男「大変だなぁ」
勇「お前も来てくれないか?」
男「いや俺今収穫時期で忙しいから無理だな」
勇「そうかー、お前腕っ節強いから居てくれると助かるんだけど……」
男「まぁ生活があるしな俺にも、色々機械買っちゃったから借金もあるし」
勇「そうか……王様が魔王バラモスを倒してくれたら一人頭1000万ゴールドくれるって言ってたんだが……」シュン
男「新しいトラクター買えるじゃん!」
勇「?」
男「行くわ」グッ
勇「えっ!?」
男「親父にちょっと行ってくるって言ってくるわ」スタタタ
勇「どうだった?」
男「何が何でも殺ってこいってよ」
勇「やった!」
勇「攻略本見てみる」
男「ああ」
勇「ルイーダの酒場行っとけってさ」
男「仲間か」
勇「みたいだね」
男「いらんだろ」
勇「だね」
勇「ちょっと待って」ペラペラ
男「……」
勇「レーベに行けってさ」
男「おk」
勇「買い物とかしなくていいの?武器とか防具とか」
男「バカ!こうもたもたしてる間に他の勇者連中に先越されたらどうすんだ!」
勇「ご……ごめん」
男「キリキリ行くぞ」
スライム「ピキィィィ」キシャァァァ
男「消えうせろ!消えうせ無いと揉み殺すぞコラァ!!!!」ズギャン
スライム「!!」スタタタ
男「逃げんなコラァァァ!!」グシャッ
勇「ひぃぃっ!」
男「……ふぅ、さぁ先を急ごう」
勇「うん……」
男「城の分アリアハンがかろうじて勝ってる感がする」
勇「ちょっと見て回ってきていい?」
男「ああ、迷子になるなよ?」
勇「うん!」
勇「……迷子になった」
勇「おどごぉぉぉぉぉ!おっがながったよおぉぉぉぉ!」
男「こんな小さい町で迷子になるなんて才能に満ち溢れてんなお前」
勇「ぐずっ……?何その玉?」
男「近くの洞窟を徘徊してたらなんか変な塔に出て変なジジイがくれた」
勇「なんか綺麗な玉だね」
男「いくらで売れるかな」
勇「売っちゃって良いの?」
男「……いいんじゃね?」
男「なんだそれ」
勇「キーアイテムだよ!」
男「はぁ!?だってあれジジイがくれたぞ!?まほうの玉って別の所にあるんじゃないのか!?」
勇「……どうしよう」
男「おいおいもう売った金で腹いっぱい焼肉食っちまったぞ……」
勇「……まぁいっか」
男「なんとかなんべ」
勇「ロマリアだってさ、次の目的地」
男「面倒だなぁ……」
勇「一応シナリオに沿って進めないと」
男「むぅ」
勇「と話してるうちに洞窟についたね」
男「だな」
男「本来はここの壁でまほうの玉を使うのか」
勇「うん……どうしよう……」
男「まかせとけ、ちょっと離れてろよ勇者」
勇「うん」
男「フレア!」
チュドーン
勇「なん……だと?」
男「おっとそこまでだ」
勇「通りでステータスが男のだけ違うと……HPも4桁あるし……」
男「気の持ちようだ、ある意味蜃気楼」
勇「意味がわからない」
男「ほら行くぞ!時は金なりだ!」
勇「金の亡者だなぁ男は」
男「いつかこの国を農業大国にしてやる」
男「でっけぇな、アリアハンなんて耳糞だ」
勇「アリアハンをバカにしないでよ!」
男「いや俺もアリアハン出身だし」
勇「そうだった!」
男「とりあえず王様ん所行くんだろ?勇者だし」
勇「だね」
勇「わかりました!」
男「で、お代はいかほど頂けるんでしょうか」
王「えっ!?」
大臣「貴様!王に向かってなんてこt」
男「ストップ!」ビシッ
大臣「……」
勇「大臣が……動かない」
男「で、 お 代 は い か ほ ど 頂 け る ん で し ょ う か ?」
王「わ……わしのへそくりから5000ゴールドを……」カタカタ
男「おっけー☆」キラリン
勇「焼肉!」
男「お前本当に焼肉好きだなぁ」
勇「肉大好き」
男「コラッ!」
バチーン
勇「ひぎぃっ」ペタン
男「野菜食え野菜!!!」
勇「ごめんなさい……野菜も食べます……」
男「ならよし、カザーブに急ぐか」
勇「うん!」
男「なんだここ、歌舞伎町か?それともススキノ?」
係員「ようこそすごろく場へ!うまくゴールできれば豪華な賞品があたりますよ!」
男「本当に豪華なのか?」
係員「豪華です!」
男「貨幣価値に換算するといくらぐらいだ」
係員「ちょっ……」
勇「ちょっと男……やめなよ」ゴニョゴニョ
男「まぁやってみればわかるか」
係員「それではすごろく券をいただきます!」
男「……勇者持ってるか?」
勇「もってないよ」ブンブン
係員「……」
男「……ストップ!」
勇「すごいよー!凄い攻撃力上がったよ!」
男「そりゃお前さっきまでそこらへんの棒持ってたからな」
勇「どんなモンスターでもかかって来いって感じさ!」フフン
ゴーレム「グオォォォォ」
勇「ひぃぃぃぃぃぃ!なんでこんな所にゴーレムがぁぁぁぁ!」
男「そりゃお前が変なフラグ立てるからだろ」
勇「無理無理無理無理無理無理無理無理ィィィィ!!たすけてぇぇぇぇぇぇ」ガシッ
男「いいから行け!っ」ゲシッ
ゴーレム「グォォォォォッ!!」
男「ヘイストリレイズスカラルカニリレイズバイキルトシェルプロテスリフレク(ry」
ゴーレム「グォォ!?」
勇「ひぃやぁぁぁぁぁ!」ザクッ
ゴーレム「ぐげっ」
男「やるじゃん勇者」
勇「歩きつかれたよ……」
男「勇者の癖に貧弱だな」
勇「農家とは体付きが違うんですぅ!!」
男「農家舐めんなコラァ!重機で埋めるぞ!」
勇「ひぃ!」
男「次農家中傷したら亀甲縛りな、さっさと行くぞ」
勇「亀甲って!ちょっと男!」
勇「でかい頭に申し訳無さそうに冠が乗ってる……」
男「おいそこのビッグフェイス!でかい面してんじゃねぇ!」
勇「いきなり言葉攻め!?」
ガンダタ「なんだてめぇ!?」
男「おい顔でかいんだよお前そのでかい顔の上に乗ってる小さい冠を寄越せでかい顔」
ガンダタ「て……てぇめぇぇぇぇぇ!」ブチンッ
男「うっせぇ!」
ブンッ バチーン
ガンダタ「へなぶっ」
男「……寄越せ」
ガンダタ「や……野郎共やっちまえ!」
男「ビッグバン!」
チュボボボン
ガンダタ「……」
ガンダタ「……」
男「デジョン」
グニャリ
勇「き……消えた」
男「こうなる」
ガンダタ「……」カタカタカタ
男「よっしゃぁ!!!!これで5000ゴールドゲットォォォォォ!!!」
勇「男!焼肉焼肉!」
男「野菜も食えよ!」
勇「うん!」
勇「男!男!ルーラ!ルーラさせてくれ!」
男「さっきの顔との戦闘でレベル上がって覚えたのか」
勇「ああとも!」
男「やってみろ」
勇「ルーラ!」
バビュン
男「ほう、ちゃんと着いたな」
勇「やるもんだろ」
男「じゃあ城まで行くか」
勇「ああ!」
男「テレポ」
バシュン
勇「……」
男「何凹んでんだよ」
王「早っ!まだ半日ぐらいしかたってなんじゃないか!?」
男「時は金なり、時間を無駄に浪費する奴は死ねば良いのです」ニコッ
王「ご……ご苦労」スッ
大臣「王様、お似合いですぞ!」
勇「似合ってますよ!」
男「で、報酬の方は?」
大臣「!!!まだ言うか痴れ者めが!」
男「……デs」
勇「それはダメぇぇぇぇぇぇ!!!」
王「払う!払うから!倍額払う!10000ゴールド払うから!な?落ち着いてくれ」
男「毎度ありがとうございます」ニコッ
大臣「王!何故あのような者に!」
王「黙れゴラァ!!!左遷すんぞ!!!貴様のせいで寿命が縮んだわボケェ!!!!」
勇「一泊5000ゴールドだもんねー」
男「まさか倍額くれるとはなー気前の良い王様だ!ああいう人が王様になるべきなんだ!」
勇「そ……そうだねー」
男「で、明日は何処に行くんだ?」
勇「ちょっと待ってねー」
ペラペラペラ
男「攻略本って便利だなー」
勇「あった!ノアニールだって!」
男「歩いてどんくらいなんだ?」
勇「さぁ」
男「じゃあテレポって行くか」
勇「それはダメ」
男「まだ根に持ってるのか」
勇「ゆるさん」
男「強いか?」
勇「強いよ!農家にさせておくには惜しいよ!」
男「多分あれだ」
勇「何!?」
男「俺が前に居た国ですっげぇ天変地異が起きたんだよ」
勇「うんうん」
男「なんでもそれはクリスタルがどったらってのでさ」
勇「うんうん」
男「親父とこのままじゃおまんまの食い上げだってなって必死でどうにかしようとしてさ」
勇「うんうん」
男「そしたらどうにかなった」
勇「それと男が強いのは何か関係あるの?」
男「わかんね、ほら!さっさと行くぞ!」
勇「全員動かないね、眠ってるみたい」
男「これは……」
勇「ただ事じゃないね……」ゴキュリ
男「幼女のパンツとか見放題なんじゃ……」ゴキュリ
勇「!ちょっ」
男「勇者!手分けして情報を集めよう!!」
シュバッ
勇「ちょっ!男っ!って速っ!!!」
バンッ
男「なんで俺はデジカメを買ってこなかったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」ズギャン
男「こうなったら網膜に焼き付けよう」ジーッ
爺「ちょっとお前さん」
男「気が散る、後にしろ、今は全神経を目に集中したいんだ」
爺「……」
勇「はぁはぁ……やっと……見つけた……」
爺「……」
勇「……誰?」
爺「……というわけなんじゃ」
勇「なるほど……それはほうっては置けませんね」
男「なんだなんだ!?なんなんだ?」
勇「この町の人を助けるんだ!」
男「……で、お代はいかほど頂けるんで?」
勇「男!人助けなんだぞ!」
爺「そこの幼女のパンツでどうじゃ」
勇「おいジジイ!!!」
男「おっけー☆」キラリン
勇「おいぃぃぃぃ!!」
勇「妖精があの人達を眠らせてるんだってさ」
男「さっさとそいつに会って幼女のパンツを貰わねば」
勇「……」
男「どうもー近くの町の人らを眠りから覚まして下さい」
勇「単刀直入すぎる!」
妖「じゃあ近くの洞窟にあるルビー持って来てくださいな」
勇「こっちも単刀直入すぎる!」
妖「確かあったわね……」ゴソゴソ
勇「なんだかなぁ……」
妖「あったわ!はいこれ!」
男「じゃあちょっと行って来るわ、勇者、ちょっと井戸端会議でもしてろ」
勇「ちょっ」
男「じゃあなぁぁぁぁ」スタタタ
勇「ああっ」
妖「行っちゃったわね」
勇「はぁ」
勇「はぁ」
妖「そして私はこの歳で叔母さんよ!こんな仕事してるから出会いも無いし!それでもまた姪っ子がかわいいんだぁー」
勇「お菓子いただきます」ポリポリ
妖「管理職なんかつくんじゃなかったよ本当に!やっぱり女は結婚よ!あぁぁぁ!熱くメラゾーマの様な恋がしたいわぁぁぁ!!」
勇「紅茶頂きます」ゴキュゴキュ
男「ただいま」
勇「男!待ちくたびれたよ!」
妖「あら速かったわねぇ、もう少し話したかったのに」
男「これっすか?」キラーン
妖「あーそれそれそれ!」
男「じゃあこれで……」
妖「はいこれどうぞ」
男「この粉は?」
妖精「胡椒よ」
妖「良い感じの所でブチ撒けば目が覚めること請け合いよ」
勇「ありがたみも糞も無い……」ハァ
男「胡椒って結構高価じゃなかったっけ……」
妖「銀と等価値って言われてたっけなぁ」
男「こうしちゃいられねぇ!相場が下がる前に換金しないと!」ダッ
勇「ま……待ってくれぇぇぇぇ!」
妖「またねー!」ヒラヒラ
男「それはそれ、これはこれ」
勇「見損なったよ男!」
男「金至上主義なんだよ!」
勇「よ……幼女パンツはどうするのさ!」
男「!!!忘れてた!!!町の人を救わないと!!!」
