト友「あはは、自惚れるな」
男「なんだよ。一緒にラーメンだって食ってるぞ」
バイト友「お情けで来てやってるだけ」
男「こいつ・・・奢ってやってるのに」
バイト友「私と友達になりたいなら」
バイト友「まず石油でも掘り当ててから来な」
男「豪快だな」
バイト友「は?」
男「昨日俺が幼馴染の味方したから」
男「ごめんな。でもほら、あいつ気が弱いからさ」
バイト友「ありもしない事を前提に話を進めるな」
男「違うの?」
バイト友「当然でしょ」
男「でも少し寂しそうだったよ」
バイト友「んなわけあるかーー-!」ガー
ラーメン屋店主「お客さん・・・いい加減にしてもらえますかねぇ・・・」ニコニコ
バイト友「私を怒らせたのはおのれじゃ」
男「怖かったな。声は荒げてないけど」
バイト友「確かに迫力あった」
男「次いく時は暴れるなよ」
バイト友「お前に次なんてあると思ってるの?」
男「ないのか?」
バイト友「んー」
バイト友「奢りなら考えてやらんでもない」
男「おう」
幼馴染み「男君・・・男君・・・」ユサユサ
男「んむ」
男「あれ・・・なんで」
幼馴染み「え、えへへ」
幼馴染み「朝ごはん・・・つ、作ろうと思って」
幼馴染み「入っちゃった」
男「入っちゃったって」
男「不法侵入じゃろ」パコ
幼馴染み「い、痛い」
男「うん。うまい」パクパク
幼馴染み「よかった・・・おかわりもあるからね」
男「おかわりまでは良いよ」
幼馴染み「何で?」
男「腹いっぱいだしな」
幼馴染み「・・・・な、なんでいっぱいなの?」
男「ん・・・」
男(空いてないって言うべきだったか)
男(変に言わないほうがいいよな)
幼馴染み「ね、ねぇ」
男「うん?」
幼馴染み「き、昨日・・・帰り遅かったでしょ」
男「な、何で?」
幼馴染み「部屋の電気・・・中々つかなかったから」
幼馴染み「な、な、何で遅かった・・・の?」
男「・・・・」
男(こいつ・・・初めからこれを聞くつもりで来たな)
男「友達と飯行ってた」
幼馴染み「・・・と、友達」
幼馴染み「あ、あの子?」
男「そうだよ」
幼馴染み「・・・やっぱりだ」
男「?」
幼馴染み「・・・男君、その子のこと、す、好きなんでしょ」
男「は?」
幼馴染み「う、ううん・・・絶対そうなん、でしょ」
幼馴染み「だから私に隠れて」
男「変な誤解するなよ」
幼馴染み「じゃ、じゃあなんで?」
幼馴染み「そうでしょ?そ、そうとしか・・・」
幼馴染み「か、考えられないよ」
幼馴染み「う・・・グス」
男「な、泣くなよ」
幼馴染み「・・・」
男「俺が信じられないのか?」
幼馴染み「そ、そうじゃない・・・けど」
男「じゃあさ信じてくれよ」
幼馴染み「本当に違うの?」
男「ああ」
幼馴染み「そ、そう・・・なんだ」
幼馴染み「ごめんね」
男「良いよ、気にするな」
男(何で幼馴染みにこんな事言ってるんだろ。恋人でもないのに)
男「お昼だー」
男友「なぁバスケいかない?」
男「俺はパス」
男友2「なんだよ来ればいいのに」
男「休み明け汗だくなのがいやなの」
男友3(デブ)「たしかにそうだよね汗かくのは嫌だよね」
男友3(デブ)「おいどんもパスで」
男友「お、おおー・・・残念だなぁ」
男「いつもサンキュー」
幼馴染み「良いんだよ・・・お、男君のためだもん」
女友「男ってさ、いっつも幼馴染みちゃんにご飯作ってもらってるの?」
男「うん。そだよ」
女友「へー中々おいしそうじゃん」
男「ちょっと食べる?」
女友「いいの?」
男「いいいな?」
幼馴染み「え・・・う、うん」
男「だしょ」
女友「これいっつも手作りなのー?」
幼馴染み「そ、そう・・・だよ」
女友「やるじゃんモテ夫」
男「だれがじゃ」
女友「ねぇねぇ!ぶっちゃけさ付き合ってるんじゃないの?」
男「違うって言ってるだろ・・・」
男(デリケートな部分触れてくるなよ・・・)
男「旨かったよごちそうさま」
幼馴染み「・・・」
男「?」
男「はい、弁当箱」
幼馴染み「あ」
幼馴染み「う、うん・・・ありがとう」
男「ありがとうって、何だよ」
幼馴染み「お弁当・・・食べてくれてありがとう」
男「お、おう」
男「今日さぁ女子の体育はバスケだったんだろー?」
男「いいなぁ俺なんて1500Mだぜ」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「わ、私体育苦手だから」
