彡(ﾟ)(ﾟ)「えっ！同僚が会社に来てない？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「確かに来てませんが…体調でも崩してたんかと思ってて…何にも知りませんが…」

上司「連絡もなしに急に来なくなったんや。こちらからの連絡も一切反応なしや」

上司「俺から連絡しても全然つながらんし、お前からも連絡してみてくれんか？アイツ一人暮らしやろうから何かあったかもしれんし」

彡(ﾟ)(ﾟ)「分かりました」

彡(-)(-)「……」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

彡(ﾟ)(ﾟ)「アカン出えへん。とりあえずラインしておくか…」

『最近出社してないみたいやけど大丈夫か？体調悪いんやったら何か持ってくで～』

彡(ﾟ)(ﾟ)「とりあえずこれでええか、仕事に戻らな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「同僚から連絡は――」

彡(-)(-)「来とらんな…既読もつかん…とりあえず上司に言っとくか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「すいませーん、同僚なんですけど全然連絡つきませんわ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どうしたんですかね。家族には連絡取れたんですか？」

上司「実家の方に連絡して聞いたが何も知らないと言われてな…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はぇ～」

彡(ﾟ)(ﾟ)「今日の帰りにアイツのアパート行ってみますよ。何回かアイツの家で飲んだことあるんで場所も分かりますし」

上司「そうか…よっしゃ！俺もついてく！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ここですわ」

上司「とりあえず呼び出してみるか…」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

彡(ﾟ)(ﾟ)「………」

上司「………」

上司「出ないな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どうします？」

上司「とりあえずここを管理してる不動産屋に連絡してみるわ」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙ

～

上司「あー、そうですか。わかりました。はい、はい。ありがとうございます。失礼します」ﾌﾟﾁｯ

上司「アイツ今月分の家賃も払ってないらしい。毎月決まった日にに払ってたんやけどそれが無いから不動産屋もおかしいと思ってたんやって」

彡(ﾟ)(ﾟ)「えぇ…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「いえ、ここまで来たんですから最後までおりますわ！」

上司「そうか…ありがとうな」

上司「そうでしたか、実は彼も入社して以来、無断欠勤はおろか遅刻すらしたことはありませんでした」

不動産屋「どうしたんでしょうかね」

不動産屋「それはちょっと…」

上司「そうですよね…一応ご家族と相談して警察の方へ行って事情を話してみます。何かあってからじゃ遅いので」

不動産屋「分かりました。何かあったらまたご連絡お願いします」

上司「まぁ難しいだろうな。それでも何もしないよりはマシや。何かあってからじゃ遅いからな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「確かに」

上司「とりあえず実家のご家族と相談して決めるわ」

上司「遅くまですまんな。どっか飯でも行くか？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あっ、いえ…」

上司「なんや、女か？それならしゃーないな。そっち行きや」

上司「なんや、そんな事か！今日は俺が奢っちゃる！」

彡(-)(-)「え、でもそんな悪いし…」

上司「ええねん。大人しく奢られとけや！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あっ、そうだ。ワイここらへんで美味い焼き肉の店知ってるんすよ～行きませんか？行きましょうよ！」

上司「……」

彡(^)(^)「じゃけん今から行きましょうね～」

上司「……」

上司「どうや、あれから何か連絡あったか？」

彡(-)(-)「いえ、全くありません」

上司「うーん…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「家族とは話したんですか？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そうですか…」

上司「とりあえずはそれの結果まちやな。それはそうと…オルァ！昨日食ったハラミの分働けェ！」

彡(^)(^)「ういーっす！」

上司「アイツのお母さんと話して部屋に不動産屋と入ったんやけどな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どうでした？」

上司「おらんかった。部屋も綺麗なままやったし、何かあったとは思えんかった」

上司「アイツのお母さんが警察にも相談して一応捜索してもらうことにはなったんやけどな…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「見つかるといいですね…何かできることあったら言ってください」