勇「良かった……」
男「じゃあノアニールに行くか」
勇「ルーラ!」
バビョン
男「こっちは準備出来た、さぁ約束のブツを出せ」
爺「そっちが先じゃ」
男「バカが!起こしてからやったら犯罪者だろうが!モウロクしてんじゃねぇぞ!!」ビキビキ
勇「起こしても起こさなくても犯罪だよ」
爺「流石じゃのう……それでは」
男「ちょっと待て、俺が脱がそう」
勇「ふざけんな!!」
爺「そうじゃそうじゃ!儂がやる!」
勇「ライデイン!」
ズビャシャン
爺「ぎゃぁぁぁぁ!!」
勇「男も諦めないとライデインするよ!」
男「やってみろ、俺は断固引かぬ」
勇「ライデイン!」
男「リフレク」
カキン ズビャシャーン
勇「ひぎぃ!!」ズバーン
男「クックック……これで邪魔者は消えた……」
男「ゲットォォォォォォ!!!色々とゲットォォォォォ!!!!網膜に焼付けちゃったぁぁぁぁぁぁ!!!!」キャッキャ
勇「うぅ……止められなかった……」
男「俺を倒すには80ほどレベルが足らんわアホめ」
爺「それではこの町の者を……」
男「……」
勇「男!まさか今になって胡椒が惜しくなったんじゃ……」
男「!!良い事考えた!!!!!」
勇「?」
男「たしかここに……あった」ゴソゴソ
勇「なにそれ?玉?」
男「これでぜんたいかするんだ」
勇「?」
男「エスナ!」
キラキラキラ
勇「良かったですねおじいさん」
爺「ありがとう!ありがとう!うっ……」ポロポロ
男「これにて一件落着だな」
幼女「あれーなんでパンツはいてないんだろー?」
男「……」
勇「……」
幼女「おかーさん!わたしのパンツどこー?」
勇「ルーラ!」
バビョン
勇「えっと……アッサラーム経由でイシスに行くんだってさー次」ペラペラ
男「アッサラーム?確か凄く暑いんじゃなかったっけか」
勇「みたいだねー」
男「きっついなぁ……」
勇「まぁそう言わずに」
男「ああ……ああ!!!」ガタンッ
勇「どうした!?」
男「胡椒換金し忘れた」
勇「アッサラームでしようよ」
男「だな」
勇「それ幼女パンツだよ……」
男「そうだった……」ササッ
勇「なんか涼しくなる呪文無いの?」
男「涼しくなる呪文か……ブリザガ!」キラーン
カキィィィン
勇「おお!氷の塊が!」
男「忘れてたわこの呪文」
勇「やっほーい!」
ダダダッ ピトッ
勇「冷たくて気持ちいい!」ヒンヤリ
男「近寄るだけで涼しいわ」
勇「あ……あれ?」
男「どうした?」
勇「く……くっついちゃった」
勇「わかったよ、そしたらまた後でね」
男「ああ」スタスタ
勇「……何買えば良いんだろう」
勇「アイスで良いか!」
男「やっべぇマジやっべぇ!大金持ち大金持ち!10万ゴールドだってさ!」ウヒョヒョ
勇「凄いね!」
男「だから中古の農作業機買っちゃった!アリアハンに輸送で」
勇「な……」
男「だって!だってこっちの方の機械目ずらしいんだもん!地盤が悪くても楽々進めるとか魅力的じゃないか!」
勇「ま……まぁ男が取ってきたお金だから別にいいけど」
男「まぁ焼肉代位はとってあるけどな」
勇「本当!?」
男「ここらへんは酪農も盛んでな、ブランド牛も数多く所有しているからきっと格別だぞ」
勇「行こう!すぐ行こう!宿をチェックインしてすぐ行こう!」
男「まさかこれほどとは……」
勇「もう魔王とかどうでも良いよ男……一緒にここで牛を育てよう」
男「バカ
男「まさかこれほどとは……」
勇「もう魔王とかどうでも良いよ男……一緒にここで牛を育てよう」
男「バカ!」
ビチーン
勇「ひぎぃっ!」
男「俺は畑作だ」
勇「ご……ごめんなさい……一瞬夢を見ていたよ……」
男「でも酪農も大事!!」
勇「はい!」
勇「ピラミッドだよ男」
男「ちょっと行ってみるか?」
勇「えっ?でもピラミッドの前にイシスに行けって攻略本に」
男「いやなんか匂うんだよ」
勇「な!?何か居るの!?」
男「いいや、金目の物の匂いだ」
勇「本当に?」
男「ああ、俺の五感にビンビンきてる」
勇「じゃあ行こうか!」
男「……焼肉か」
勇「べべべ別にそそそそんなんじゃじゃじゃじゃななないもん!」
男「金目の物があったらな」
勇「俄然やる気出てきたよ」
勇「こ……ここは」
男「うむ、モンスターの気配が凄いな」
勇「や……やっぱり帰ろうよ」
男「バカめ!ここで引き下がるは農家の恥だ!」
勇「何の事かわからないよ!」
男「だまらっしゃい!!ニフラム!」
「「「「「「「ギャァァァァァァァァァ!!!!」」」」」」」
勇「……ピラミッドから断絶魔の叫びが……」
男「いやー本当にぜんたいかって便利な物ですね」
勇「なんという……」
勇「宝箱だね」
男「開けるぞ……」ゴキュリ
勇「うん……」ゴキュリ
カパッ ピカーッ
男「おおおおお!」
勇「黄金に輝く爪……」
男「これは確実に高いだろ……売るべく所に売れば数万ゴールドはしそうだ……」
勇「お……男」
ミイラ男「オイテケー……オイテケー……」
男「メラゾーマ」
ズドゴォォン
ミイラ男「ひっ」
勇「容赦無い!」
男「外れちゃった!」テヘッ
男「わかればいいんだよわかれば」
勇「なんで一人なの?」
ミイラ男「いや自分が買い出しから帰ってきたら何故か皆居なくなってて……でも仕事なんで一人でもやらないといけないんで……」
勇「……」
男「……」
ミイラ男「じゃあもう自分ここ守ってる意味無いんでハローワーク行ってきます、あああと上の方にカギかなんかあるみたいっすよ」
男「あ……ああ」
ミイラ男「それじゃあ失礼します」スタスタ
勇「……なんか心が痛い」
男「ああ」
男「イオナズン」
ドドドドォォォン
勇「謎解こうよ」
男「魔法のカギあったぞ」
勇「ありがたみが無い!」
男「結果が全てだ、気にすんな」
勇「まぁ……そうだけども」
男「じゃあ出るか」
勇「うん」
男「メテオ!」
ヒュンヒュンヒュンボボンボンボン
勇「なっ!ピラミッドが!なんて事を」
男「いい思い出が無い」
勇「それもそうだね」
勇「アリアハンの城の宝物庫が開くんだってさ」
男「ルーラァァァァイヤァッ!!!」
バビュン
勇「お……お久しぶりです王様」
アリ王「おお勇者よ!お前の噂は聞いておるぞ!男もご苦労!」
男「お久しぶりです、所で王様宝物庫はどこですか?」
アリ王「宝物庫か?地下じゃったかのう」
男「わかりました」ニコッ スタスタ
勇「ま……待ってよ!」
男「アレで宝だってよ!絶対もっと高価なのは銀行に預けてあるんだぜちくしょうが」
勇「何も見てない……宝物庫破りなんてしてない……」ブツブツ
勇「うん、魔法のカギを使うんだけど」
男「よし使え」
勇「うん!」ゴソゴソ
男「……」
勇「……」
男「……
男「なんてこったい!何処で落とした!?」
勇「イシスで宝物庫破りした時は確かにあったのに!開かないよ!これじゃあ関所越えられないよ!」
男「こうなったら最後の手段だ」
勇「待って!関所を破壊するのは流石にダメだよ!」
コンコン
男「すいませーん」
ガチャッ
門番「はーい」
男「ちょっと通りたいんですけど」
門番「どうぞどうぞー」
男「いやー今晩は冷えますねー」
門番「全くですねーそれでは道中お気をつけて」
男「どうもー」
勇「……」
勇「船だ!船があるよ!」
男「船に乗った事無いのか?」
勇「男はあるの?」
男「ああ」
勇「どんな感じ?」
男「すっげぇ高い、落ちたら死ぬ」
勇「……それ船?」
男「めっちゃ飛ぶ」
男「悪くない取引ですね、了解しました」
勇「どうだった?」
男「船と胡椒を取り替えてくれるって、売らなきゃ良かったぜ胡椒……」
勇「それでどうするの?」
男「手紙を貰った」
勇「何の手紙?」
男「洞窟を通り抜けるのに必要なんだと」
勇「じゃあまずは洞窟に行かないとね」
男「ああ」
門番「ああまた王様の使いかね」
男「そんな所です」
門番「そうか、なら通りたまえ」
勇「手紙は……」
門番「いらないよ、何人も同じような理由で通ってるし何しろあのアル中王の蚯蚓が張った様な字なんて読めないんで」
男「確かに少しイカれてますよね、船と胡椒って」クスクス
門番「まぁ適当にやってくれ」ハハハ
勇「は、はははは」
男「それでは」
門番「道中お気をつけて」
勇「あの時の」
カンタダ「ひっ……おまいえ貴方はあの時の」
男「ちょっと聞いて良いか?」
カンタダ「なんなりと……」
男「胡椒どこにあるかしらないか?」
カンタダ「胡椒ですか?ババラダにありますよ」
勇「本当!?」
カンタダ「ええほらこの通り」ザラザラ
男「それくれよ」
カンタダ「えぇ!?」
勇「ちょうだい」
カンタダ「うっ……わ……わかりました」
男「サンキュー!この借りはいつか返すぞ」
カンタダ「できればもう会いたくない……」ボソッ
ポル王「これはまさしく胡椒!よくやったぞ男!船着場にとめてある船はお前の物だ!この権利書を持って行くが良い!」
男「有り難き幸せ」スッ
勇「貰えた?」
男「ああ、そこの船がそうだ」
勇「おお!でっかいなぁ」
男「じゃあランシールに出発するか」
勇「そうだね」
男「エスナ」
勇「……あれ?なおった!」
男「次のキーアイテムは何なんだ?」
勇「消え去り草だね」
男「消え去り草?えっと確かアイテム欄にそんな名前が……」
勇「あっ……あるね」
男「……お前まだそこらへんの草とか花とかふくろに入れる癖抜けてないのか」
勇「け……結果オーライじゃないか!さ……さぁエジンベアに進路を変えよう!」
男「なんだかな」
男「……なぁ」
勇「どうしたの?」
男「これ食ってお互いに消えたらどうやって確認しあうんだ?」
勇「それは……」
男「そもそもこれずっと消えたまんまになるとかそういうオチは無いだろうな」
勇「……」
男「……」
勇「正面から行ってみよう」
男「あのーすいません○○新聞の男と申します、今回は堅城として誉れ高いこの城で働く人達に取材したいと思いお伺いさせて頂きました」
門番「け……堅城だなんてそんな、ま……まぁ私が門番をやってから不審者は一人たりとも進入できていませんがね」フフン
男「それは素晴らしい!是非詳しくお話をお伺いしたいです!」メモメモ
門番「それじゃあ立ち話も何ですから中で詳しくお話しましょうか」
男「それは有り難いです、他の方々にもお話を伺いたいんで!」
門番「それではどうぞどうぞ」
勇「おかえりーどうだった?」
男「ちょろい、ほらよかわきのつぼ」ヒョイッ
勇「投げるなよ!」パシッ
シュゴゴゴゴゴゴ
男「おおおお!凄い!水が引いてく!」
勇「このなかにさいごのカギがあるんだってさ」
男「行くか」
勇「うん」
男「暗いな……」
勇「たいまつでもあればね……」
男「メテオ」
ヒュボンヒュボンヒュボンヒュボボン
シュゴォォォォ
男「開けただろう、日光も入る」
勇「無茶苦茶だ……」
男「今に始まった事じゃないだろ」
勇「!」
勇「それがさいごのカギだよ、マネマネ金って金属でできてるんだ」
男「ほう」
勇「その柔らかい金属は鍵穴に差すと鍵穴にあわせて固くなって開錠できるようになるんだって」
男「要するにチソコ鍵って事か」
勇「何処を聞いてたの?」
男「沢山あるトラクターのの鍵一々持っていかなくて便利だな」
勇「もっと有益に使おうよ」
男「トラクター舐めんな、150馬力なめんな!」
勇「ごめん……」
勇「それはまた追々って事で、次はオーブだよ!オーブを集めるんだ」
