大学生ちゃん「そ、そうなんです、だから、はい……え? いや、なんでそう、いや」
大学生ちゃん「い、いや、教えてもらっても、あの、え? いや、それは、そうですけど」
大学生ちゃん「あ、ちょ、ちょっと、引っ張らないで……うあ……」
大学生ちゃん「……え、や、そういう訳じゃ……あの……」
大学生ちゃん「じゃ、じゃあ……えっと……」
大学生ちゃん「は、はい……せ、説明、だけなら、ええと……あのう……」
大学生ちゃん「……う、うううう」
大学生ちゃん「あの……さ、さっきは、ありがとうございました……」
大学生ちゃん「た、助かりました……」
大学生ちゃん「さっきの人たち、本当に強引で……ふう……」
大学生ちゃん「……あ、あなたも新入生、なんですね」
大学生ちゃん「……ええと」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「では、あの、こ、これで……」
大学生ちゃん「え? あ、ああ。○○くんって言うんですね……」
大学生ちゃん「……あ、私の名前は、って、ああ。さっきの聞いていたんですか……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……じゃあ、これで……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、あの!」
大学生ちゃん「……さっきは、あの」
大学生ちゃん「……あ、ありがとうございました」
大学生ちゃん「……そ、それでは、また、機会があったら……はい……」
大学生ちゃん「……うぇっ!?」
大学生ちゃん「……あ、ご、ごめんなさい、いきなり声かけられて、びっくりしちゃって」
大学生ちゃん「……って、あ、○○く、さん……」
大学生ちゃん「……き、奇遇ですね。こんなところで……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……え? わ、私は、アニメイトに、って、あ、ああ、ほ、本屋さんに、です、ね。行ってたんですけど、はい」
大学生ちゃん「これは……まあ、漫画とか、いろいろ、です」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「そ、そうですね……漫画、好きです。はい……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「えっと……」
大学生ちゃん「うぇっ!? わ、私の、家は、こっちですけど……」
大学生ちゃん「……あ、じゃ、じゃあ、途中まで、一緒に、は、はい」
大学生ちゃん「……はい」
大学生ちゃん「……わっ! え? そ、そんな、荷物、いいですよ、持ってもらうだなんて」
大学生ちゃん「……あ、あ、あ、あ」
大学生ちゃん「……す、すみません、あ、ありがとうございます」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「ここが、ええと……ここ、どこだろお……」
大学生ちゃん「……あーやばいやばい、授業始まっちゃうよぉ……」
大学生ちゃん「……だから、ええと、あれ、お、おかしいなあ……」
大学生ちゃん「えっと、えっとぉ……うぇっ!?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、○○さん」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……こ、構内なんですけどね!? あ、あはは!? わ、私、わからなくなっちゃって……」
大学生ちゃん「……うう」
大学生ちゃん「……え? あ、こ、ここです。ここに、行きたくて……」
大学生ちゃん「……うぇっ!? あ、ありがとうございます……!」
大学生ちゃん「……す、すみません、本当に、何度も、うう……」
大学生ちゃん「すみません……本当に」
大学生ちゃん「……あ、ありがとうございます、う、ひっく……」
大学生ちゃん「……すみません……すみません」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……うぇっ? あ、はい」
大学生ちゃん「……あ、そ、そうですね。ちょっと、この授業大変そうですね……あはは」
大学生ちゃん「……ま、まあ他のも、見ますけど、はい。あははは……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あの、今日は本当にありが、はい?」
大学生ちゃん「……え? この後、ですか? 特に用はないですけど……」
大学生ちゃん「……一緒に、ご飯、ですか……?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「い、いえ! べ、別に、嫌って訳じゃ……むしろこちらこそというか、あの」
大学生ちゃん「じゃ、じゃあ、い、行きましょうか……!」
大学生ちゃん「あは、あははは……」
大学生ちゃん「……え?」
大学生ちゃん「……そ、そうですね、学食、安くておいしいですね……」