上司「おう、ありがとうな」

上司「同僚が見つかったぞ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「え！まじっすか！？」

上司「ああ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「どこにいたんですか？」

上司「F県の島でふらふらしてるところを保護されたらしい。お母さんから連絡があった」

上司「あぁ、本当によかった」

彡(ﾟ)(ﾟ)「今は会えるんですかね？」

上司「詳しいことは聞いてないが、今はF県の病院に入院しているから会えないらしい」

上司「会いに行っても入院してるから会えんやろうしな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「面会できるようになったら会いに行きます？」

上司「おう、当然や。お前は？」

彡(^)(^)「もちろん会いに行きますわ！」

上司「……今な、同僚のお母さんから連絡があってな…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「はぁ…」

上司「どうも同僚は記憶喪失らしい」

彡(ﾟ)(ﾟ)「エ゛ェ゛ッ゛！？！？」

上司「俺もや…お母さんの話によると同僚は何も覚えてないらしい。お母さんの事も…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「えぇ…」

上司「お母さんに聞かれたよ『息子は過酷な勤務をしてませんでしたか』って。そのストレスで記憶を失って放浪してたんじゃないかとも」

彡(ﾟ)(ﾟ)「それは遠回しにブラック企業やと聞かれたんですかね…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「うーん…給料は安いですけど仕事自体は楽ですしブラックでは無いと思いますよ。土日祝も休めますし、同僚もワイも殆ど残業なんてありませんでしたからね」

上司「そうか…良かった」

彡(ﾟ)(ﾟ)「まぁ給料は安いですけど」

上司「……」

彡(^)(^)「給料は安いですけど！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイもついてきます！」

上司「ありがとう。お母さんにもしっかり説明せなあかんからな…」

彡(^)(^)「ワイも手伝いますよ！　給料は安いですけどホワイト企業ですって言いますわ！」

上司「……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「それにしてもF県って遠いっすね」

上司「新幹線で四時間はちょっときついな。まぁウチが出張なんて殆ど無いから慣れてないだけなんやろうけど」

彡(^)(^)「うーん、でも空気は澄んでて美味しいっすね！　あ！　見てください！　駅の前に恐竜いますよ！　恐竜！！」

上司「……」

上司「……とりあえず。タクシー乗るで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「うぃーっす。ヘイ！　タクスィ！！！　カモォーン！！！」

JK達「なにあれー」ｸｽｸｽ

上司「いい加減その呼び方やめろや！　恥ずかしいんじゃい！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「オーライッ！　オーライッ！　はいオッケーでーす」

上司「……」

JK集団「ｸｽｸｽｸｽ」

上司「あっ、どうも。お世話になっております、同僚の上司です」

母「お世話になっております。同僚の母です。ありがとうございました。何から何まで――」

彡(^)(^)「よろしくお願いしまっす！　押忍！」

母「お、お願いします」

上司「それで……同僚の体調の方は……」

上司「記憶だけが…？」

母「はい、未だに戻りません……私のこともわからず…す、すいません。お手洗いに行ってきますので、どうぞ息子と会ってあげてください」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

上司「……」

彡(-)(-)「辛いっすね…」

上司「辛いな…」

彡(ﾟ)(ﾟ)「失礼しまーす。大丈夫かー？」

上司「元気にしてるかー？」

（´・ω・）「はい」

上司「……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……」

上司「……」

（´・ω・;）「あれ、違いましたか？　申し訳ありません。母と名乗るものにそう聞いていたものですから」

上司「……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……」

上司「なぁ……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「は……はい……」

（´・ω・;）「もしかして違いました？　すいません。お医者様が言うには僕は記憶がなくなっているようで……」

上司「……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……」

（´・ω・）「えぇ！？！？！？」

母「えぇ！？！？！？」

医者「えぇ！？！？！？」

警察「えぇ！？！？！？」

～完～

身元分かるかも

そこが不可解や