男「オーブ?」
勇「玉だよ玉!」
男「玉好きだなぁこのゲーム作った奴」
勇「シャラップ!」
男「で、何個あるんだその玉は」
勇「えーっと」
ペラペラ
勇「6個だね、6個で1セット」
男「多いな……6個セットで売ってないのかジャパネットとかで」
勇「売ってるはずないだろ!!」
男「前々から思ってたがその攻略本ちょっと漠然とした所があるな」
勇「ブックオフで買ったからねー」
男「大丈夫、ファミ通の云々ってか」
勇「いいから行くよ!」
男「ジパングか……ジパング?お前今ジパングって言ったか!?」
勇「反応が遅いよ!そうだよジパングだよ!」
男「黄金の国じゃないか!!!黄金の国ジパング!現世の桃源郷!!」
勇「守銭奴め……」
男「俄然殺る気出てきた」
勇「なにふてくされてんのさ」
男「もう何も信じない、自分で見た物以外信じない事にする」
勇「どんなのを想像してたのさ……」
男「もうやる気出ない、お家帰りたい、帰って芋畑防除する」
勇「グダグダ言ってないで行くよ!ヒミコ様の所に行くんだよ!」
男「何がヒミコだよ全く、邪馬台国かっての」ビキビキ
勇「……ヒミコ様は幼女らしいよ」
男「さっさと行くぞ!」
ヒミコ「何をいっておるのだこやつは?」
勇「気にしないで下さい、でヒミコ様、ここにオーブがあると聞いたのですが」
男「もう黄金無いしヒミコはアラフォーだしどうしろってんだよ」ブツブツ
ヒミコ「確かにパープルオーブは私が持っておる」
勇「本当ですか?」
男「もったいつけずにさっさと寄越せってんだよ……」ブツブツ
ヒミコ「じゃがタダではやれんのう……そうじゃ!お前達は数々の苦難を乗り越えて来たと聞く、どうじゃ?私の願いを聞いてくれればパープルオーブをやろう」
勇「その条件とは」
ヒミコ「やまたのおろちを退治して欲しいのじゃ、奴はこの国の若い娘を毎月数人生贄として連れ去っていく化け物なんじゃ……」
勇「なんだtt」
男「なんだってー!!!そしてその若い娘の年齢層は」
ヒミコ「8歳から15歳じゃ」
男「ゆるせねぇ……」ゴゴゴゴゴ
勇「……」
ヒミコ「本当か!?」
勇「任せてください!」
男「行くぞ勇者!」
勇「ああ!」
タッタッタ
ヒミコ「フフフ……」
タッタッタ
男「あのー」
ヒミコ「!!な……なんじゃ?」
勇「やまたのおろちって何処に居るんですか?」
ヒミコ「……」
勇「うん」
男「もしかしたら金鉱かもな」
勇「まだ引っ張ってたのかそれ」
男「それにしても許せんぞやまたのおろちめ……罪の無い幼女少女を生贄になんぞ……」
勇「もしかしたらもう皆……」
男「そのへんは大丈夫だろ」
勇「どうして!?皆食べられてるかもしれないでしょ!!」
男「いやザオリクとかアレイズでポンポンっと」
勇「……いやそうだけど」
男「とりあえずぬっころす」
男「血の匂いだな……」
勇「待って男!何か居るよ!」
オロチ「クックック……今日の贄は貴様らか……」
男「でっけぇ!」
勇「こ……こんなのと戦うって……」
オロチ「ゲギャギャギャ!!怯えろ!そしてそのまま食われるが良い!!」
男「ちょっとタンマ!!」
オロチ「なんだ?命乞いか?クックック」
男「ちょっと電話させて」ピッピッピ
勇「こんな時に何を!!」
オロチ「遺言でも残すのか……まぁそれくらいの時間はやろう……どうせ貴様らは死ぬのだからな!!」
勇「くっ……」
男「ああうんでちょっと頼みたい事あるんだけど良い?……いやうれしい事言ってくれるじゃない!今度一杯奢っちゃうよあはは」
勇「……」
オロチ「……」
男「で、今ジパングの近くの洞窟に居るんだけどさうん、え?5秒で行くって?そんな急がなくても良いって!そう?悪いねーそれじゃあ5秒後にねーはいはいどうもー」ピッ
勇「やっと終った……」
オロチ「クックック……遺言は済んだようd」
男「バハムート!!」
ドゴォォォン
バハ「グォォォォォォォォォッ!!!!」
オロチ「でかっ!!!」
男「うん」
オロチ「ちょっ……」
バハ「メガフレア!」
シュゴォォォォ
オロチ「ぴぎゃぁぁぁぁぁ!!」
ジュッ
勇「はわわわわ」カタカタカタ
男「バハちゃん!イエーイ!」
バハ「男ちゃん!イエーイ!」
パチーン
バハ「またねー!」バサッバサッ
男「ああ!同窓会の日程決まったら連絡するわー!」ブンブン
勇「……け……結果オーライッ!」カタカタカタ
勇「今のドラゴンは……」
男「居酒屋で知り合ったんだよ、それで意気投合して昔の干ばつを食い止めるのを手伝ってもらってさ」
勇「そ……そう」
男「そうそう」
勇「…………にしても凄い量の骨だね」
男「ああ……女子供の骨ばかりだな」
勇「えーっと」ガサガサ
勇「はいこれ」スッ
男「おう」パシッ
男「アレイズ!」
パァァァァァッ
勇「やまたのおろちを滅してきました!」
ヒミコ「ひぃっ!」カタカタ
男「どうしました?」
ヒミコ「い……いやなんでもない」カタカタカタ
勇「震えてますよ?」
ヒミコ「こ……これは歓喜の震えじゃ……」カタカタカタ
男「いやー死骸持ってこようと思ってたんですけど友人は張り切ってしまいまして灰通り越して骨まで蒸発してしまいましたよアッハッハ!」
勇「ついでに生贄にされた人達は開放しておきました!」
ヒミコ「あ……ああ」
勇「それではヒミコ様!パープルオーブを」
ヒミコ「は……はいどうぞ」スッ
男「どうもどうも」
スタスタスタ
ヒミコ(どうしようか……一応シナリオでは……でも無理でしょうアレは……いやでも一応私だってボスの端くれ……散って一花……)
男「ああヒミコ様」
ヒミコ「ななななんじゃ?」
男「 ど う せ 変 わ る な ら 俺は年増より幼女が好きです」ニコッ
ヒミコ(無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理蒸発させられるだろ常識)
男「次来る時には期待してます」ニコッ
ヒミコ「わ……わかった」
男「それでは」
スタスタ
勇「ヒミコ様と何話してたの?」
男「世界幼女推進計画の相談だ」
勇「なにそのろくでもなさそうな計画!!」
勇「淡く紫色に光ってるね」
男「売ったらいk」
勇「それはダメ」
男「……」
勇「間接照明に良さそうだと思わない?」
男「6つ揃えたら良い感じかもな」
勇「だよね!!」
勇「ああ、ランシールで情報を集めてから地球のへそに行くんだってさ」
男「ここって地球だったんだな」
勇「それはちょっと思った」
男「……あまり考えない事にしよう」
勇「そうだね」
男「行くぞランシール!」
勇「ああ!」
勇「なにあれ?」
男「パワーハロだよパワーハロ!ロータリーより浅い所をかけられる機械なんだ!」
勇「そ……そう」
男「小麦を植える時あまりトラクターが沈まなくて良いんだよなぁ……欲しいなぁ……」
勇「……」
男「流石ランシール……伊達に神殿なんかおったって無いな……機械も充実してる……素晴らしい」キラキラ
勇「い……行くよ男!その神殿から地球のへそに行ってブルーオーブをとってくるの!」グイッ
男「ちょ!待てって!ちょっとそこの農家さんと話させろよ!」
勇「もう良いよ!一人で取ってくる!」スタスタ
男「行ってらっしゃい!!あーすみませんおじさーん!ちょっと話伺いたいんですけどー!」
勇「思えばあんまり活躍してないような……勇者なのに……」
勇「あれだ……学習装置を持たされたポケモンの気分に似ているかもしれない」
勇「でも楽して強くなれるならいいよね!うん!」
勇「あ!もしかしてあれは!!」
勇「……これだ!ブルーオーブ!」スッ
勇「結構一人でも行けるもんだなぁ」
勇「よし帰ろう!!男に一泡吹かせてやる!!」
勇「……迷った」
男「にしても遅いな勇者……電話してみるか」
ピッピッピ プルルルル カチャッ
勇『ぐずっ……おどごぉぉぉぉ!迷っだぁぁぁぁ!だずげでぇぇぇぇ』
男「リレミト使えよ」
勇『……忘れてた』
男「じゃあ宿屋の前で待ち合わせな」
勇『うん……』
ピッ
男「……無耕機栽培もありなんだよなぁ……」
男「ご苦労さん、ほれコレのめ」
勇「ああどうも……これなんなの?」
男「さっきのおじさんから貰ったんだ」
勇「へぇ……」ゴクゴク
男「芋焼酎」
勇「!」ブボッ
男「こらっ!勿体無いだろ!」
勇「お酒じゃないか!」
男「酒だよ」
勇「あ……でも美味しい」コクコク
男「だよな」コクコク
男「海賊って言うと……海か」
勇「また船か……」
男「今回は空を飛んでいこう」
勇「えぇ!?」
男「もう既に俺達の船を改造してもらってある」
勇「なにそれ!?」
男「俺の友人にもう物凄い空飛ぶ船フェチが居るんだよ」
勇「そうなんだ……」
男「パッっと行こうぜパッと」
シュバババババ
男「真上に着いたぞー」
勇「よ……よし降りよう!すぐに降りよう!」
男「まぁ待て待て、海賊なんてどうせ悪人だ、ここはついでに……メテオ!」
ヒュボボンボボンヒュボボン
海賊「なんだなんだなんだぁぁぁぁぁぁ!?アジトが!なんだんなぁぁぁぁぁ!」
グシャァァァァン
勇「海賊のアジトが……」
男「やっぱ使い勝手良いなぁメテオ、まぁこれで捜しやすくなったろ、あとはレミラーマで見つけりゃいい」
勇「段々とぞんざいになって行くね」
男「くだらんイベントなんぞスキップだスキップ何が悲しくて野郎共と絡まねばならんのだ」
勇「一応勇者一行なんだよ?」
男「……彼らの尊い犠牲は忘れない」アーメン
勇「……」
男「レミラーマ!」キラリン
勇「あった?」
男「反応がある、こっちだ」スタスタ
勇「あった!あったよ男!」
男「よくやったぞ勇者」
勇「あっ……女の人が倒れてるよ男!まだ息がある!」
女「うぅ……」
勇「ホイミ!」キラキラ
女「うう……お前達は?」
男「偶然ここらを通りすがった者です」
勇「……」
男「残念ながら私達が此処に来た時は既に……」
勇(ある意味嘘は言ってないけど……)
女「なんだったんだ……空から何かが降ってきたと思ったら……うぅ……ちくしょう……」
勇「男、これはあんまりじゃ……」ボソボソ
男「少し反省してる、テンションが上がるとナチュラルボーンキラーな所が出るんだよ俺……」ボソボソ
勇「ほらこれ、ササッとやって帰ろうよ」ボソボソ
男「そうだな」ボソボソ
女「?何をコソコソと話しているんだ?」
男「アレイズ!」キラキラキラ
勇(本当に便利だなぁ……)
勇「多分平穏そのものだったと思いますけど」
男「いえいえ、人として見過ごせないですよハハハ」
女「……で、お前の持ってるそのオーブは……」
勇「あっ!」
男「コラ勇者お前さっさとふくろに入れとけよ!」コソコソ
女「まぁ気にするな!お前達のお陰であいつらは無事で済んだんだ!仲間に比べればそんな玉惜しくは無いさ!!」
勇・男(心が痛い……)
女「そういやその玉と似たような玉なら確かテドンにあるとかなんとか聞いた気がするな」
勇「本当ですか!?」
女「ああ、じゃあそろそろ私はこれから部下とアジトの再建があるから失礼させてもらう、お前達も頑張れよ!」スタスタ
男「勇者……」
勇「うん」
男「俺ちょっとメテオは考えて使う事にする」
勇「うん」
勇「うん、夜に牢屋で拾うって攻略本に書いてあるよ」
男「じゃあ少し時間あるな」
勇「そうだね」
男「じゃあ夜9時に宿屋の前で待ち合わせな、いつものように」