大学生ちゃん「はは……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「あ、あの……!」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……きょ、今日は、ありがとうございました」
大学生ちゃん「……えと」
大学生ちゃん「……それに、前も、助けてくれて、本当に、ありがとうございました」
大学生ちゃん「わ、私、どんくさくて……○○さんが助けてくれなかったら、どうなってたか……」
大学生ちゃん「へ、へへ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あの」
大学生ちゃん「よ、よろしければ、なんですけど……」
大学生ちゃん「……っ」
大学生ちゃん「……と、友達! ……に、なってくれない……かなあって……」
大学生ちゃん「私だけ、助けてもらってばっかりで、あの、こういうこと言うの、恐縮なんですけど、で、でも、よろしければ……」
大学生ちゃん「……友達に、なっていただけたらなあ、って」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……っ!」
大学生ちゃん「……ぁ、は、はい! こ、こちらこそ、よろしくお願いします!!」
大学生ちゃん「あ、れ、連絡先ですね! あ、ちょ、ちょっと、待ってくださいね……!」
大学生ちゃん「あはは、ええと、あ、あった、あった……」
大学生ちゃん「……えへへ」
大学生ちゃん「……ただいま」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、もしもし? お母さん?」
大学生ちゃん「んーん? 何もないけど」
大学生ちゃん「あのね、お母さん……私ね、友達出来たから」
大学生ちゃん「うん。とても優しくてね、うん……うん……あはは。だから大丈夫だって言ったのにー」
大学生ちゃん「うん、うん。授業の内容も、まあ頑張ればついていけると思う」
大学生ちゃん「うん、今度の長期休暇の時に帰ると思う……はいはい」
大学生ちゃん「あ、そうだね。うん。じゃあ、またねー」
大学生ちゃん「……ふぅー」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……よし」
大学生ちゃん「……変わるんだ、私は」
大学生ちゃん「うぇっ、あ、ああ……○○さん、おはよう」
大学生ちゃん「ああ、私、目が悪いから、席前の方が良くて……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「あ、ご、ごめんね? 席、後ろの方に移る……?」
大学生ちゃん「ご、ごめんね……? あはは、へへへ……」
大学生ちゃん「へへ……」
大学生ちゃん「え、ああ、この授業は、出席点が大事なんですね。へえ……」
大学生ちゃん「あはは……うん、うん……」
大学生ちゃん「……あ、そ、そう、だね。一緒に受けたいですね」
大学生ちゃん「わ、私はねえ、ここら辺取るつもりなんだけど、えへへ……」
大学生ちゃん「あ、いいの? 〇〇く、さん、が取りたい授業とか……」
大学生ちゃん「そ、そっか。じゃあ、この辺は取ろうね。えへへ」
大学生ちゃん「あ、先生来たね……残りは後で決めようか……へへ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……~♪」
大学生ちゃん「授業前に言ってたことだけど、あの、良かったら一緒にご飯食べて、あの」
大学生ちゃん「あ……う、うん! じゃあ、行こうか……」
大学生ちゃん「……学食、結構おいしいですよね」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「○○さ、く、さんは、何が、好きですか……?」
大学生ちゃん「え? あ、い、いや、その、どっちで呼んだらいいか……」
大学生ちゃん「どっちでもいい、あー、そ、そうですか……」
大学生ちゃん「……ま、まあ、どっちでもいいですよね……へへ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「うぇっ!? あ、はい、さんになりまして、その」
大学生ちゃん「い、意地悪しないでくださいよ、あはは、もう……」
大学生ちゃん「……ええと、それで、はい。○○、さんは、バイトとかしたことあるのかなって」
大学生ちゃん「……いえ、実は、私もこの際、バイトしてみようかなって」
大学生ちゃん「お金、っていうか、その……人生経験? みたいな……」
大学生ちゃん「……積んでみようかなって、思いまして」
大学生ちゃん「……私今までにバイトをしたことが無くて」
大学生ちゃん「だから、まあ……どういうものかなって……」
大学生ちゃん「……はい」
大学生ちゃん「居酒屋なんですけど……私の住んでるところから近いし……いいかなって」
大学生ちゃん「……あ、そ、そうですよね、慣れてないと、接客業はやっぱり、難しい、ですかね……?」