幼馴染み「だからバスケでも嫌、かな」
男「そ、そっか」
男(昼から全然元気ないな)
幼馴染み「なに?」
幼馴染み「どうかした?」
男「・・・」
男「ごめん。やっぱなんでもない」
幼馴染み「へ、変なの・・・」
男「あはは。悪いな」
男(そうだよ。何て言えば良いんだ)
男(元気出せなんて言えるわけない)
男(俺は幼馴染みとは恋人になりたいわけじゃないのに)
男「うん?」
幼馴染み「わ、私さ」
幼馴染み「・・・私ってさ」
幼馴染み「・・・」
幼馴染み「お、男君って・・・私の事、どう思ってる?」
男「どう?」
幼馴染み「・・・う、うん」
幼馴染「そ、それだけ?」
幼馴染み「それだけなの?」
男(そんな悲しそうな顔しないでくれよ)
男「い、いやもう殆ど妹みたいな物だな」
幼馴染み「妹・・・・」
幼馴染み「・・・・妹か」
幼馴染み「それって、変だね。同い年なのに」
男「はは、そうだな」
幼馴染み「・・・」
男「・・・」
男(でもかけてやれる言葉なんてない)
幼馴染み「・・・」
幼馴染み「あの」
幼馴染み「お、怒ってる、のかな?」
幼馴染み「ご、ごめんなさい・・・私」
男「いや・・・怒ってはいないよ」
男「早く帰ろうぜ?」
幼馴染み「うん」
男「ん?どした立ち止まって」
幼馴染み「やっぱり・・・か、帰りたく・・・ないな」
男「え?」
幼馴染み「・・・・」
幼馴染み「ご飯・・・」
男「ご飯って」
男「まだ飯の時間じゃ」
男「あ」
男(そうか、バイト友と行ったから)
幼馴染み「・・・・・・」
幼馴染み「でも・・・」
幼馴染み「それでも・・・行きたい」
男「・・・」
男「はぁ」
男「わかったよ。行こうぜ」
幼馴染み「あ・・・うん」
幼馴染み「う」
男「どした?」
幼馴染み「も、もう食べられない・・・かも」
男「はは、お前小食なのに、こんな時間に食うからだよ」
幼馴染み「だ、だって」
幼馴染み「むー・・・・」
男「しょうがないな」
男「食ってやるから貸せよ」
幼馴染み「あ、ありがと」
幼馴染み「ん」
幼馴染み「んー・・・」
幼馴染み「あ、あのね?」
男「今日は泊まるのは駄目」
幼馴染み「ど、どうして・・・?」
男「2日連続じゃ親が心配するだろ?」
幼馴染み「・・・と、泊まりたい」
幼馴染み「駄目?」
男「う」
幼馴染み「むー」
幼馴染み「良いじゃん・・・わ、私の親」
幼馴染み「別に、気にしないし」
男「そうやって言ってるだけで本当は心配してるんだよ」
幼馴染み「お、男君の所なら平気だよ」
幼馴染み「お、お願い」
男「駄目ったら駄目」
幼馴染み「うー」
幼馴染み「じゃ、じゃあ・・・次は良い?」
男「次?まぁ次の機会があったら良いよ」
幼馴染み「・・・や、や、約束だよ?」
男「おう」
幼馴染み「指切りしよ?」
男「お前好きだよな」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「手、出して?」
男「別にしなくて良くないか?」
幼馴染み「な、な、何で、意地悪言うの?」
幼馴染み「わ、私は・・・約束守ってほしい、から」
男「じょ、冗談だよ泣きそうになるな」
幼馴染み「だ、だって」
男「ほらゆびきーりげんまん」
幼馴染み「うん」
バイト友「そんなん知らん」
バイト友「いらっしゃいませー」
男「俺どうしたいんだろ」
男「なぁなぁ、俺どうすればいい?」
バイト友「知るか」
バイト友「ミジンコ同士カップルになったら?」
男「だからさぁ・・・それはその」
バイト友「嫌いなら振れや」
バイト友「あーもう。ハッキリしろ」
男「できたら苦労しないっての」
男「ハッキリして壊れる物だってあるだろ」
バイト友「壊れようと自分は通せや」
バイト友「他人のために自分を壊すようになったら」
バイト友「そういう人間になっていくんだよ」
男「お前は良いよなぁ」
バイト友「放って置けばいいでしょ」
男「可哀想でしょ」
バイト友「あんたがそんな調子なら、ああなるのもしょうがないわ」
男「は?」
バイト友「過保護にしてたって壊れる物があるっていってんのさ」
バイト友「刺激から守ってばかりじゃ耐性だってできない」
男「うーん」
バイト友「私はそう思うけどね」
バイト友「あんなナヨナヨしたのを作った原因はアンタにもあるのさ」