勇「わかったよ」
男「今度は迷子になるなよ」
勇「わかってるって!!」タッタッタ
男「暇だなぁ……よし!」
ドンッ バキッ
男「……やべっ」キョロキョロ
店員「……お客様、奥に来て貰えますか?」ニコッ
男「あ……はい」
男「器物破損でしょっぴかれた……誰だゴネ得とかいう言葉作った奴……」
男「この歳で留置所に入るとは……」
キラキラ
男「こ……これは……オーブじゃないか!」
男「これがゴネ得というやつか……」
男「スリプル」
看守「すぴー」zzz
男「……は!……まさか……そうか!わかったぞ!この時の為にさいごのカギがあったのか!」
カチャカチャ ガチャッ
男「やっぱちゃんとシナリオ通りに進むもんなんだなぁ」
男「ああ、ちょっと色々あって」
勇「じゃあそろそろ忍び込もうか」
男「いやもうゲットしてきたぞ」スッ キラキラ
勇「えーっ!?なんで!?」
男「いやだから色々あって」
勇「色々って?」
男「色々は色々だ」
勇「次は……うわぁ」
男「どうした?」
勇「結構面倒だよ……」
男「何をするんだ?」
勇「なんか鏡とって杖とって骨とってから剣をとってからやっとオーブだってさ」
男「うわぁ……」
勇「どうにかして省けないかなぁ……」
男「いやそれお前が言っちゃ駄目だろ」
勇「ん?」
男「空飛んでネクロゴンドの洞窟行けば凄くショートカットができるぞ」
勇「あれはもうやだ」
男「何でだよ」
勇「死ぬ」
男「死ぬのか」
勇「怖くて死ぬ」
男「怖くて死ぬのか」
勇「死ぬ」
男「ならやめるか」
勇「火山はガイアの剣が無いと先に進めないよ」
男「任せとけ、俺にいい案がある」
勇「男がそう言うなら……」
男「まぁ行ってからのお楽しみって事で」
勇「じゃあとりあえず目的地は火山だね」
男「ああ」
勇「大丈夫なのこれ?」
男「多分……」
ピッピッピ
男「ああもしもし、いや違うってデートとかそういうのじゃないんで、今ちょっと野暮用があって旅してるの、それにもう少しで収穫時期だし」
勇「また電話……」
男「いや本当にそういうのじゃないから、わかった冬!冬ね!冬なら仕事あんまり無いから!いややめろって今すぐ冬にするとかやめて枯れちゃうから」
勇「まさかまた前みたいなのが来るんじゃ……」プルプルプル
男「わかりました絶対冬になったら誘うから!うん、約束は守りますはい、……用事?ああ忘れてた忘れてたちょっとこっち来てよ」
勇「やっぱり来るんだ……」ガタガタガタ
男「そうそうそのへん、はいはい、え?5秒で来る?何それ今流行ってんのk」
ツーツー
男「せっかちだなぁ」
ビシッ パリィィィン
シヴァ「はぁい♪ひっさしぶりー」
勇「あれ?普通の女の人?」
男「あの火山をこうビシッっとやってくれビシッっと」
シヴァ「りょーかぁーい♪えいっ♪」
ドビシャァン バキバキビキッ
勇「……全然普通じゃなかった……氷の中に入って登場した時点で気が付くべきだった……」カタカタ
男「相変わらず強力だな」
シヴァ「今のはブリザガじゃないわぁ……ブリザドよ……最近魔力出す機会無いから溜まっててねぇ♪」
男「だからってマジで冬にするのはやめてくれよ、霜が降りないか毎日ヒヤヒヤしてるんだから」
シヴァ「わかってるわよぉ……それよりちゃんと約束守ってねぇ♪」
男「わかったわかった、ちゃんと雪祭りに連れてく」
シヴァ「それじゃあねぇ♪」
ビシッ パリーン
男「そうか?あれはあれで面白い奴だぞ、カキ氷作るの上手だし」
勇「そ……そうなんだ」
男「じゃあさっさと先に進もう」
勇「あ、待ってよ」
男「どうした?」
勇「流石に火山をこのままにしておくのは……火山じゃなくて氷山になってるし……」
男「それもそうだな……他の人に迷惑をかけるのは良くない」
勇「何を今更……」ボソッ
男「よし、トリプル!」ブワッ
勇「?」
男「ベギラゴン×3!」
ブワワッ メラメラメラ
勇「……ドラゴンボールで見たような山になってる……」
男「これでよし」
男「本当に洞窟が多いな、どれだけ洞窟好きなんだ」
勇「シャラップ!キリキリ行くよ!」
男「はいはい」
勇「男って聖水でも使ってるの?」
男「いや全然、幼女の聖水なら是非欲しいが」
勇「だってモンスターが全然寄ってこないから」
男「そうか?普通に戦ってるだろ」
勇「いや違うよ、基本的に十戒みたくモンスター避けてってるよ」
男「そんな事無いって」
勇「それに多分あれは襲い掛かってきたって言うよりは逃げ遅れたって感じだと思う」
男「人を化け物みたく言いやがってからに」
勇「うん」
男「なぁ勇者」
勇「ん?」
男「なんでシルバーオーブがあるのにゴールドオーブが無いんだろうな」
勇「だって金玉になっちゃうじゃない」
男「なるほど」
勇「流石に少年少女の遊ぶゲームで金玉は無いでしょう金玉は」
男「だよなー金玉とかは無いわ」
勇「じゃあ銀玉取りに行こうか」
男「だな」
勇「だから駄目だよ!」
男「わかってる、売るのはちゃんと使ってからだ」
勇「それならいいけど……」
男「で、次のオーブの場所は?」
勇「えーっと」
ペラペラ
勇「商人の町だってさ」
男「商人の町か」
勇「でも商人置いてきて無いや……」
男「どうすんだよ」
勇「どうしよう……」
男「とりあえずその場所見に行くだけ見に行ってみるか」
勇「うん……」
勇「確かに……でもそんな筈は……」
男「とりあえず偉い奴に会いに行くか」
勇「そうだね」
カンダタ「げぇっ!なぜ此処に!!」
男「お前こそなんで此処につーかげぇって何だよげぇって」
カンダタ「いえいえいえいえ滅相も無い」
勇「また悪い事をしてるんじゃ無いだろうね」
カンダタ「滅相も無い!もう盗賊業からは足を洗ってここに商人の町を作ったんです!」
勇「心を入れ替えたんだね!素晴らしいよ!」
男「で、イエローオーブはあるのか?」
カンダタ「イエローオーブ?あ……そう言えば工事中に変な黄色く光る玉が出てきて……」
勇「それでそれで!?」
カンダタ「そこの街灯に使ってます」
男「お前ちょっと前に間接照明にしたいとか言ってただろ」
勇「……とりあえずあれは貰って行くよ!」
カンダタ「待って下さい!私も商人の端くれ!タダで渡すわけにはいけません!」
男「はっはっは良いって良いって!これ以上何もくれなくて良いよ!」
カンダタ「違います!早い話がお金ですお金!」
勇「お金……いくらなんだい?」
カンダタ「10万ゴールドです!」
男「玉をくれた上に10万ゴールドもくれるなんてなんて太っ腹なんだカンダタ!見直したぞ!」
勇「本当に心を入れ替えたんだね!嬉しいよ!」
カンダタ「いやだからそうじゃなくて……」
男「ではとりあえずオーブをまず頂こう」モギッ
勇「でも心を入れ替えた君から10万ゴールドも貰うわけにはいかないよ」
男「そうだな、オーブとお前の気持ちだけ貰っておくよ、じゃあなカンダタ!これからも頑張ってくれよ」
カンダタ「……」
勇「本当だね、帰り際の彼の顔なんてもう悟りを開いた様な顔をしてたもん」
男「本当に悟りを開いて賢者になってたりしてな!」ハハハ
勇「だね!」ハハハ
男「じゃあさっさと鳥を復活させに行くか」
勇「そうだねー」
勇「うん」
男「船が居るな」
勇「……うん」
ブォォォォォォン
勇「これっきりもう二度と乗らないもう乗らない絶対乗らない高い怖い死ぬ死ぬ本当に死ぬ」ガタガタガタ
男「風が気持ち良いなぁ」
勇「もう大丈夫……ぉぇっ」
男「何はともあれレイアムランドについたな……」
勇「うん……この窪みにオーブを入れればラーミアが蘇るんだ」
男「じゃあ突っ込もう」
勇「うん」
カコカコカコカコカコカコン ブワァァァァッ
男「おおお!」
勇「ついにラーミアが!!」
ラーミア「……」
勇「よみがえ……らない?」
ラーミア「あと5年……あと5年だけ……」
男「フレア!!」
ラーミア「マジですいませんでした」プシュゥゥゥゥ
双子1「あれは……ラーミア!復活したんですね!!」
双子2「でも知らないお兄さん達に怒られてますけど……」
男「こっちは急いでるんだ」
ラーミア「はい……」
勇「君一応伝説の鳥だよね?なんなの今のは?世界の危機だって自覚はあるの?」
ラーミア「一応……」
双子「「あのー……」」
男「!!なんだい君達?こんな所に居たら危ないよ?お腹減ってる?今丁度フライドチキンでも作ろうかと思っていた所さ!」
ラーミア「ひぃっ!」
勇「君達は……」
双子「「巫女です」」
男「素晴らしい!!」
男「おいケンタッキー静かにしろ、今俺はこの双子の巫女さん達と話してるんだ」
ラーミラ「ひっ」
勇「そこまで言わなくても……」
双子1「ラーミアを許してあげて下さい……」
双子2「ずっと眠っていたからしかたないです……私達もお昼寝していましたし……」
男「許すも何も最初から微塵も怒ってなんていないZE☆!」
勇「……」
双子「「本当ですか!?」」
男「本当とも、今はこれからの魔王討伐に関してラーミアと打ち合わせをしていたんだ!なぁ勇者!」
勇「え?あ……うん」
双子「「それは良かったです!」」
男「それでね、ちょっと野蛮な話も入ってくるから君達はもう少し休憩しててくれるかな?」ニコッ
双子「「わかりました!」」タッタッタ
男「ばいばーい!…………さぁ……話の続きだ」
勇「襲名製なんだラーミアって」
ラーミア「はい……自分親の七光りなんで……はい」
男「じゃあその竜の女王とやらの所につれてってくれ」
ラーミア「はいわかりました」ヘコヘコ
勇「……まさか」
ラーミア「どうしました?背中に乗って下さい」
勇「……いやだ」
男「何言ってるんだ勇者、行くぞ」グイッ
勇「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
勇「絶対マッハ出てた今、歯茎が乾いて唇がおかしな事になってる、生きてるのが不思議、もしかしたら2、3回死んでたのかもしれない」
男「お前やるじゃん!見直したぞ!」
ラーミア「ど……どうもっ!へへへ……自分ちょっと飛ぶことに関しては自信ありますんで」ヘヘヘ
男「調子に乗るなよ」ニコッ
ラーミア「すいません」
男「それじゃちょっと竜の女王に会ってくるか……勇者!」
勇「父さん、父さんじゃないか!今そっちに行くよ!大丈夫!こんな川へっちゃらさ!」フラフラ
男「勇者!」
バチーン
勇「はっ!一体今のは……父さん?父さんは!?」キョロキョロ
男「さっさと行くぞ」
勇「う……うん」
男「農家です」
女王「農家!?」
男「あ、これが自分の育てた玉葱です」スッ
女王「これはご丁寧に……まぁなんて立派な玉葱でしょう!」
勇「あの……自分……勇者……です……はい」
女王「あ、すみませんついつい……それでは勇者……貴方にこれを授けましょう」スッ
ピカァァァァ
男「うわっまぶしっ!」
勇「なんですかこれは」
女王「光の玉です、これはきっと貴方達の戦いに役立ってくれるでしょう……」
勇「ありがとうございます!」
女王「行きなさい!魔王を討ち滅ぼすのです!」
勇「はい!」
勇「遅いよ男!何してたんだ!」
男「ちょっと女王様と電話番号を交換してた」
勇「何やってるんだよ!」
男「ちゃんとメールアドレスもゲットしてきたぜ!」
ラーミア「あのー……」
男「ん?」