大学生ちゃん「……ま、まあ、人と話すのは、得意でもないんですけど、だからこそ、いいかなって、あの」
大学生ちゃん「……人と話すの、少し苦手だからこそ」
大学生ちゃん「……克服したいなあって」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……だ、だから、まあ、その、○○さんが働いたことあったら、ちょっと雰囲気みたいなのを聞いてみたいなって」
大学生ちゃん「……ま、まあ、店によりますよね、あはは……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……すーはー、すーはー」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……私は頑張る、頑張る、頑張る」
大学生ちゃん「……よしっ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、も、もしもひ!」
大学生ちゃん「あ、え、えと、バイトの募集を見てお電話させてもらったんですけど……」
大学生ちゃん「は、はい、はい……」
大学生ちゃん「……ふぅー」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……よーし」
大学生ちゃん「……頑張るぞ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「そ、そんな、私のために……あ、そ、そういうものなんですか……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……で、でしたら、はい。参加、させて、頂きます」
大学生ちゃん「……え? い、いや、私、まだ20になってないんですけど……」
大学生ちゃん「……あ、そ、そうですか。ウーロン茶とかでもいいんですね……」
大学生ちゃん「は、はい。来週の、金曜日の、夜、ですね。わ、わかりました」
大学生ちゃん「よ、よろしくお願いします」
大学生ちゃん「ちょっとだけって、いや……あの」
大学生ちゃん「……わ、私、20になってなくて」
大学生ちゃん「……え、あ、あの、ちょ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……え、えと」
大学生ちゃん「……で、でも私、あ、う、う……」
大学生ちゃん「……じゃ、じゃあ、そのお、少しだけ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……うえ、苦……」
大学生ちゃん「うぇっ!? ちょ、ちょっと、足さないでくださいよ!」
大学生ちゃん「あ、あう、ううう……」
大学生ちゃん「……ううう」
大学生ちゃん「え、えへへ……」
大学生ちゃん「……あ、あえ? に、二次会、ですかぁ?」
大学生ちゃん「わ、わらしは……」
大学生ちゃん「……しゅ、主役、って、いわれてもお~」
大学生ちゃん「……ひっく」
大学生ちゃん「うい~……あ、ひ、引っ張らないで、くだ、だい、よお……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、ありがとー、ございます、○○さん、送って、もらっちゃって……」
大学生ちゃん「……え、えへへ。しゅ、主役の、二人とも、いいんですかね、二次会」
大学生ちゃん「……わ、わらし、酔って、ないですよお……」
大学生ちゃん「……そ、そですね、夜遅くは、危険でしゅよね」
大学生ちゃん「……えへへ~」
大学生ちゃん「……えー、鍵が、鍵、かぎぃ……」
大学生ちゃん「あ、そ、それでしゅ~」
大学生ちゃん「……あい、あれ、うう、入らないよう……」
大学生ちゃん「……あ、ありがおう」
大学生ちゃん「……おー」
大学生ちゃん「……たらいま~、お母さ~ん」
大学生ちゃん「お客さんだよ~……前言った私のお友達~」
大学生ちゃん「か、彼氏じゃないよう……やらなあ……そりゃ未来はわからないれろ~」
大学生ちゃん「……あ、お母さん、いらいし。私一人暮らしらった~」
大学生ちゃん「……なにから、なにまで、すみま、せん」
大学生ちゃん「……あー、ふぅ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「○○さん……バイト、一緒に来てくれれ、ありがとう、ございます」
大学生ちゃん「酒のましてくる人とか、さいあくらしぃ……」
大学生ちゃん「……○○さんが居てくれてぇ、本当に助かりましら」
大学生ちゃん「……なんか、助けてもらって、ばかり」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「○○さんはぁ……」
大学生ちゃん「……ど、どうして、わらしなんかを、そんなに、たすけてくれるんですら……?」
大学生ちゃん「タ、タイミングでしゅか、そ、それともー……!」
大学生ちゃん「わ、わらしのこと、……、もしかしてすきなんですらー!?」
大学生ちゃん「好きらんでしょー!! ……あ、あはは、あはははは!!」