男「ナヨナヨって」
男「まぁでも一理はあるかも」
男「でも困ってると助けたくなるんだよなぁ」
バイト友「私は助けてもらった覚えはないけど」
男「あはは。お前は良いんだよ」
バイト友「それどういう意味?」
バイト友「私は知らん」
男「同じ女から見た意見を聞きたいの」
男「お前の女子力が試されてるんだよ」
バイト友「私は大人の女だからわからん」
男「お前俺と同い年だろ?」
バイト友「精神がってことさ」
男「こんなチビなのに?」
バイト友「おら」ゴス
男「うぐ・・・」
バイト友「何もしなけちゃ何もしないって」
男「それでそれで」
バイト友「無視すれば良い」
バイト友「今日から話しかけてくるの禁止なって」
男「それって何か違くないか」
バイト友「じゃあ適当に突き放せ」
男「急に投げやりになるなよな」
バイト友「私の問題じゃないし」
男「恥を忍んで聞いてるんだよ」
バイト友「とてもそういう風には見えない」
バイト友「自分のしたいようにしろや女々しい奴」
男「俺はどうしたいかわからないから聞いてるの」
バイト友「アンタがわからないなら、私がわかるかボケ」
男「突き放すったってどう突き放せば良いのかなぁ・・・」
店長「恋人を作るとかどうかな」
店長「そうすれば近寄ってこれなくなる状況になるんじゃ?」
男「なるほど」
男「さすが店長!」
男「やっぱ大人は違うな!バイト友!」
男「あれ?バイト友は?」
バイト友「いらっしゃいませー」
男「あ」
店長「・・・ところで今はバイト中ですよ?」
店長「」ニコリ
バイト友「お前と恋人になってくれる奴なんているの?」
男「辛らつなこと言うなよな」
男「実際そこが一番の問題だわ」
バイト友「ふん」
男「お前恋人にならない?」
バイト友「ブーーーー!!」
男「うわわコーラを吐くな」
男「あいた」
バイト友「そ、相談の次は恋人って」
男「まぁ確かにそうだよな」
男「そんな怒るなよ言ってみただけだって」
バイト友「ふん」プイ
男「恋人恋人・・・」
バイト友「・・・・」
バイト友「・・・・・・・・・・」
男「あん?」
バイト友「ラ、ラーメン」
男「ラーメン?」
バイト友「い、3日分奢ってくれるなら考えてやらんでもない」
男「へ?」
男「それは恋人役を引き受けてくれるって事?」
バイト友「ハ、ハッキリ言うな」
男「ご、ごめん」
男「お前は、それで良いの?」
バイト友「恋人なんて死んでもごめんだね」
バイト友「で、でも、ラ、ラーメン奢ってくれるならやらんでもない」
男「マジでそんなんで引き受けてくれるのか?」
バイト友「・・・」
バイト友「毎日・・・う、うるさいから」
バイト友「また聞いてこられても迷惑だしうざったいから・・・」
バイト友「だから・・・やってやる」
男「・・・・?」
バイト友「うん」
バイト友「・・・・」
男「何黙ってんだよ」
バイト友「黙ってない」パコ
男「い、いてぇな」
バイト友「あ」
バイト友「ん・・・」モジモジ
男(どうしたんだコイツうつむいて)
バイト友「あ、遊び?何でお前と」
男「それだよ」
男「お前がその調子だったら嘘がバレるでしょ」
バイト友「な、仲良くしろって言ってるのか」
男「そうそう。フリでもね」
バイト友「フリ・・・」
男「?」
バイト友「明日はちょうど暇だし・・・付き合ってやってもいい」
男「おっし、じゃあ明日駅前に集合な」
男「よしよし」
男(10分前についた。待たせるのはマズイからな)
バイト友「おい」
男「?」
男「あれ」
バイト友「おはよ」
男「・・・」
男(俺より早く来るとは)
男(というか、服装メッチャ気合い入ってるな)
バイト友「何さ、ジロジロとヘン夕イか」
男「違うって」
バイト友「!」
男「結構可愛い」
バイト友「そ、そうか」
バイト友「な、なら」
バイト友「ならよ、良かった」
男「??」
男「妙に挙動不審じゃない?」
バイト友「はぁ?ビビってない!」
男「だ、誰がビビるビビってないの話をしたんだよ」
バイト友「お、おう・・・」
男「手でもつなぐか」
バイト友「な!」バ
男「あはは冗談だよ・・・体守る位嫌がるなよな」
バイト友「・・・う」カァ
男(にしても)
男(こいつ背が小さいから私服だと中学生にも見えるな)
バイト友「・・・」テクテク
男(待てよ?)