ラーミア「女王様って100歳どころじゃないっすよ、自分が100歳ちょっとなんですけどガキの頃良く面倒見て貰ってたんで」
男「……え?」
ラーミア「ここだけの話先代が左遷されたのは女王様の年齢ネタに触れたのが女王様の耳に入ったみたいです」ボソボソ
勇「なんという……」
男「見た目が若いから可!」
勇「アリなんだ!?」
男「勇者?大丈夫か?」
勇「はっはっは!これで空もへっちゃらさ!」
男「フルフェイスのヘルメットにアイマスクか」
勇「なんとでも言えばいいさ」
男「言わんこっちゃ無い」
ラーミア「それでは自分は此処で待ってます、ご健闘を祈ります」
男「1時間で帰ってくるから待っててね」
ラーミア「はい!」
勇「え?何?行くの?」
男「ああ、やっと1000万にリーチだ」
勇「長い戦いだったね……」
男「ああ、これでやっと借金を完済して新たなトラクターを購入できる……」
勇「バラモスを倒せばやっと世界に平和が……」
男「やっと夢の180馬力……」
勇「……」
男「……」
勇「結果オーライで」
男「わかってる」
勇「どうしたんだい?まさか怖気づいたの?」
男「いや違う、思ったんだがここは魔王の城だよな」
勇「何を今更」
男「ならさ」
勇「うん」
男「一般人は居ないわけだ」
勇「まぁそうだろうね、居るのは魔物と魔王かな?」
男「じゃあさ」
勇「うん」
男「使っていいよな」
勇「いいんじゃないかな?」
ヒュボボンボボンヒュボボン
バキバキバキバキン
バラモス「ななななんだ今のは?地震か!?ちょっとテレビ付けろ!!」
勇「効果が薄いね……」
男「相当強い魔力で城全体が守られてるな」
勇「それじゃあ行こうか」ドキドキ
男「ちょっと待て、もう一回試させてくれ」
勇「別に良いけど……」
男「……………デスペル!」バシュン
パリーン
バラモス「地震速報は入ってないな……」
勇「何をしたの?」
男「魔力で守られてたから魔法障壁解除呪文で解除できるかなと思って」
勇「つくづく農家離れしてるね」
男「よっしゃそれじゃあもう一発かますぞ」
勇「ああ」
バラモス「おい!誰だ魔法障壁のスイッチオフにした奴!危ないだろ!全く……」ポチッ
男「メテオ!!」
ヒュボボンボボン
ガキガキンガキーン
男「なん……だと?」
男「絶対ここから城ごとぶっ壊す!」ムキー
勇「頑固なんだから……」
男「もう一回デスペル!」パリーン
バラモス「またスイッチ切れてるじゃないか!」パチッ キュィィン
男「デスペル!」パリーン
バラモス「おいもしかしてブレーカー落ちてるんじゃないのか?おいちょっと裏玄関見てきてくれ」パチッ キュィィン
男「なんて固い防御なんだ……この超農家である俺が苦戦するとは……」ハァハァ
勇「農家強調するんだ」
男「下からか……あった!」
バラモス「おお今日は豆乳鍋か!大好物だ!」ハフハフ
男「クエイク!」
ドドドドドド グラグラグラ
バラモス「本当の地震か!?お前達!ガスを消せ!窓を開けて何かの下に隠れろ!!」
グラグラグラ
男「効いてる効いてる!トリプル!」バシュン
男「クエイク×3!」
グラグラグラグラグラグラグラ
バラモス「落ち着けお前達!冷静になれ!取り乱してはいかんぞ!」
男「ひゃははははははは!!!クエイク×3!クエイク×3!」
バラモス「耐えろ!!耐えるんだお前達!!!!」
勇「どっちが魔王なんだ……」
勇「そうなんだ」
男「ピンポイントクエイクで畑耕すんだよ、面積が大きくて面倒な時は」
勇「……もう乗り込もうよ」
男「そうだな……ちょっと俺も疲れたしもう直接行って直接戦うか」
勇「そうそうそれが良いよ」
男「行くか」スタスタ
バラモス「おさまったか……どうやら怪我人は居ないようだな」
部下「バラモス様!侵入者!侵入者です!」
バラモス「なんだと!?どこのどいつだ!?」
部下「勇者です!!勇者一行です!!」
部下「ははっ!」
バラモス「じゃあちょっと勇者が来たら待ってて貰っておいてくれ、私は少しさっきの地震で服が汚れたので着替える事にする」
部下2「バラモス様!勝負服でございます!」
バラモス「うむ、流石にスウェットで勇者と戦うのは気が引ける、何より若干豆乳鍋の汁が付いているしな」
部下「バラモス様がお前達をお待ちだ、付いて来い」
スタスタ
勇「……」
男「疲れた……眠い」
部下「とりあえずここで待ってろ」
勇「ふん、良いだろう」
男「ノド渇いたわ……」
部下「何か飲むか?」
男「烏龍茶ある?」
部下「あるぞ」
男「頼む」
勇「……」
男「ぷはぁ!うんめぇぇぇぇぇ!」
部下「おかわりは要るか?」
男「あ、すいません」スッ
勇「男!遊びに来たんじゃないんだぞ!!敵と馴れ合ってどうするんだ!」
男「なんだよお前……勇者みたいに」
勇「勇者だよ!」バンッ
部下「ほらよ」
男「ああどうも」ゴッキュゴッキュ
勇「……」イライラ
バラモス「大丈夫か?ちゃんと後ろの紐結べてるか?角度は?」
部下2「大丈夫ですよ」
バラモス「いいや若干曲がってるだろう!さっきからここの角度が厄介なんだ!」
男「……」ウトウト
部下「毛布要るか?」
男「……あ……はい」スッ
勇「……」イライライラ
勇「寝てるし……流石男だなぁ……それにしても遅すぎないかバラモスは!どうなっているんだ!」
部下「私もいい加減来ても良いと思ってるんだが」ズズー
勇「茶ぁ飲んでるし!」
部下「お前にも出してるだろうが」
勇「敵からの施しなんぞ受けるか!!」
部下「六花亭の霜だたみは美味しいぞ」サクサク
勇「そ……そこまで言うなら」スッ
勇「……」ゴキュリ
勇「あーん」
バラモス「待たせたな勇者よ!!」バーン
勇「……」サクサクモサモサ
バラモス「……」
勇「まひふはひれはほファラホフ!!」モサモサ
バラモス「口の中に物入れたまま喋るんじゃない」
部下「結局お茶飲んでるし」
勇「ノドに詰まりそうになった……ふぅ……待ちくだびれたぞバラモス!!」
バラモス「フハハハハ!良く此処まで来たな!ここが貴様達の墓場だ!さて……どんな手で血祭りに上げてやろうか……」ゴゴゴゴゴ
勇「くっ……なんて魔力だ……しかし!負けるわけにはいかない!貴様を倒し平和を望んでいる人々を救ってみせる!」ゴゴゴゴゴ
ズゴゴゴゴゴゴゴ
男「ぐごぉぉぉぉ……そこ……石灰は少しで良い……硫安を多めに入れろ……ブロキャスの角度とPTOの回転数に注意だ……」zzz
勇「おりゃぁぁぁぁぁ!」
ズバッ ガキン
バラモス「効かぬわ!喰らえ!」
ブォォォォォ
勇「なんのっ!」バッ
男「足場が悪い所ではデフロックを使え……そうすれば進める……」zzz
部下「よく寝てられるなぁ……」
ゴゴゴゴゴゴゴ
勇・バラモス「 イ オ ナ ズ ン ! ! 」
ド゙ゴォォォォン ゴゴゴゴゴ
ガタンッ ガタガタ
男「ぐおぉぉぉぉ」
ガツン
男「いってぇぇぇぇ!!」
勇・バラモス「!!」
男「……おい誰だ今俺に石投げた奴……出て来い……」
ドドドドドドドドドド
部下「私じゃないですよ」
ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇「ちょ……だから今その敵と戦って……」
男「だまらっしゃい!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇「ひぃっ!お……男が怒ってる……」ガタガタ
部下(寝起きが最悪なタイプの人ですか……)
バラモス「な……なんて魔力だ……この私……いや大魔王様にすら匹敵するのでは……」
男「頭にたんこぶができただろうが!!!どうしてくれる!やったのは誰だ!勇者か!!」
勇「ノー!ノーノー!」ブンブン
男「貴様か!」
バラモス「ノーノーノー!」ブンブン
男「部下はやってないと言っていた、烏龍茶、あまつさえ毛布までくれたこいつがそんな酷い事をするとは思えない、よって貴様等のうちどちらかが嘘を付いている」
部下「そうですね」
ズドドドドドドドドド
勇・バラモス「はい」
男「正座しろ」
勇・バラモス「はい」スッ
男「どちらかが正直に言うまでそのままだ、嘘を言ったらデスる」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇・バラモス「……」ゴキュリ
バラモス(おい部下!どうなってるんだ!こいつは何なんだ!こっちが勇者じゃないのか!?」
部下(いえ、そっちが勇者で間違い無いです)
バラモス(じゃあ奴は何なんだ!この大魔王様の様なプレッシャーは何なんだ!)
部下(農家です)
ズモモモモ
バラモス「はい!」
男「名前は何と言う」
バラモス「はい、バラモスと申します」
男「お前が魔王か……」
バラモス「恥ずかしながら……」
男「貴様の目的は何だ」
バラモス「一応人間共を倒し魔族に住みやすい世界を作る事です」
勇「貴様ァ!!」
男「黙れ」
ゴゴゴゴゴゴゴ
勇「はい」
勇「違うだろ!バラモスを倒して1000万ゴールドを貰う事だろ!」
男「そうだったそうだった」
バラモス「びっくりした……」
部下(素敵な人だなぁ……)
男「ここで問題です」
部下「ジャジャン!」
男「どうも」
部下「いえ」
男「バラモス、お前がこの現状を生きて打開するにはどうしたら良いでしょう!」
バラモス「えっ?」
部下「レッツシンキングタイム!」
男「どうも」
部下「いえ」
男「……ふんっ」グイッ
勇「ひぎぃっ!し……痺れてる足に」
男「勇者……俺はまだ石で殴り起こされた事を忘れていないぞ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
勇(殴り起こされた事になってる……)
バラモス「わかりました!」
部下「ピンポーン!」
男「どうも」
部下「いえ」
バラモス「魔王廃業して農家になります」
男「馬鹿野郎が!ホーリー!」
ブシュァァァァァン
バラモス「ひぶぇっ」
男「一朝一夕で出来るほど農家は甘くない!農家を舐めるな!!!」
バラモス「すいませんでした……」
勇「ぷっ」クスクス
バラモス「貴様……」グイッ
勇「っっ!!!」ジーン
バラモス「クックック」
勇「貴様ァ!!!」
男「ジゴスパークッ!!!」
ピシャァァァァァン
勇・バラモス「らめぇぇぇぇ!!」
バラモス「是非!」
男「部下」
部下「はい、A男さんと戦って死ぬ」
バラモス(あ、死ぬ前提なんだ……)
部下「B勇者と血で血を洗う戦いをした後勝者が男さんと戦って死ぬ」
勇(自分も入ってるんですか!)
部下「C勇者と共に男さんと戦って死ぬ」
バラモス・勇(生存率0%……っ)
部下「D男さんの下で農家修行をする」
バラモス・勇(ド本命じゃないか!!)
男「4択だ」
部下「ライフラインはあと3つ残されています」
バラモス「必要あるのか?」
勇「自分にはわかる、これはライフラインを使えという男からの振りだ」
バラモス「じゃあ……フィフティフィフティを……」
男「部下が答えを2つに絞ります」
部下「ジャン!CとDです」
バラモス「おいもうこれDだろう?」
勇「一応テレフォンとオーディエンスも……」
バラモス「オーディエンスで……」
男「オーディエンス!」
部下「C 0人 D 2人」
バラモス・勇(確実に部下と男の2票じゃないか!)
バラモス「て……テレフォンで」
部下「Dです」
バラモス・勇(直接言われた!)
