幼馴染「今日は中秋の名月の日だからね。心を綺麗にする機会を設けないと」
男「お前ってそんなこというキャラでもないだろー。月見てる暇があったらおしゃべりしてそうだけど」
幼馴染「いや、違うね」
男「?」
幼馴染「だからこそ、普段こんなことを言うキャラじゃないからこそ、だよ」
男「どういうこと?」
男「よくわかんないね」
幼馴染「もう!日本人ならなにか感じるものの一つや2つあるでしょ!」
男「いや・・・特に」
幼馴染「いいからついてきなさい」
男「ひえー」
幼馴染「そこはいいのさ、自分の好きなように見れば」
男「んじゃベットに寝っ転がりながら横目で」
幼馴染「公園いくぞついてきなさい」
男「もー強制じゃないですかー。やだー。」
幼馴染「ちょっと公園までー」
母「へぇ・・・」ニヤニヤ
男「・・・」
母「あんたもやるときはやるのね」ウフフフ
男(なんか勘違いしてるなこのババア)
幼馴染「いってきまーす」ガチャ
男「そうか?」テクテク
幼馴染「前回は買い物に付き合ってもらった時じゃない?」
男「それ先週やんけ」
幼馴染「心持ち的には何千年も経ったように感じるのー。」
男「何千年もたったなら精神的に成長しような?」
幼馴染「男よりは大人の女だもん!」ムキー
男(ほら。)
男「ついたな」
幼馴染「ね」
男「雲で見えないな」
幼馴染「気長にまとう」
男「何のために来たんだ・・・」
幼馴染「ベンチに寝っ転がって。もう疲れたのかい」
男「今日も部活があったからね。ここまで歩いてくるのも疲れた」
幼馴染「男は運動部だもんね、お疲れ様」
男「ぶっちゃけくっそ眠い」
幼馴染「ボクと一緒にお月見するまでは寝ちゃだめだからね」
男「雲が分厚いなー。これはなかなか晴れませんわー。」
幼馴染「寝ちゃだめだからね」
男「これは苦行待ったなし」ハァ・・・
男「ぐえ」
男「急に乗ってくるなし」
幼馴染「ベンチが占領されてるから乗ってやったの」フフン
男「ベンチもう一個あるんだからそっちに行けばいいだろ」
幼馴染「ここがいいの」
男「よくわからん」
幼馴染「ねっころがるー」
男「ぐえー」
幼馴染「うるさいな、女の子の中では普通なほうなんだから」
男「150あるのか?お前」
幼馴染「失敬な、160もあるわ!」
男「・・・本当は?」
幼馴染「・・・・155cmちょうどくらい・・・」
男「だいぶ違くね?」
幼馴染「四捨五入すれば同じですー」
男「どおりで小さく感じるはずだ」←180オーバー
幼馴染「本当だね。忙しい毎日だからね」
幼馴染「だからこそ、こうやってゆっくりした時間を大事にするんだよ」
男「お前『だからこそ』って気に入った?」
幼馴染「ちょっとね」
男「さいですか」
幼馴染「いろいろあったよねー。小学校のころなんて・・・」
男「あーそういえばあいつ中学になってから・・・」
男「だらだらしてたらもうこんな時間だ」
幼馴染「そうだねぇ」
幼馴染「男とだらだら喋るのも嫌いじゃないよ」
男「どういたしまして」
男「しかし・・・」
幼馴染「肝心の月がでない」
男「それなんですよねぇ」
幼馴染「私コーンポタージュ買おー」
男「いいよ、おごってあげる」
幼馴染「え、悪いよ」
男「いいのいいの、はい」ガチャンッ っ缶
幼馴染「ありがと・・・。」
幼馴染「・・・私だけコーンポタージュで子供っぽい」
男「子供なんだから別に気にすることないだろ」
幼馴染「男より幼いみたいでやだー!私もコーヒーくらい飲めるもん!」
男「仕方ないな・・・一口だけな」
幼馴染「ふふん、こんくらい余裕・・・!?」
幼馴染(おかしい、雪印のコーヒーとかにある甘みが全くなくてドギツい苦さだけが舌を突き刺していく・・・!)
男「ほら、苦いだろ?やめとけって」
幼馴染「へーき・・だから・・・」プルプル
男(わっかりやすいなぁ・・・)
男「え、雨?」
幼馴染「とりあえず滑り台の下に隠れて雨宿りしよう」
男「止まないねぇ」
幼馴染「そうだねぇ」ブルブル
男「・・・寒いのか?」
幼馴染「うーん、ちょっと短パン履いてきたから足元が・・」ブルブル
男「まったく仕方ないなぁ」ゴソゴソ
男「はい、上着をひざ掛けにでもしな」
幼馴染「申し訳ない」
男「そりゃ雨宿りするための構造じゃないしなぁ」
幼馴染「えへへー男がこんなに近くにいるー」
男「くっつくなし」
幼馴染「離れると雨に濡れるよ」
男「ぐぬぬ」
幼馴染「大丈夫?」
男「手元が暗くて壁に腕ぶつけた」ヒリヒリ
幼馴染「あ、そういえば。じゃじゃーん」ゴソゴソ
男「お、キャンドルじゃん おしゃれなもん持ちやがって」
幼馴染「ふふん」ドヤァ
男「止んできたかな?」
幼馴染「そうだね」
男「もう離れてもいいんだぞ?」
幼馴染「やーだね、もうちょっとこのまま」
男「なんじゃそりゃ・・・」
幼馴染「あっ、見て男!月が見えるよ!」
どこまでも、どこまでも優しい月の光はキャンドルに照らされる私達の元まで届いて。
その姿は私達の心を潤して。
幼馴染「・・・・・」
男「綺麗・・だね」
幼馴染「そうだね」
黙って二人で空を見上げる。日常の忙しさ、日々の疲れ、人間というちっぽけな存在の悩みなどが癒やされていくようで。
幼馴染「鈴虫が鳴いてる」
男「もうセミの季節は終わったんだな」
幼馴染「ちょっとさびしいね」
男「でも、鈴虫の鳴き声ってすきだよ、俺」
幼馴染「なんか今日の男は詩人みたい」クス
男「うるせー」
幼馴染「お月見も見れたし満足したら眠くなっちゃった」
男「おいおい」
幼馴染「今日はいろいろ付き合ってくれて・・・ありがと・・・zzz」
男「あれ本当に幼馴染寝ちゃった?」
男「参ったなあ」
リー・・・リー・・・
男「鈴虫の鳴き声を聞いてるとどうも自分も眠くなってきちゃったなぁ」
リー・・・リー・・・
男「・・・今日は誘ってくれてありがとな。またよろしくな」
男「さて俺も寝よーっと・・・おやすみ、幼馴染」
幼馴染「♪」
そして夜は更けていく・・・・。
男「ファァ・・・結局眠ってしまった・・・今何時だ?」
A M 7 : 3 0
男「」
男「起きろー!!!!!!遅刻だー!!!!!」
幼馴染「んえええ!?急にどうしたの!?」
男「朝練に遅刻するー!」
幼馴染「待ってよー!」
こうして日常が再開していく。
終わり
こういう日常のだらだらした喋りとか好き
こういうの大好き
また、書いてください
引用元: 幼馴染「男、お月見しにいこうよ!」