大学生ちゃん「……好きなんら、私のこと、好きなんら~……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……すぴー」
大学生ちゃん「……き、き、き」
大学生ちゃん「き、昨日、わ、私、酔っぱらってしまって……」
大学生ちゃん「……っ」
大学生ちゃん「……あ、少し、頭痛いですけど、あの、私……すごく、あの……!」
大学生ちゃん「……き、記憶、あります……わ、私、○○さんに、す、すごく失礼な事……」
大学生ちゃん「あ、あ、あうううう……」
大学生ちゃん「……うううううう!」
大学生ちゃん「……すみません、本当に、すみませんでした」
大学生ちゃん「……ぐすっ」
大学生ちゃん「……そ、そうです、ね。私、お酒、初めてで……」
大学生ちゃん「……初めてで、あんな、失礼なことを……うううう……!」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……ゆ、許してくれるんですか……?」
大学生ちゃん「……まあ、確かに、あそこまで、飲ましてこられるのは」
大学生ちゃん「え? ……あ、はい。うーん……」
大学生ちゃん「……そ、そうですね。あのバイト、ちょっと……」
大学生ちゃん「未成年にあれだけお酒のましてくるなんて……」
大学生ちゃん「ううん……」
大学生ちゃん「……そうですね。辞めて、別の探してみます」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……え? また一緒にバイト付き合ってくれるんですか……?」
大学生ちゃん「……っ」
大学生ちゃん「……あ、ありがとうございます……!」
大学生ちゃん「○○さんがいてくれたら、私すっごい安心できます!」
大学生ちゃん「えへへ……ありがとうございます、○○さん」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……○○さんは優しいなあ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「あ、す、すみません、大声出しちゃって……」
大学生ちゃん「で、でも、凄く意外で……○○さん、そういうの全然知らなさそうだったから……」
大学生ちゃん「へ、へえ……私がアニメ見てるのを見て興味を……」
大学生ちゃん「……え?」
大学生ちゃん「お、教えてほしい!? お、面白いのを教えてほしいって今言ったんですね……?」
大学生ちゃん「い、いや……実は、高校時代からこういう趣味を話せる人がいなくて……」
大学生ちゃん「大学入ったらそういう知り合いできるかなって思ってたけど、私、○○さん以外に友達いないし……」
大学生ちゃん「え、え。じゃ、じゃあ、これは、もう……一大事ですよ」
大学生ちゃん「な、何から薦めた方がいいのか……初心者好みからか、それともちょっと癖が強いけどインパクトのある作品からか……」
大学生ちゃん「一般人向けのアニメで、ええと……」
大学生ちゃん「あ、す、すみません、ちょ、ちょっと興奮しちゃって……あ、あはは」
大学生ちゃん「家から持ち込んだの結構あるから、ふふ、何から見せた方がいいかなあ……」
大学生ちゃん「あ、○○さん、今日の予定大丈夫? 私アニメ紹介できる……?」
大学生ちゃん「良かった……これは、楽しくなってきたなあ……!」
大学生ちゃん「……いや、あの……○○さんが、こういうのに興味持ってくれるのが、凄く嬉しくて……」
大学生ちゃん「……へ、へへ」
大学生ちゃん「……あ、そうだ。○○さんって、アマゾンプライム入ってる?」
大学生ちゃん「あれでそこそこアニメ見れるからおすすめなんだけどね」
大学生ちゃん「あ、きょ、今日はもう授業無いし、帰りながら話そうか……!」
大学生ちゃん「……ふんふふ~♪」
大学生ちゃん「……あ、おっと、ありがとう。鍵閉めるの忘れてた……」
大学生ちゃん「……よし、20分くらい待ってて!」
大学生ちゃん「ひとまずおすすめのアニメ持ってくるからね!」
大学生ちゃん「あ、そこにある漫画好きに読んでていいよ」
大学生ちゃん「……よーし!」
大学生ちゃん「それで、って、え? ……もうこんな時間?」
大学生ちゃん「……紹介し足りない」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……じゃ、じゃあ、○○さん! これ、持ち帰ってくれていいから!」
大学生ちゃん「か、感想聞かせてね!! ぜひ!!」
大学生ちゃん「うん、うん! え、えへへ……」
大学生ちゃん「じゃあね、また来週ね!」
大学生ちゃん「へへへ……!」
大学生ちゃん「目の付け所がいいねえ……そのキャラクターは実は作品の裏テーマを表していてねえ」
大学生ちゃん「目立たないようでいて主人公の葛藤に近い構造を持ったキャラクターで、けれども主人公とは最も遠いキャラクターでもあるわけだよー」
大学生ちゃん「だから……え? あ、先生もう来ちゃったか……」
大学生ちゃん「じゃあ続きはまた授業終わってから……」