男「ファイナルアンサー?」
バラモス「はい……」
部下「チャララーン……」
男「……」
バラモス「……」
勇「……」
男「……」
バラモス「……」
勇「……」
男「……」
バラモス「……」
勇「……」
男「………………」
部下(この引っ張り具合……たまらない……)
部下「チャーラーラーラーラーラーラーン!」
男「どうも」
部下「いえ」
男「というわけだ」
バラモス「はい」
勇「おい良いのい男!コイツを倒さないと1000万ゴールドを貰えないんだぞ!」
男「大丈夫だろ、結果魔王が居なくなればいいだけだ、無駄な犠牲は要らない、世界が平和になればいい、違うか?」
勇「それはそうだけど……」
バラモス「男さん……」
部下(嫁に行きてぇ……)
魔物「本当ですか!?人間に仕えるなんて」
バラモス「本当だ」
魔物2「そんなのやってられません!人間に付き従うなんて魔族の恥です」
バラモス「馬鹿野郎がァァァァ!!!口を慎まんかい!!」
魔物2「ひぃっ」
男「話は纏まったのか?」
バラモス「それが……」
男「しかたないな……おい貴様等、あの山を見ろ」
魔物達「!?」
男「ビッグバン」ドゴォォォォン
男「メテオ」ヒュボボボボン
男「アルテマ」キュィィィィン カッ ボボボボボン
魔物達「……」ガタガタガタ
男「マ ダ ン テ」
部下「エーテルターボです」
男「どうも」ゴキュゴキュ
男「……ぷはぁ!いいか貴様等……これが農家だ」
魔物達「農家すげぇ……」
ザワザワ
勇「間違ってるだろうその認識」
部下(たまんねぇ……)
バラモス(マダンテとか聞いてないぞおい……)
魔物「「「「「オオオオオオオォォォォ!!!!」」」」」
勇「こんなのにずっと苦労してたなんて……」
男「なるようになるもんだろ」
勇「まぁそうだけど……」
男「じゃあとりあえずバラモス」
バラモス「はい」
男「アリアハンに行くぞ」
勇「そうだね」
バラモス「えっ?」
勇「ルーラ!」
バビョン
勇「はぁ……まぁ」
バラモス「まぁ……はぁ」
アリ王「でそこの魔物は何なんじゃ」
男「俺の農場の従業員です、現地でスカウトしてきました」
バラモス「どうも……バラモスです」
アリ王「バラモスか……バラモス!!??魔王じゃないかそれは!!!」
バラモス「廃業しました、つい3時間ほど前に」
アリ王「そんなバカな!」
勇「本当にさ」
男「事実は小説より奇なりですよ王様、何しろうちの畑の総面積は300町はあるんで俺と親父二人じゃ少々大変なんですよ」
部下「約298ヘクタールですね」
男「どうも」
部下「いえ」
勇「まぁ普通はそう思うよね、男?どうする?」
男「まぁちょっと任せとけ」
男「王様」
アリ王「なんじゃ」
男「住民票移しますよ、俺と親父の」
アリ王「どういう事じゃ?」
部下「この国の財源は税金です、その内男さんと男さんの御父様の収める税金はこの国の財源の内の40%を占めています」
男「どうも」
部下「いえ」
勇「なんでそんなに税金納めてるのに借金あるの?」
男「親父がノリで自走式のハーベスターとか買っちゃうから……」
バラモス(苦労してるんだなぁ)
部下(たまらん)
男「受け入れる入れないじゃないんです王様」
アリ王「……」
男「受け入れろと言っているのです」ニコッ
勇「王様を脅すなんて……」
アリ王「ぬぬぬ……」
バラモス(もうなるようになればいい)
『クックックック』
男「っ!!?マイティガード!!」ピキィィン
シャババババン
アリ王「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」プシュゥゥゥ
『げぇっ!なんで生きてるんだよ!』
勇「王様ァ!!」
男「王様にマイティガードかけるの忘れちゃった」テヘッ
勇「おいっ!」
バラモス「あ……貴方様は……」ガクガクガク
『おい今結構強めにかけた筈だぞ……』
男「おいゾーマコラァァァァァァ!!!」
ゾーマ『な……なんで我が名を知っておるんだ!?』
勇「何でって……ねぇ」
部下「まぁ」
ゾーマ『バラモス貴様ァ!!裏切ったと言うのは本当だったようだな!!』
バラモス「正直そこの男さんの方が怖いんですよゾーマ様」
男「違うわボケェ!!攻略本に書いてあんだよテメェの名前がな!!」ズギャン
ゾーマ『なん……だと?』
勇「動機はともかく王様を消し飛ばされて黙っていては勇者の名が廃る!自分も行くよ男!」
男「うるせぇ!俺1人でやる!確実に殺す!」
ズギャギャギャギャギャギャ
勇「ひぃぃぃぃぃぃ男が……男が本気で怒ってる……」ガクガクガク
バラモス「大気が……大気が震えてる……」ガクガクガク
ゾーマ『フハハハハ!我はギアガの大穴より降り立つ下の大t』
男「テレポ!」バシュン
ゾーマ『地の深淵にて貴様を待って……』
男『よう』
ゾーマ『……』
勇「……」
バラモス「……」
部下(もう妊娠しそう)ゾクゾク
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゾーマ『この存在チートが!我が全魔力で消し飛ばしてやるわ!』
男『気が済むまで殺す』
ゾーマ『メラゾーマッ!!』
ジュバァン
男『メラゾーマ』
ガジュバァン
ゾーマ『でけぇ!』
チュドーン
ゾーマ『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!』
男『トリプル』バシュッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ゾーマ『ちょっ』
男『メラゾーマ×3』
男『1人ミナデイン×3』
ゾーマ『あががががががが……』ガクッ
勇「聞きたくない……聞きたくない聞きたくない」
バラモス「何も聞こえない何も聞こえない何も聞こえない」
部下「農薬と水と散布量の割合は……」カキカキ
ゾーマ『……』
バラモス「大魔王様が……」
勇「農家で……男が農家で良かった……」
部下「少量散布の方が農薬が少なくて済むのか……なるほど」カキカキ
男『レイズ』パァァァァ
ゾーマ『うぅ……』ピクピク
男『マヒャド×3』
ゾーマ『うごごごごごごご』
勇・バラモス『…………』
ゾーマ『は……はぁはぁ』
勇「今何回目だろう」
バラモス「50回より先はわからないな」
男『ビッグバン』
ゾーマ『ひっ……?』
男『……MP切れか……』
勇「あ……危ないんじゃ」
バラモス「あ……ああ」
ゾーマ『ふははは!勝機!喰らえ特大メラゾーm』
男『ふんっ!』
ブンッ バキッ
ゾーマ『ひぶぇ』ゴロゴロ
男『……』
ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ
ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ
ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ ブンッ バキッ
男『……ふぅ』
ゾーマ『……』
男『テレポ』バシュン
男「ただいま」ニコッ
勇「て……テレポ分は残しておいたんだ」
バラモス「……」ゴキュリ
部下「エーテルターボです」
男「ありがとう」ゴクゴク
部下「お手が血糊で汚れてますよ、濡れタオルです」
男「どうも」
部下「いえ」
男「テレポ」バシュン
ゾーマ『ひぃぃぃぃぃ』ガクガク
男『スカラ!プロテス!』ピカッ
ゾーマ『な……何故私に……』
男『フヒッ』スッ
ゾーマ『それは……鉈……か?』ガクガク
勇「鉈?剣じゃなくて?」ポリポリ
バラモス「男さんだったらひのきの棒でもよさそうだけどな」ゴクゴク
部下「恐らくビート、所謂甜菜の収穫自に使う通常の鉈の先端に鍵爪の様な物が付いた専用鉈だと思われます」
男『補足どうも』
部下「いえ」
男『フヒヒッ』ブンッ ブンッ
ゾーマ『来るな……来るなぁぁぁぁぁぁぁ!』
男『ドンムブ!スロウ!』
ゾーマ『体が……感覚が……』ノロノロ
男『ふんっ!』ブオンッ
ゾーマ『げげっ!』
ザクッ ゴロン
男『折角防御力上げてやったのに……そうだ』
ザクッ
男『テレポ』バシュン
男「おいお前等!これこれ!ゾーマの生首!」アハハハ
勇・バラモス「!」ブフーッ
部下「あの元ゾーマ様の左眼球に刺さってるのが鍵爪部分です、そこを使ってハーベスターから零れ落ちた甜菜等を引っ掛けて拾ったりします」
男「その通り!」ビシッ
部下「どうも」
男「ふぅ……テレポ」バシュン
ゾーマ『も……もう勘弁してくれ』カタカタカタ
男『これが最後だ、跡形も残らず消し飛ばしてやる!これが1000万の恨み……ついでにお前に跡形も無く消し飛ばされた王の仇!』
勇「ついでなんだ」ゴクゴク
バラモス「慣れるから怖いよな人って」ポリポリ
勇「ってお前元魔王やないかーい!」
バラモス「そうだったそうだった!」
勇・バラモス「ハハハハ」
男『 マ ダ ン テ ! ! 』
バシュゥゥゥゥゥゥゥン
ゾーマ『ぎゃごごごごごぉぉぉぉぉ』 ジュゴッ
男『ふぅ……悪は……滅んだ!!』ドーン
部下(合体したい……)
勇「帰れないじゃないか」
バラモス「お迎えに上がりましょうか?」
男『大丈夫大丈夫、寝たら回復するから』
勇「それもそうだね」
バラモス「ですね」
男『ちょっと30分位昼寝したら帰る、誰かに石でたたき起こされたから眠たいし』
勇・バラモス「!」ギクッ
部下(この上げ落とし……あぁん!)ビクビクン
男「ただいま」
勇「ただいまってお前普通に3時間寝とるやないかーい!」
カキーン
バラモス「それに悪は滅んだってもうどっちが悪かわからないやないかーい!」
カキーン
勇「大魔王を嬲り殺すとかもう超魔王やないかーい!」
カキーン
バラモス「世界征服アルバイト感覚やないかーい!」
カキーン
勇・バラモス「ハハハハハ!」ケラケラ
男「……エスナ」 パァァァァ
勇・バラモス「あっ」
男「正座しろ」
勇・バラモス「酒は飲んで飲まれるな!」
男「注意一秒怪我一生!」
勇・バラモス「注意一秒怪我一生!」
男「畑の心は和の心!」
勇・バラモス「畑の心は和の心!」
男「よし、じゃあちょっと大臣の家行ってくる」スタスタ
勇・バラモス「ゆっくりしていってね!」
大臣「はいはーい」ガチャッ
男「大臣!王様が大魔王ゾーマに消し飛ばされました」
大臣「マジで?」
男「そしてその魔王に私達勇者一行が正義の鉄槌を食らわせ見事討ち倒しました」
大臣「マジで?」
男「というわけで危機は去り世界は平和になりました」
大臣「マジで?」
男「ついでにバラモスとその部下共々ウチの農場で働く事になりました」
大臣「マジで?」
男「ついでに王様が消し飛んじゃったんで大臣が約束の5000万ゴールドをください」
大臣「マジで!?」
男「なら1000万ゴールドでいいです」
大臣「それならOK」
バラモス「ハハハハハ恐らく私は農業をやるために生まれてきたんですよ!いやぁ農業って楽しいなぁ!これも男さんのおかげですよ!」
男「体も引き締まってきたし流石元魔王、素質は十分あるな!」
バラモス「またまた!それは言わない約束ですよ!」ハハハ
男「すまんすまん!それじゃあカルチがけ頑張ってくれ!」
バラモス「はい!」ブォォォォン
部下「男さん」
男「どうした?」
部下「御父様あてにこのようなものが……」スッ
男「………………請求書……だと?」
部下「……金額の程は?」
男「1500万……」
部下「借金ですね」
男「は……ははは」ペタン
部下(ああ……今すぐにでも犯したい)
男「……勇者か」ドンヨリ
勇「どうしたのさ」
男「借金が……折角完済したと思ったのに……うう」
勇「それは……ご愁傷様」
男「もう怒る気にもならん……」
勇「そうだそうだ!大臣が呼んでるんだよ!」
男「はぁ?……税金上げるとかだったら犯すぞあの大臣」
勇「なんでも自分と男に頼みたい事があるんだってさ」
男「またかよ……」
勇「ああ自分無理です」
男「俺だって無理です」
大臣「いいじゃない!貴方達ぐらいしか頼めないんだから!」
勇「だって世界も平和になったし自分今役場で働いてるんですよ」
男「この天下りが!勇者のコネ使いやがって!」
大臣「男はなんで無理なんだ」
男「まだこの世界の農業化計画が終ってません、未だ80%って所です」
大臣「もういいだろーこの国の食料自給率は900%だぞー?」
男「俺の目は常に世界を向いているんです」
大臣「行ってくれたら1500万やるよ」
男「行ってきます」
勇「良いんですか大臣?1500万なんて大金」
大臣「いいんだよどうせ殆ど男んちから出てるんだから、キャッシュバックキャッシュバック」
バラモス「農場は私と部下達に任せてください!」
男「親父にはくれぐれも気を付けてくれ、油断するとすぐ機械買うから、しかも洒落にならないやつ」
バラモス「御父様の事はおまかせ下さい!ついでに世界農業化計画の残り20%!私が推し進めて見せましょう!」
男「頼もしいなぁ……」
部下「お腹の子の為にも生きて帰ってきて下さいね男さん」ズギャン
男「おい笑えない冗談はやめろ」
部下「私ほどになると想像だけでイけます」
男「お前本当に初期とキャラ変わったな……」
部下「クフフ……」
男「おっかねぇ……」
男「ああ、適当に見回ってくるだけで1500万だからな」
勇「見た事の無い旅のとびらだってね、違う世界に繋がってるとかなんとか」
男「胡散臭い話だがな」
勇「入ってすぐに戻ってきた奴の話によると大地に大穴が開いてて下にも大地があったとか」
男「ここも似たようなもんじゃね?」
勇「それもそうだね」ハハハ
