チノ「この鉄骨を渡ったら2000万円ですか」

シャロ「ににににに2000万!?………どどどどうしよう」

チノ「さぁがんばります」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

黒服「どうしました？金髪のあなた？やらないのですか？」

黒服「はやくしろ。やらないなら早く帰れ」

シャロ「やるわよー！！あーもー！！」

シャロ「うぅ…怖い…でもやらなきゃ…」

シャロ「…」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「(ぎぃやぁあああ怖い怖い怖い)」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「(……でもこれを渡りきれば2000万)」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「(お金お金お金お金お金お金)」ｽﾀｽﾀ

シャロ「(もうパンツ売って生活するのは嫌なの)」ｽﾀｽﾀ

シャロ「(あれ目の前に何か青いものが)」ｽﾀｽﾀ

シャロ「(チノ？だいぶ前にスタートしたのに)」ｽﾀｽﾀ

チノ「しんちょうに…しんちょうに」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「チノ！追いついちゃったわよ」ｽﾀｽﾀ

チノ「シャロさんも来たんですか。一緒に頑張りましょう」ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「え…ええ。一緒に渡りきりましょう」

シャロ「……」ｽﾀｽﾀ

チノ「………ふぅ………」ﾄﾏｰﾘ…ｿﾛﾘｿﾛﾘ

シャロ「…………」

シャロ「………ねぇチノもう少し早く行けない？」

シャロ「そうね。でも時間をかけすぎても疲労も溜まるし。突風でもふいたr」

ﾋﾞｭｯ

チノ「ｷｬｯ」ｸﾞﾗｯ

シャロ「ｷｬｯ」ｸﾞﾗｯ

チノ「あ、あぶなかったです」

シャロ「こここ怖かった…」

チノ「ではしんちょうに」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

シャロ「(お金が…お金が…)」ｽﾀｽﾀ

シャロ「チノ…もっとはやく…」

シャロ「もっとはやく」

チノ「…………」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

シャロ「もっとはやくって言ってるでしょ！！」

チノ「……………」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

ﾋﾞｭｯ

チノ「ｷｬｯ」ｸﾞﾗｯ

シャロ「ｷｬｯ」ｸﾞﾗｯ

チノ「………ふぅ……」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

シャロ「チノお願い早く歩いて…お願い」

チノ「…無理です」ｸﾞｽﾝ

シャロ「泣いてないで早く歩きなさいよぉ！」

チノ「…うぅ…ぅえーん…ココアさぁん」ｸﾞｽｸﾞｽ

チノ「うぇーん」ｸﾞｽｸﾞｽ

シャロ「(泣くなんてズルいこっちは生活かかってるのに)」

チノ「…………」ｺｸﾝ…ｸﾞｽｸﾞｽ

チノシャロ「…………」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

チノシャロ「…………」ｿﾛｰﾘｿﾛｰﾘ

ﾋﾞｭｯ

チノシャロ「ｷｬｯ」ｸﾞﾗｯ

シャロ「(これは…とても無理ね…)」

シャロ「…………………」

シャロ「…………………」ﾄﾞﾝｯ

落ちていた…落ちちまった…無言で落ちた…！
恐がりで…臆病者のチノちゃんが私に動揺を与えないために…黙って落ちた…！
悲鳴のひとかけらも発さず、絶叫を強引に捻じ伏せた…！ 耐えた…！ 耐え抜いた…！
チノは示した…最後の最後、チノの意地…矜持をっ…！
渡る…！私…絶対に渡る…！見ててチノｯ!!

完ｯ!!!

じゃねーよおめーが押したんだろ