男(そしたら俺とバイト友ってどういう風に見えてるんだろ)
男「兄と妹なのかな」
男「いや・・・」
男(そのまま言うのはさすがに失礼か)
男「バイト友とデートできて光栄だなって思ってさ」
バイト友「・・・」
男(少し白々しいな)
男(下手したら怒鳴られるかも)
バイト友「・・・・あ、あっそ」
バイト友「・・・」プイ
男「あれ?」
バイト友「別に、何でも良い」
男「何でもって」
男「てかお前って映画とか普段見るの」
バイト友「どういう意味さ?」
男「お前でも映画で感動するのかなって思ってさ」
バイト友「し、失礼な事言ってんじゃ無いわよ」
男「いやお前らしくないなって」
バイト友「私だって女」
バイト友「そういう所もちゃんとある」
男「そっか、そうだよな」
男(想像できないけど)
バイト友「どっちが見たいの?」
男「お前は?」
バイト友「お、お前が決めろや」
バイト友「お前の見たい方で良い」
男「それで良いの?」
バイト友「そっちの方が良い」
男「?変なの」
男「俺が一人で見るならハリウッドなんだけど」
男「でも恋人と恋愛映画見るっていうのも憧れる」
バイト友「こ、恋人・・・」
男「あ、そっかフリなフリ」
バイト友「ん・・・」
男「?」
男「おい」ポン
バイト友「な、なななな、な!」
バイト友「さ、触んな」ポカ
男「何だよ乙女みたいに」
バイト友「私が乙女じゃないみたいに言うな」
男「まさか緊張してんのかお前」
バイト友「緊張?げ、幻覚でも見えてるんか」
バイト友「見に来てるのは幻覚じゃなくて映画!」
男「わかってるよ」
男(絶対緊張してるよな。変なやつ)
男(結局恋愛映画にしたけど)
男(アイツちゃんと集中してみてるのかな?)
男「・・・」チラ
バイト友「・・・」
男(集中して見てる意外だ)
男(良く見たら少しいつもと表情が違うな)
バイト友「・・・」
男(・・・きちんと感動してるみたいだ)
バイト友「・・・」
男「何だ泣いてるのか」
バイト友「私は泣いてる姿は誰にも見せない」
男「雄々しいな」
男(少し顔に涙の後がある)
男「飯は早いし、まだ遊ぼうぜ」
バイト友「おう。それで良い」
男「何か落ち着くって言うか」
男「水の音が好きなんだ」
バイト友「前世は魚だったんじゃない」
バイト友「あそこにいるサンマとか」
バイト友「群れていたがって人にすぐ影響されるし」
男「俺は協調性があるの」
バイト友「ふふ、言葉というのは便利ですことね」
男「お前とは違うって事だよ」
バイト友「?」
男「うん」
バイト友「なんだとーー」ガー
男「うわわ、飛びかかってくるなよ」
バイト友「フーフー」
男「水族館だぞ。魚がビックリするだろ」
男「それに人の目だってあるんだ」
バイト友「は!」
バイト友「・・・私に恥かかせるな」
男(いつもの調子に戻ったみたいだ)
男「はは」
バイト友「はは。じゃない」ポカ
バイト友「あそこの魚おいしそう」
男「魚見てそういう感想わくか?普通」
バイト友「生き物なんだから別に不思議じゃない」
バイト友「スーパーの切り身だって元は生きてる魚を加工した物だし」
男「まぁそりゃあそうだけどさ」
バイト友「生き物を食べてるっていうのが」
バイト友「上手いこと隠された社会で生きてるのさ私達は」
男「そこまで話を発展させなくても」
バイト友「ひゃー」サワサワ
男「おお」
バイト友「何よ」
男「女の子って普通怖ーいとかってなるんじゃないの」
バイト友「ふん。悪かったわね可愛くなくて」
男「別にそんな事は言ってないよ」
バイト友「あーん怖ーい」
男「触ってる方が似合うな」
バイト友「ふん」サワサワ
バイト友「おー・・・」
男「どした?」
バイト友「まんじゅうだって。おいしそう」
男「あはは」
バイト友「またバカな顔して笑ってる・・・」
男「いや、食い物に直行するのかってさ」
男「普通ストラップとかじゃね・」
バイト友「むむむ・・・」
バイト友「す、ストラップとかだって目に入ってたわ!バカにすんな」