男「まぁついでにあっちの世界とやらも農業化させてくる」
勇「なんという壮大な野望……」
男「じゃあ行ってくる」
勇「生きて帰ってくるんだよ!」
男「当然だ、農家を舐めるな」
勇「じゃあねー!」ブンブン
男「おう!あっちの世界中を小麦畑にしてやるぜ!またな!」スーッ
勇「……いってらっしゃい」
「き……君は一体?い……今空から落ちてこなかったかい?」
男「なんだこれ……帰って来れる位置に来るはずなんじゃないのか?旅のとびらは?なんで?なんでこんな所に……」
「き……聞いてるのかな?」
男「やべぇぇぇぇぇ!帰れないと1500万ゴールドが!!どうしようどうしよう」
「ちょっと!ちょっと君!!!」
男「?……誰だお前」
「なっ……人に名前を尋ねる時はまず名乗るのが礼儀だろ!」
男「俺は男、農家だ」
「農家?なんで見ず知らずの農家なんかがこんな所に……」
男「農家なんかがぁ?」ビキビキ
「ご……ごめん言い方が悪かった!」
男「いいか貴様、初対面だが一言だけ言っておくから肝に銘じておけ」
「は……はい」
男「 農 家 を 舐 め る な よ ! 」
ズモモモ
「怖っ!気に触ったなら謝るから!すみませんでした」
男「許す」
「ほっ」
男「で、お前の名前はなんと言うんだ?」
「僕?僕の名前はシックスって言うんだ」
男「安易だなぁ」
6「泣きたくなる」
6「にわかには信じ難いね……」
男「だよな」
6「なんかこう……証拠みたいなのは無いの?」
男「証拠か……」ゴソゴソ
6「ある?」
男「ほれ」スッ
6「これは……」
男「俺の家で採れたメロンだ」
6「美味そう!」
6「本当に!?ありがとう!ライフコッドじゃメロンなんて滅多に手に入らないから嬉しいよ!……そうだ!ターニアにも食べさせてやろう!」
男「ターニア?」
6「僕の妹さ!」
男「よし、情報収集もしなくてはいけないからな、これも何かの縁だ、俺も行こう」
6「本当かい?モンスターが多いから助かるよ!」
男「良いって事よ、それでそのライフコッドとやらは何処にあるんだ?」
6「あそこだよ、あの高台にある小さい村がそうさ」
男「よしわかった」
6「じゃあ行こうか!」
男「テレポ」
男「便利な呪文さ」
6「す……凄いんだね君って」
男「農家だからな」
6「あっちの世界の農家さんって君みたいな人ばっかりなんだ……」
男「俺の親父は俺の数倍は農家してるから凄いぞ」
6「……」ゴキュリ
男「じゃあとりあえずお前の家に行こう」
6「あ、うん」
男(あらやだなにこの子凄くかわいい)
6「ああちょっと野暮用で戻ってきたのさ、はいこれ」スッ
ターニア「これって……メロンじゃない!わぁぁぁぁ」パァァァ
6「そこの男君に貰ったんだよ」
ターニア「あ……どうも……妹のターニアと申します……メロンありがとうございます!」
男「オーケーわかったちょっと待っててくれ」
6・ターニア「?」
男「テレポ!」バシュン
6・ターニア「き……消えた!」
バラモス「あら男さん、旅の扉で違う世界に行ったんじゃ」
男「そんな事より大至急メロンを大コンに入れてくれ、500キロ程」
バラモス「わかりました!」
ドサドサドサドサ
バラモス「完了です!」
男「ご苦労様!テレポ!」バシュン
部下「あれ?バラモス様、今男さん居ませんでしたか?」
バラモス「なぁ旅の扉で違う世界に行ったら呪文で戻れる物なのか?」
部下「まさか、大魔王様レベルですら長い月日をかけてようやく扉を作るんですよ?」
バラモス「だよなぁ」
6「……それは」
男「ターニアちゃんへのプレゼントさ!」ドッサリ
ターニア「そ……そんな!こんなに沢山貰えません!申し訳ないです!」
男「良いんだよ、君のお兄さんにはお世話になったからね!」
ターニア「でも……」
男「ははは!どうしてもと言うなら今度食事でもご馳走してくれ」
ターニア「あ……はい!それなら!」
6「それにしても凄いメロンだなぁ……」ジュルリ
ソーッ ペシンッ
6「痛っ!」
男「コラッ!」
ターニア「駄目だよお兄ちゃん、村長さんに頼まれてるんでしょう?早く行かなきゃ!」
6「そうだった!」
男「頼まれてる?」
6「うん、村のお祭りで使う道具をシエーナまで買いに行くんだ」
男「ほう、その祭りとは?」
6「精霊様を奉るお祭りだよ、今年はターニアが巫女をするんだ」
男「よし行こうか、シエーナとやらに」
6「付いてきてくれるの?」
男「水臭いな、俺達もう友達じゃないか!」
6「心強いよ!」
ターニア「美しい友情ですね……」フルフル
男「なんだ?」
6「さっきのテレポって呪文で何処に行ってたの?」
男「俺んちだ」
6「男の家って異世界にある?」
男「あ……そう言えばそうだった」
6「戻れたんじゃないの?もしかしたら……」
男「ちょっと待ってな、……テレポ!」バシュン
6「……?」
男「あれ?駄目みたいだ……さっきは確かに行けたのに」
6「何故なんだろう」
男「多分さっきはテンションが凄く高かったからだと思う」
男「じゃあ張り切って行くか」
6「ああ!モンスターも出るから注意してね」
男「任せろ」
ぶちスライム「ピギィー!」
6「って言ってる傍から!男!戦闘だよ?」
男「え?すまんもう一回言ってくれ」スタスタ
ブチュン
ぶちスライム「チュベッ」
男「うわぁうんこ踏んだ!」
6「ま……まぁ何はともあれ……」
男「こんな靴!とう!」ブンッ
男「ウォタガ!」
バシャァァァァァン
6「!!」
男「エアロガ!」
ビュォォォォォォ
6「!!!!」
男「綺麗になった」スッ トントン
男「先を急ごうか」
6「……そうだね」
6「今は色々な所から商人が集まってマーケットをやってる期間だからね」
男「ほうほう」
6「それでこの民芸品を売ってお金を作ってお祭りで使う冠を買うって寸法さ」
男「なるほど、じゃあ高く売れば差額分丸儲けじゃないのか?」
6「ま……まぁ村長には余ったお金は取っておけって言われてるけど」
男「よし、ここは俺に任せろ」
6「?」
男「冠はどのくらい必要なんだ?」
6「えーっと多分200ゴールドもあれば……」
男「まかせとけ」
6「なんだって!」
男「アホな兄弟が居てな、500程度で買うとか言いやがったからちょいと口車に乗せてやった」
6「何て事を……」
男「兄は弟に見栄を張れて満足、弟は更に精進しようとして満足、そして俺とお前は大金ゲットして満足、皆幸せだ」
6「それもそうだね!やるなぁ男は」
男「1ゴールドを笑うものは1ゴールドに泣く、覚えておくといい」
6「ああ肝に銘じておくよ!それじゃあ職人さんの所に行こう!」
男「ああ」
6「もしかして何かあったのかもしれない!」
男「探してみるか」
6「ああ!娘さん、心当たりある?」
娘「ここから北西にちょっと行った所で良く材料を集めているんですけど何分モンスターが多くて……」
男「じゃあサクっと探してくるか」
6「そうだね、それじゃあ僕達はビルデさんを探してくるよ」
娘「すみません……父を……頼みます」
6「ここから北西か……そういえばなんでもそこらへんに大穴が開いてるって噂があるんだけど」
男「例の大穴か、無事だと良いがな職人さん」
6「とりあえず急ごう」
男「そうだな」
タッタッタ
6「あの声は!間違いない!ビルデさんだ!」
男「うおあでっかい穴!ってあのおっさんギリギリにしがみ付いてるじゃないか!」
ビルデ「おおそこの人!助けてくれ!もう3日も捕まってるんじゃ!」
6「それはそれで凄いな……」
男「その腕力があるなら登って来れそうだけどな」
ビルデ「はやくぅぅぅぅぅぅ」
6「わ……わかりました!男!この体制だと一人で引き上げるのは危ない!二人で一斉に引き上げよう」
男「よいしょっ」ヒョイッ
ドサッ
ビルデ「た……助かった……」
6「……」
男「足腰が違う足腰が」
6「うん……」
男「気にしないで下さい、それよりも冠の方をお願いしたいんですが……」
ビルデ「なんと!君達が例の冠の受け取り人だったのか!」
6「はい、お金は用意してあります」
ビルデ「バカ言っちゃいかん!命の恩人達からお金など取れるか!3時間ほどしたら私の家に来てくれ!全力で完成させる!」
スタタタ
男「パワフルなおっさんだな」
6「3日間寝ずにしがみ付いてたのにね」
男「ああ」
6「それにしても大きい穴だなぁ……どこまで続いてるんだろう……」
男「覗いてみればいい」
6「……押すなよ!絶対押すなよ男!絶対だぞ!」
男「ああ」
6「押すなって言ったのにぃぃぃぃ」
ヒューン
男「今のは絶対にフリだろう、よしじゃあ俺も」ピョン
ヒューン
ヒューン
6「押すなって言ったじゃないか!何で押すんだよ!」
男「つい」
6「ついってそんな……ああもうあんなに地面が近くに……もう駄目だ……」
男「レビテト」
フワッ
6「うわっ!か……体が浮いてる……」
男「ラピュタっぽいだろ?」
男「ここは一体……」
6「なんか男……体が透けてないか?」
男「マジで?ってお前も透けてるぞ?」
6「なんなんだこれは……それにここは一体……」
男「あそこに町がある、行ってみよう」
スタスタ
6「普通の町だね」
男「ああ、もっと何か変わっているのかとばかり思っていた」
6「それじゃあとりあえず情報収集でもしようか」
男「そうだな、上に戻る手掛かりが欲しい」
6「みたいだね……でも話を聞いてるとどうやら北にある井戸があやしいとかなんとか」
男「ちょっと待て、その前にやる事がある」
6「なんだい?」
男「おい!そっちの子何色だった!?」
6「白だったよ!」
男「マジかよ!今時珍しいじゃないか!俺も見たい!」
6「そっちは?」
男「こっちは水色のヒラヒラっとした奴だったぞ!」
6「じゃあ僕はそっちを見るよ!」
男「忙しいな!」
6「ああ!」
6「疲れたね……」
男「で、何処だったっけ戻る場所は」
6「……忘れちゃった」
男「まぁいいや、テレポ」バシュン
6「どうもビルデさん、冠を受け取りに参りました」
男「仕上がってますでしょうか?」
ビルデ「おうともさ!ほらよ!改心の出来だ!」スッ
男「これは……美しい」
6「毎年見ているけど今回のは凄い出来だよ……」
ビルデ「そうだろうそうだろう!それを使ってお祭りを成功させてくれよ!」
6「はい!」
男「ありがとうございます!」
男「お、ちょっと待て、さっきあっちでめぼしい物あったんだよ」
6「本当?」
男「町の入り口で待っててくれ、サクッっと買ってくる」
6「わかったよ」
男「待たせたな」
6「何買ってきたの?」
男「旅の必需品だ」
6「なになに?気になるなぁ」
男「ほれ」スッ
6「これは……攻略本じゃないか」
男「しかも上下セットだぜ」
6「いい買い物したね!」
男「ああ、じゃあ戻るか」
村長「おお戻ったか!冠の方はどうじゃった?」
6「どうぞ」スッ
村長「おお……これは素晴らしい……ん?そちらの人はどちら様じゃ?」
男「どうも男です、農家してます」
6「彼には色々と手伝ってもらってんですよ」
村長「そうかそうか!それは有り難い!男さんとやら、君も今晩のお祭りに参加していくと良い!」
男「お言葉に甘えさせていただきます」ペコリ
6「じゃあお祭りの準備が済むまでウチで休んでようか」
男「そうだな」
6「大丈夫だよターニア、ちょっと上空数万メートルから落下したりしたけど元気だよ」
男「良い物も見れたしな」
ターニア「そ……そうなんだ、ケガが無くて良かった!」
6「ターニアは準備しなくて良いのかい?」
ターニア「するよー、今から村長さんの家で衣装に着替えるの!」
男「ほうほうそれはそれは」
6「じゃあ早く行かないと、僕達は適当に休んでるから行ってきなよ」
ターニア「そう?じゃあ行ってくるね!」タッタッタ
6「いってらっしゃい」
男「そう?じゃあ行ってくるね!」
ガシッ
6「おい」
6「その手に持ったデジカメは何だい」
男「前にな、デジカメを持っていなくて死ぬほど後悔した事があってな……」
6「どんな状況だよ!」
男「これがその時の遺産だ……」ゴソゴソ スッ
6「このパンツは……」
男「察してくれたか」
6「いや全然」
男「何でだよ!」
6「いや何でだよ」
6「そんな事はないさ!穿いる美学があれば穿いていない美学もある、着衣工口には確かにパンツは必要かもしれない、しかしその固定観念こそ捨てるべきだ!」
男「お前は青白ボーダーパンツをなんだと思っている!」
6「そっちこそノ一パンデルタ地帯をなんだと思ってるんだ!」
男「なにおう!」
6「なにおう!」
メラメラメラ
ガヤガヤ
6「あっ……もうこんな時間か」
男「外が騒がしいな」
6「討論に夢中で時間が経つのを忘れていたよ」
男「実に有意義だったな」
ランド「ターニア!素敵dグボァッ」
ゲシッ
男「どけっ!」
6「男!後で僕にも印刷してよ!」
男「任せとけ!」パシャパシャ
ターニア「あ、お兄ちゃーん!男さーん!」パタパタ
男「おーぅけーい!」パシャパシャ
6「男!高い所の方が有利だ!僕が下になるから肩車で攻めよう!」
男「よしきた!」
男「やったぜ……SDカードの用量分使い切ったぜ……」
6「後で外付けに保存しよう」
男「もう飲めん……」
6「最初からピッチャーで飲んでたもんね男ったら」
男「俺は俺の中では中ジョッキ」
6「質量保存の法則とか無視だもんね」
男「今ならタンカーの気持ちがわかる」
6「ガロン単位かよ」
男「明るいうちから飲み始めて気が付けば朝日が昇ってる事なんてザラです」
6「日にち跨ぐの!?」
男「あー眠い、おやすみ」グーグー
6「寝ちゃった……僕も寝よう……」
6「くかー」zzz
男「サンダー」