大学生ちゃん「……あ、そう言えば○○さん、アマゾンプライム入ってるって言ってたよね? 今期のアニメで私気になってるのがあって……」
大学生ちゃん「ぜひ一話から見て欲しいんだけどね……」
大学生ちゃん「いけない、いけない。学生の本分は勉学なんだから、お金払ってるんだし、しっかりしないと……」
大学生ちゃん「そろそろ試験の時期だし、対策立てないとなあ……○○さんと一緒に勉強させてもらおうかな……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「新しいバイトも○○さんと一緒だし……」
大学生ちゃん「……なんか、大学生活楽しいなあ」
大学生ちゃん「……ふふっ」
大学生ちゃん「なんとか単位もとれたし、今日から夏休みだ……」
大学生ちゃん「……○○さん、夏休みはどうするの?」
大学生ちゃん「私は夏休みの前半は実家に帰るつもりなんだ」
大学生ちゃん「あ、○○さんも? ふーん」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「夏休み後半の、ここの2週間くらいって空いてる?」
大学生ちゃん「……いや、一度○○さんとアニメマラソンしてみたいなあって」
大学生ちゃん「○○さん、アニメに詳しくなってきたし、ここらでちょっと、私の超おすすめ作品群を一緒に見たいというか……」
大学生ちゃん「あ、勿論予定があるなら全然いいんだけど、もし空いてたら、どうかなあって……その……」
大学生ちゃん「……!」
大学生ちゃん「……よ、良かった……! た、楽しいのは保証するから! 楽しみにしててね……!」
大学生ちゃん「というか、楽しみにしてるから……! ふふ……!」
大学生ちゃん「……~♪」
大学生ちゃん「そうなの! ○○さん、とっても優しくて……!」
大学生ちゃん「……え? か、彼氏じゃないよぉ……○○さんは、大事なお友達で……」
大学生ちゃん「私のことなんて興味ないだろうし……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……ま、まあ、その話はいいでしょ」
大学生ちゃん「……うん」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……私、変わったかな……?」
大学生ちゃん「……明るくなった、かな? うん、確かに、そうかも……バイトもやってるし」
大学生ちゃん「○○さんともたくさんお話ししてるし……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……成長、したのかなあ?」
大学生ちゃん「……まあ、でも」
大学生ちゃん「……私、大学進学して、やっぱり良かったよ」
大学生ちゃん「……お母さんには、見送りでとっても心配されちゃったけどね」
大学生ちゃん「へへ……」
大学生ちゃん「準備はもうできてるよー。食料もバッチリだからねー」
大学生ちゃん「○○さんも、お泊りの準備はバッチリ?」
大学生ちゃん「ふっふっふ……今日から、寝かさないからねー」
大学生ちゃん「私のお勧めは大量にあります……」
大学生ちゃん「よーっし、じゃあ、さっそく……」
大学生ちゃん「あ、っと……鍵ありがと」
大学生ちゃん「つい閉めるの忘れちゃうんだよなあ……一人暮らしなのに、危ないよね……」
大学生ちゃん「まあ今日からしばらくは○○さんがいるから大丈夫なんだけどねー」
大学生ちゃん「~♪」
大学生ちゃん「あれ? ○○さんって実は二十歳過ぎだったり……しないよね」
大学生ちゃん「あはは……意外と悪い人だなあ、○○さん」
大学生ちゃん「私はー……いいかな。前ので懲りちゃった……」
大学生ちゃん「まあそれより……見ますか」
大学生ちゃん「食料バッチリ、部屋はちょっと薄暗くして……」
大学生ちゃん「再生、スタート!」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あは」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……んふふ、ここ面白いよなぁ……」
大学生ちゃん「ここねえ、アドリブなんだあ……ふふふ……」
大学生ちゃん「んふふ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「はー……」
大学生ちゃん「……んんー」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……もうちょっとここ話し合えてればねえ……ねえ?」
大学生ちゃん「……あー」
大学生ちゃん「んふふー」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「えふっ! ゴホッ、げほっ、えぁ? あ、ご、ごめん……間違えて○○さんの飲んじゃった……」
大学生ちゃん「あー、喉痛い……げほっ、ごほっ、あ、大丈夫、大丈夫……」
大学生ちゃん「うえー、ぼわぼわする……」
大学生ちゃん「あ、ごめん、ごめん……アニメに戻ろう……今面白いところなんだから……」