男「わかってるわかってる」
バイト友「何かまだバカにされてる気がする」
男「んな事ない」
バイト友「そうか。ならいいや」
男「このストラップとかどう?」
バイト友「んーまぁ良いんじゃない」
男「じゃあこれ」
バイト友「ピンク?」
男「違うわ」
男「これも買うの」ヒョイ
バイト友「二つも」
男「お前のと俺のだよ」
バイト友「はへ?」
男「これとこれ下さい」
店員「はーい」
バイト友「・・・」ジ
男「なぜ微動だに動かない」
バイト友「裏があるのではと・・・」
男「ないわ」
男「ただ、きっとこういう物なんだろデートって」
男「ほら」
バイト友「・・・」
バイト友「・・・ありがと」
バイト友「・・・」
男「楽しかったか?」
バイト友「・・・」
バイト友「ふん、私はこんなんじゃ満足しない」
男「あっそ」
バイト友「嘘」
男「ん?」
バイト友「楽しかった・・・ちょっと」
男「そっか。俺も楽しかったよ」
バイト友「私はちょこっとだけ」
男「ただーいま」
幼馴染み「お、おかえり」
男「あれ?何で家の中に」
幼馴染み「う、うん」
幼馴染み「何で・・・家にいちゃ駄目なの」
男「そりゃあ、普通はそう・・・」
幼馴染み「あ、あの子なら良いの」
男「は?」
幼馴染み「知ってるんだよ、知ってるんだから」
幼馴染み「あの子と、二人で」
幼馴染「そう・・・あの子と男君が二人で遊んでたの知ってるんだから」
男「う、うん」
男(さぁいよいよ言う時が来たか)
幼馴染み「何で・・・嘘ついたの」
男「嘘?」
幼馴染み「私、男君がそういうから信じてたんだよ」
男「あの時は本当にさ・・・」
幼馴染み「で、でも」
幼馴染み「でも良いから」
男「は?」
幼馴染み「戻ってきてくれるなら全部良いから」
幼馴染み「男君が戻ってきてくれるなら私全部許す」
幼馴染「男君が、こっちに戻るなら気にしないから」
幼馴染「だから・・・だから・・・」
男「寝たか」
男「・・・」
男「俺の何が良いんだよ」
男「俺なんて惰性から気持ちに気づいていながら」
男「お前を躱していただけなのに」
男「・・・」
幼馴染み「」zzz
男「・・・・」
バイト友「?」
バイト友「ボケッとすんなや」ポン
男「あ、おうバイト友か」
バイト友「・・・」
バイト友「惚けた顔して。何かあったん?」
男「んー・・・」
男「何でもない」
バイト友「・・・何でもないね」
バイト友「そうかそうか。わっはっはっは」
バイト友「キック」バキ
男「あいた」
男「暴力反対だ。やめろ」
バイト友「ふん」スタスタ
男「・・・」
男(結構強く蹴ったな・・・まぁ当然なのかな)
男(怒ったのか)
男(それとも気を遣われたのか)
男「・・・」
男「両方だ」
男「あいつに協力して貰ってるのに言えないよな」
男「結局付き合う事になったって」
男「お、落ち着いてくれよ」
幼馴染み「わ、私・・嫌だよ」
幼馴染み「お、男君が一緒じゃないと」
幼馴染み「一緒にいてくれないと・・・嫌・・・全部嫌」
男「何言ってるんだよ」
幼馴染み「い、今・・・初めて言われたみたいに言わないで」
幼馴染み「私は・・・ずっと、ずっと言ってた」
幼馴染み「暗くて・・・さ、寂しくなる。だから進めない」
幼馴染み「何でも言うこときくから」
幼馴染み「お、男君がしたいって言うことなんでもさせてあげるし」
幼馴染み「してほしい事があったら何でも言うこと聞く」
幼馴染み「私を側に置いて私を想ってくれてさえいれば幸せだから」
幼馴染み「そうして・・・そうしてよ!」
男「・・・」
幼馴染み「・・・私の質問への答えは?」
男「そ、その前に言うことがあるんだ」
男「そう・・・言うことが」
幼馴染み「ま、前?その前って・・・な、なにかな」
幼馴染み「何で私の質問の前に言うことがあるの」
男「お前の質問の答えに影響する事だからだよ」
幼馴染み「どういう意味?」
男「・・・」
男(言うべきなのか・・・?)
