新入社員女子「今はランプ系検証してますね(笑)
まあランプ系の検証といっても、恒星電球(北半球・南半球)の点灯
と朝夕焼け電球の調光ができるかどうかだけなんだけど(苦笑)」
俺「手伝うわー。とりあえず本体下部に電装部ユニットを収納して、各ハーネスを結線しとくね」
新入社員女子「恒星電球フォルダを仮実装もその後にお願いします。
今回は点灯を確認するだけなので
宙ぶらりんの配線でも大丈夫です(笑)」
俺「恒星電球、朝夕焼け電球ともに、問題なく点灯や調光ができたよー」
新入社員女子「やっぱり二人だと早いですね(苦笑)
明日仕事終わったら駆動系の検証にいいです?」
俺「オッケー、家帰ったら検証用の操作基板組んどくわー」
新入社員女子「助かります」(ニコッ)
俺「(この子いっつも静かなのにプラネタリウムの事になるとこんな風に笑うんだな)」
ってなる彼女欲しいんだけど
新入社員女子「電源入れますねー、日周軸を回転させますーーー!」
カタンッ!カタンッ!カタンッ!
俺「なんだこのガタツキは……緯度も回転させてー」
新入社員女子「うぅ……ここまで組み上げてこれは辛いです……」
俺「お前が真っ先に諦めてどうすんだよ、ん~~~」
新入社員女子「分かります……?」
俺「よし、モーターとドライバーを2相タイプから3相タイプにしよう」
新入社員女子「そこケチったんですよねぇ」
俺「2相タイプは安価だからね~、ここは思い切って低振動・低騒音の3相タイプに変えよう!」
新入社員女子「あ、もう0時超えてますね。明日も仕事なのにすみません!」
俺「俺もこのプラネタリウムの映す星空を見たいから、さ」
新入社員女子「……はいっ!」(ニコッ)
こんな彼女が欲しい……
新入社員女子「ぁ……ぁ」
上司「はぁ、、君さぁ、、もっとこうハキハキ喋れないかなぁ?」
新入社員女子「す、すみま……せん」
上司「それにさ──」
俺「よー、コントローラ形になったー?」
新入社員女子「あ、俺さんおはようございます(笑)
あれからエアドーム送風機の風量を手元で操作できるように
したりという機能を盛り込んでみました(笑)」
俺「おっ、やるじゃんっ。レーザーポインタもAC電源接続しないとな!」
新入社員女子「AC100V電源を制御するトライアックの発熱の問題どうします?」
上司「お前らなぁ、、、、、コントローラのボックス内なんてどうせ詰め込み過ぎだけろ?
冷却ファン増設しとけ、後々困るのはお前らだぞ?」
俺「あれ、上司さんもプラネタリウム作った事あるんですか?!」
上司「ま、学生時代に暇つぶしでな」
新入社員女子「あはは(笑)」
こんな上司も欲しかった……
上司「あぁ分かった分かった、有給休暇使ってまで見に来てやったんだ。さっさとしてくれ」
俺「素直じゃないですねぇ上司さん、毎日いつ出来るんだって催促しておいて。
それも最後の方なんて上司さん主導でロマン盛り込み過ぎでしょ(笑)
部屋でプラネタリウムってレベルじゃないっすよこれ(苦笑)」
上司「う、うるさい!プラネタリウムに妥協なんてしたくないんだよ!!」
新入社員女子「なんかいいですねこういうのって」
俺「ん?」
新入社員女子「私ずっと一人でプラネタリウム作ってましたけど、皆で何かを成し遂げるって凄く楽しかったです」
上司「星も1つだけだと寂しいだろ?1つより2つ、2つより3つだ。人間だって一緒さ」
新入社員女子「でももうそれも終わりなんですね……私こんな大切な時間を終わらせたくないです(泣)」
俺「……終わりなんてない。死ぬまでがプラネタリウム制作だ。投影開始っ!!!」(ポチッ)
新入社員女子「あっ俺さんズルイ!!」
上司「空見上げてみろよ?お前が……いや、俺達が作った満点の星空だぜ」
~Fin~