大学生ちゃん「ふぃー……」
大学生ちゃん「あうー……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……え? あい、だいじょうぶれふ」
大学生ちゃん「……よっぱらってなんからいよー」
大学生ちゃん「……いっひひひ」
大学生ちゃん「はー……」
大学生ちゃん「……どうして、手にぎってくるんれふ?」
大学生ちゃん「ちょ、ちょっとぉ、もー……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……な、なんらこれ私たち、今いいシーンじゃないれふか、えへへ」
大学生ちゃん「……ちょっと、気まずい感じのやつ~」
大学生ちゃん「まあ、途中で、邪魔はいるんらろうれろー……」
大学生ちゃん「……んん」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……ぷはぁっ、はぁっ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あえ?」
大学生ちゃん「え、あえ? ええと……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「え?」
大学生ちゃん「あ、えっとぉ……」
大学生ちゃん「……こ」
大学生ちゃん「こういう、ふんいきでしたっれ……?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……え、ちょ」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……うー、いたた」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「あれ……? ここは……」
大学生ちゃん「……ベッドの上だけど」
大学生ちゃん「うー……」
大学生ちゃん「……頭いたいし……」
大学生ちゃん「……んん?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「いや、いやいや、げ、現実……現実っぽくない……?」
大学生ちゃん「……服」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あひぇっ!? ○○、さん……」
大学生ちゃん「あ、朝ご飯、できて、できてる、は、はい、へえ……」
大学生ちゃん「え、え? うおえ?」
大学生ちゃん「……えええ?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……うぇっ!?」
大学生ちゃん「……あ、はい……お、おいしい、です……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、昨日の、続き、ですか……?」
大学生ちゃん「そ、そうですね……アニメ、途中でしたから……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……み、観ま、しょう、か?」
大学生ちゃん「観ま、すか。じゃ、じゃあ、準備し、します、ね……」
大学生ちゃん「へ、へへへ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あの、○○さん」
大学生ちゃん「……ええと」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あの、昨日の、こと、なんですけど」
大学生ちゃん「ええと……」
大学生ちゃん「……わ、私、また酔っぱらっちゃったじゃないです、か」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「○○、さんって、あの」
大学生ちゃん「……ああいうこと、慣れてたりー……?」
大学生ちゃん「あ、そ、そ、そう、なん、です、か」
大学生ちゃん「わ、私、私、あの、初めてで、あの、ええと、私、あの」
大学生ちゃん「……えっと」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……な、なんか、すみません、ほんとに」
大学生ちゃん「わ、私なんか、その、相手しちゃって……」
大学生ちゃん「私、初めてで、そ、そんなの、重たいじゃないですか、あの、だから、その……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……す」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……好き、なんですけど、○○さんのこと、でも、あの」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「や、やっちゃいましたね、私、あの、でも、お、お友達としては、その……」
大学生ちゃん「……え?」
大学生ちゃん「……あ、え? わ、私、あの……」