男(今彼女がいるなんて言っていいのか?)
男(・・・それに彼女ができたって言っても)
男(元々間接的で、自分にとって楽に諦めさせようとする方法なのに)
男(直接幼馴染みに言われているのに間接的なこの方法に意味なんて)
幼馴染み「黙ってないでよ」
幼馴染み「ふ、不安なの!」
幼馴染み「私のわからない男君が不安なの・・・だから黙らないで」
幼馴染み「私の知ってる男君で・・・ずっとずっと」
幼馴染み「だから黙ってないで?喋って」
幼馴染み「わ、私の知らない男君でいないで」
男(元々俺の考えなんて都合が良いだけの考えだったんだ)
男(幼馴染みの想いは真剣なのに)
男(嘘の恋人を作って諦めさせるなんて)
男(言うべきじゃ無い)
幼馴染み「何かな?」
幼馴染み「は、早く喋って欲しいかな」
男「何でもない」
幼馴染み「え?」
男「何でもないんだ・・・」
男「何でも・・・なかった」
幼馴染み「・・・」
幼馴染み「・・・・」
幼馴染み「・・・・・・」
幼馴染み「・・・・・・・そう」
幼馴染み「そ、そっか・・・」
幼馴染み「そっかそっか」
幼馴染み「なら・・・ならいいよ」
男「うん」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「そ、そうしたいな」チラ
幼馴染み「良い・・・かな?」
男「ん」
幼馴染み「良いよね?」
幼馴染み「男君、次は良いっていったもん」
男「そうだな」
男「良いよ」
男(幼馴染みの想いはずっと深くて真剣で)
男(それを楽をして避けようとして)
男(でも幼馴染みの好意からの行動には甘えに甘えて)
男(甘えに甘えて、なお幼馴染みからの好意を無かったことになんて)
男(そんな事できる訳ないんだ)
男(俺には否定する言葉を言う資格さえも無いのかもしれない)
幼馴染み「や、やったー嬉しいな」
男「そっか。良かった」
男「入れるぞ・・・?」
幼馴染み「い。良いよ」
幼馴染み「ん!・・・」
幼馴染み「んん・・・・ふぅ」
男「痛いか?」
幼馴染み「・・・ううん平気だよ」
幼馴染み「したいようにして良いよ」
男「うん」
幼馴染み「ねぇキスして」
男「うん」
チュ
幼馴染み「ふふ・・・嬉しい」
男「お前が嬉しいなら良かった」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「男君とこのままくっつかないかな」ギュウ
男「・・・・」
男「あ」
バイト友「何してるのさ。バイト終わったわよ」
男「そ、そうだな・・・そうだそうだ」
バイト友「はぁ。元々おかしいのに」
バイト友「さらにおかしくなってる」
バイト友「ポンコツの次はスクラップ?」
男「・・・」
バイト友「あん?」
男「何だ」
バイト友「・・・終わるの結構早かったね。今日」
男「そうだな・・・そういえば」
バイト友「私お、お腹減ったな」
バイト友「ん・・・」カァ
男「・・・」
男「飯か」
男「はは」
男「・・・お前って優しいな」
バイト友「気持ち悪い事言うな」
バイト友「私は優しいけど」
男「聞かないんだなって」
バイト友「ん」
男「・・・」
バイト友「・・・へ」
男「・・・飯は良い」
男「あ、約束だったよな」ガサガサ
男「これ」
男「ちょうど約束通りの分が食える金」
男「ラーメン行ってこい」
バイト友「・・・あっそ」
男「うん。早く終わったから」
幼馴染み「そっか」
幼馴染み「ふふ」ピト
男「どうした?」
幼馴染み「ううん・・・良いなって」
男「良い?」
幼馴染み「うん」
幼馴染み「とっても良い」
男「変な奴だな」
end