大学生ちゃん「あ、す、すみませんって、そっちの意味ですか、いや、あの、そんなの、全然気にしないでほしいというか……」
大学生ちゃん「む、むしろ、私としては、ラッキーってなもんで、いやあの……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、あはは」
大学生ちゃん「……私のことが、好きって、ええと……」
大学生ちゃん「あはは、はは……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……本当、に?」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、こ、このアニメ、」
大学生ちゃん「お、面白いです、ね、やっぱり、名作というか……」
大学生ちゃん「き、気に入りましたー……? あ、よ、良かったぁ……」
大学生ちゃん「へへ……これ、私の、超おすすめで……」
大学生ちゃん「はい……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……そ、そうなの。そこが一番の魅力で……○○さんはやっぱり、慧眼だなぁ……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……あ、もう、こんな時間ですか」
大学生ちゃん「……い、一日、アニメ見ちゃってましたね、あはは」
大学生ちゃん「ま、まあ、それが、目的、なんですけど……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……ご、ご飯にしようか」
大学生ちゃん「……あ、お風呂、どう、でした?」
大学生ちゃん「……シャンプーとか、わかりました……?」
大学生ちゃん「な、なら……良かったです」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……じゃ、じゃあ、あの、その」
大学生ちゃん「……私、入ってきます、ので」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……えっと」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「○○さんのお布団は、その、こちらに、あの、用意、して、ありましてー……」
大学生ちゃん「……はい」
大学生ちゃん「……でも」
大学生ちゃん「……〇、〇、○○、さんが、望む、の、なら」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……こ、こちらに……どうぞ」
大学生ちゃん「……もうすぐ、夏休みが終わっちゃうね」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……アニメ面白かったね。〇〇くんと一緒に見れて本当に良かった」
大学生ちゃん「……でも、アニメ、全部は見切れなかったね」
大学生ちゃん「……ていうか、あの、途中から、その」
大学生ちゃん「……い」
大学生ちゃん「……いえ、○○くんは、別に、悪くないですけど……」
大学生ちゃん「……あ、謝らないで」
大学生ちゃん「……ま、まあ、また見ればいいというか、お楽しみが残ったということというか」
大学生ちゃん「……うん」
大学生ちゃん「……す、好きな人が、望むことを、一番にしたいなあって」
大学生ちゃん「……あはは」
大学生ちゃん「え、えへへ……」
大学生ちゃん「うん……私、○○くんのこと……ええと」
大学生ちゃん「……す、す、好き、だから」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「えーと、もしかして……」
大学生ちゃん「……あー」
大学生ちゃん「あのー……さすがに、これ以上は、ね?」
大学生ちゃん「……もう一回って、さっきも聞いたよ」
大学生ちゃん「もう無理だよ、無理だってば……」
大学生ちゃん「ええ……そんなこと……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……そこまで、言われたら、さあ」
大学生ちゃん「断れないし……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「じゃあ、あの……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……」
大学生ちゃん「……もう、一回だけ」
1時間20分くらいかかった
妄想するのにいくら時間かけても楽しいからいいけど
なぜこんな無駄に時間をかけて吐き出してるのか
全然関係ないけどハルヒの新しい短編出てて嬉しい
まあどうせ次も数年単位で出ないんだろうけど
ハルヒずいぶん前から読んでないけどまだ新作出てんのか
ザ・スニーカーレジェンドだかよくわからないのに載ってます
引用元: 新生活に意気込むもあんたポーっとしてるから不安だわと見送りで言われた大学生ちゃん「あ、え、テ、テニス、やったことないです……」