ピシャーン
6「あぅふんっ!」
男「起きたか」
6「あ……うんお早う、早いね男、昨日あんなに飲んだのに」
男「どんだけ飲んでも朝5時半には目が覚める」
6「凄いね……」
男「農家ですから、ほらなんだこの紙」
6「えーっと……突然ですがあなたは勇者として旅に出なさい、精霊より」
男「なんてぞんざいな」
6「しかも字が汚い!」
男「多分昨日出損なったからだな」
6「ちょっと張り切っててそれ所じゃなかったからね僕等」
6「ですよねー」
男「胡散臭いにも程がありますよね」
村長「まぁでも……とりあえず旅に出てみればいいんじゃないか?」
6「まぁ……これと言って目標もありませんし、行くだけ行ってみます」
男「なんという現代の若者……」
6「男はどうする?」
男「着いて行くかな、俺もこの世界を見て回るのが仕事だし」
6「じゃあ決まりだね」
ターニア「気をつけてねお兄ちゃん……」
6「大丈夫大丈夫、こまめに帰ってくるから」
男「安心したまえ、俺が付いている」
ターニア「男さんがついていれば安心ですね!」
男「任せとけ、俺はそこそこ戦える」
6「なんか複雑だなぁ……それじゃあ目的地はどこにしようか?」
男「攻略本にはレイドックに行けって書いてあるが」
6「じゃあレイドックに行こう!」
男「通行証?」
門番「そうだ」
男「ある?」
6「無いよ!」
男「だよな、門番さん、どうにかなりませんか?」
門番「ならん!通行証を持たぬ怪しき人物を通すわけにはいかん!」
男「まぁまぁそこをなんとか」スッ チャリチャリン
門番「……お……おっと突然尿意が!お前達!私は2分ほど用を足しに行ってくるが中に入るんじゃないぞ?」スタスタ
男「はいはいどうもどうも」
6「?なんなんだろうね」
男「資本主義の力だ、さぁ中に入ろう」
6「本当だねぇ」
兵士「おおお前達!もしや討伐軍志願者か?」
6「ええぇっ?違います違います!」
男「なにがなにやら」
兵士「いいやその屈強な肉体!いいからちょっと城にきたまえ!」グイグイ
男「ちょっ……そんな強引な!」ズルズル
6「そんなぁぁぁぁ」ズルズル
男「違います」
6「成り行きで……」
ソルディ「しかし……ふむ……お前達中々強そうじゃないか!」
男「農作業で鍛えてるんで」
6「腐っても本作の主人公なんで」
ソルディ「まぁ一応試練だけでも受けていかないか?合格し見事ムドーを討ち倒せば王から褒美が出るぞ?」
男「なんだって!」
6「ってムドーってなんなんですか?」
ソルディ「ムドーを知らぬのか!?今や世界中を恐怖に陥れている魔王だぞ?」
男「だからいくらくれるんだよ!」
ソルディ「なんだお前のその食い付きは……恐らく数百万ゴールドは固いとは思うが」
男「やりましょう」
6「ええっ?」
男「魔王の悪行、放っては置けません、そのためにも見事討伐軍となってみせましょう」
ソルディ「そうか!良く言ってくれた!」
6「帰りたい……ターニア……」
男「そのあるアイテムとは?」
ソルディ「それを言っては試練にならぬだろう」
6「それを言わないと試練にならないと思うんだけれど」
ソルディ「だまらっしゃい!そのアイテムを判断するのも試練なの!」ギャース
男「分かりましたよ……行けばいいんでしょ行けば……」
6「全く……」
ソルディ「なんだその態度は」
男「なんでもありませんよ」
6「なんでもありません」
ソルディ「こいつら……」イライラ
男「たいした塔じゃないな」
6「そうだね」
男「この手の塔って大体頂上がゴールなんだよな」
6「そうだね、攻略本にもそう書いてあるよ」
男「面倒なんでサクサク行くぜ!」
6「ああ!」
男「テレポ」バシュン
6「やべぇ先客が居るぞ?どうする?」
男「スリプル」
ホワワワーン
ハッサン「ぐごぉぉぉぉ」zzz
6「……一番乗りだな!」
男「ああ!」
ネルソン「っうわビックリしたぁ!」
6「挑戦しにきました」
男「アイテムをくれますか?」
ネルソン「ふははは、その前に君達の実力を見せてもらおうかな」
男「しかたありませんね」スッ
6「そうだね」チャキッ
ネルソン「ちょちょちょーっと待った!ダメダメ二人がかりは!飽くまでこれは一人一人の実力をみる試験なんだから!」
男「アイテムは何個あるんですか?」
ネルソン「一つだ」
6「じゃあ僕か男どちらかが合格できないじゃないですか!」
ネルソン「ふふふ、私も鬼じゃない、君達のうちどちらかが私を倒せれば二人とも合格にしてあげよう」
男「それを聞いて安心しました」
ネルソン「ふふふ、もう勝った気なのかね?これでも私は結構強いよ?」
男「じゃあまず俺からで」
ネルソン「私の体が……聞いた事のは無い呪文だが……弱体化呪文は戦闘の定石!それならばやられる前にやるまでだ!」ダダダダッ
男「10分の1ホーリー」スッ パァァァァァ
ネルソン「あれ?なんなんだこのひかr……」
ネルソン「はうわぁ!わ……私は一体!急に光が……一体……」
男「俺の勝ちですよ」
ネルソン「そうか……あまり記憶に無いが私は負けたのか……」
男「サービスで肉体は元に戻しておきました」
6「あれは人じゃなかった……人の形をしていなかった……」カタカタ
ネルソン「……?とりあえずこれが合格者へのアイテムだ」スッ
6「これは……」
ネルソン「くじけぬこころ、というアイテムだ」
男「……」ハンッ
6「鼻で笑うのやめなよ」
男「ブレイク」 コキーン
6「石像に……」
男「こいつはこうなる運命なんだよ」
6「……そうなんだ」
男「城に戻ろうぜ」
6「そうだね」
男「早くムドーとやらを倒しに行きましょう、もう巻きで」
6「何でそんなに急ぐの?」
男「現金が欲しいんだよ!」
6「男は本当に守銭奴だなぁ」ハハハ
ソルディ「その前にお前達に頼みたい事がある……ラーの鏡を取ってきて欲しいのだ」
男「あれ?何か聞いた事のあるワードだな……確か……」
勇『なんか鏡とって杖とって骨とってから剣をとってからやっとオーブだってさ』
男「……ショートカットしたんだった!ちくしょう!結局取るはめにはるならとっときゃよかったぜ……」
6「ど……どうしたの男?」
男「なんでもない」
男「はいはい」
ソルディ「投槍だなおい」
男「さっさと行って取ってこようぜ」
6「そうだね」
ソルディ「がんばれよー!!」
男「はいはい攻略本攻略本」
6「東にむかえだってさ」
男「おし」
6「えーっと攻略本には確か此処だって……あった!」
男「良し行くぞ」スタスタ
6「待ってよ!僕を置いていくな!」タッタッタ
男「また穴かよ……」
6「これはもう落ちろって事だよね」
男「お前も中々要領が分かってきたな」
6「アレよろしくね」
男「ああ」
タンッ ヒューン
男「行くぞー」
6「ああ!」
男「レビテト」
男「ああ、とりあえずあそこに見える町に行ってみよう」
6「だね」
男「これと言ってめぼしい情報は無かったな」
6「サンディって女の子が良かったと思う」
男「メイドさんの癖に黒だったよな」
6「あとあの金髪ロングの女の人!」
男「あああのなんか派手な服着てた人か」
6「そうそう、なんか見てたら恥かしそうにしててそれがまたたまらなかったよ!」
男「見えてないってのにな!」ハハハハ
6「しかも以外に純白レースだったし!」ハハハハ
男・6「ははははは!」
男「よしじゃあここらへんの土地をもっと調べるか」
6「そうだね」
6「うわぁ男!どうしたの!」
男「さっき此処来る前に小屋があっただろ?小さい」
6「うん、男がなんかイヤな気配がするって言って割けて通った所だよね?」
男「さっきそこらへんで野糞してたんだがな……出たんだよ……」
6「何が?」
男「バ バ ァ だ よ !」
6「ひぃぃぃ!」
男「俺達の事は見えないハズなのにバッチリ目があった」
6「怖い!」
男「もうあわててテレポしてきちまったよ……」
6「ああ!それでさっきから半けつなんだね」
男「ああ」
6「みたいだね」
男「不思議な洞窟だな……」
6「そうだね……あれ?もしかしてあれモンスターじゃない!?」
ブラディーポ「ゲヘヘ!うめぇ!うめぇなぁ!」
男「おい」
ブラディーポ「なんだぁ?てめぇらは」
6「ああ見えるんだ僕らの事」
ブラディーポ「あぁ?何言ってやがる!」
男「それなんだ?」
ブラディーポ「これかぁ?これは夢見のしずくってんだ!これが美味くて美味くてなぁ!なんだテメェらも欲しいのk」
ゴッキュゴッキュ
男「美味ぁ!!何これ!!超美味しい!!」
6「本当だ!!こんなの初めて飲むよ!水筒持って来れば良かった!」
ブラディーポ「……」
6「チクショオオオオ!くらえムドー!新必殺まじんぎり!」
ムドー「さあ来い!!オレは実は一回刺されただけで死ぬぞオオ!」
ザンッ
ムドー「グアアアア!こ このザ・陰険と呼ばれる四天王のムドーが…こんな小僧に…バ…バカなアアアア」
ムドー「グアアアア」
ジャミラス「ムドーがやられたようだな…」
ディラン「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」
アクバー「人間ごときに負けるとは魔族の面汚しよ…」
6「くらえええ!」
ザクザクザク
3人「グアアアアアアア」
6「やった…ついに四天王を倒したぞ…これでデスタムーアのいる城の扉が開かれる!!」
デスタムーア「よく来たな…待っていたぞ…」
ギィィィ
6「こ…ここがその城だったのか…!感じる…デスタムーアの魔力を!」
デスタムーア「よくきたな……戦う前に一つ言っておく、お前は私を倒すのに『勇者の力』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる」
6「な 何だって!?」
デスタムーア「そしてダークドレアム様にはお歳暮を持たせて最寄りの町へ見送っておいた。あとは私を倒すだけだなクックック…」
ゴゴゴゴ
6「フ…上等だ…オレも一つ言っておくことがある このオレには妹がいるんだが本当にマジすっげぇ可愛いぜ!!」
デスタムーア「そうか」
6「ウオオオいくぞオオオ!」
デスタムーア「さあ来い!」
男「うぉぉぉぉアルテマ!!」カッ
6・デスタムーア「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!」
男「勝った!第二部完!!」
6「アルテマぁ!?なんだなんだ!今何か凄い事が起きた気がする!」
男「お、起きたか!全くお前顔突っ込んで飲むの止めろよ、ブラディーポが引き上げなかったら溺れ死んでたぞ」
6「そうか……僕は気絶してたのか……」
ブラディーポ「おいほらっ!コップ!これで飲めよな全く!」スッ
6「あ、どうもどうも」
男「でさぁ、折角1000万貰えるって所で自称大魔王とか言い出すアホが王様消し飛ばしちゃったんだよ!」
ブラディーポ「そりゃ傑作だ!」ギャハハ
6「なんか仲良く話してるし」
男「それでもうそっからガチバトルさ!いやぁあれは正直危なかったね、殴った時に突き指しそうになったし」
ブラディーポ「って突き指かよ!」ギャハハ
6「やっぱり美味しいなぁ……」ゴキュゴキュ
ブラディーポ「いいて事よ!面白い話聞かせてもらったしな!」
男「それじゃーな!」スタスタ
ブラディーポ「じゃあなー!」
6「いい人だったね」
男「そうだな」
6「次は下のレイドック城に行くんだってさ」
男「下のレイドック城?」
6「ああうん、こうなんというか夢と現実とかそんな感じの設定らしいよ」
男「そうなのか」
6「確かあったね!じゃあさっきの町に行こうか!」
男「やっと着いたな、じゃあ早速船着場に行くか」
6「そうだね」
「お待ちなさい!」
男・6「ん?」クルッ
「貴方達……上の世界から着たんでしょう?」
男「何故それを……」
「だって体す透けて……あれぇ!?透けて無い!?ちょ……ちょっと待って!おばあちゃん!どういう事?」
6「男男、あの人って……」
男「ああ、さっきの白レースの人だ」
男「やっぱり見えてたのか!」
6「見えててあえて何も言わないなんて……まさかヘン夕イ!?」ガビーン
男「マジかよ……いくら可愛くてもヘン夕イはちょっと……」
「あそこで1人でジタバタやってたら他の人にヘン夕イ扱いされるじゃない!!」プンスカ
6「どっちにしろヘン夕イなんだね!」アハハ
男「まぁ世の中色々な人が居るからな」
「なに上手にしめようとしてるのよ!おばあちゃん!おばあちゃーん!早くきてぇぇぇ!」
婆「なんだいミレーユ、騒がしいねぇ」
男「げぇぇぇぇ!」ガビーン
男「見られてた・・・…やっぱ見られてた……」
6「トイレぐらいなんだい男!僕の友達のランドなんてつい2年前まで毎日おねしょしてたぞ!」
男「ああ!前後左右余す事無く見られたぁ!」
婆「ヒッヒッヒ、中々良いお宝を持っているねぇ……」
ミレーユ「おばあちゃん!!」
婆「おっとすまない、ところでお前さん方はムドーを倒す為に旅をして今はラーの鏡を探しているんじゃあないのかい?」
6「何故それを!!」
婆「これにそう出てるんだよぉ」
男「それは……俺の持っている攻略本より詳しく書かれた超攻略本じゃないか!」
婆「私に見えない物はないのさぁ」ヒッヒッヒ
ミレーユ「流石世界一の占い師ねおばあちゃん!」
6「どうする男?」
男「いいんじゃない?」
ミレーユ「ちょっとは考えなさいよ!」
婆「そうと決まれば目的地を教えてやらねばねぇ……ふむふむ、私の占いによれば」ペラペラ
男「占いじゃないじゃないか」
6「めっちゃ攻略本見てるよ」
ミレーユ「静かに!おばあちゃんの気が散るわ!」
婆「あった、えーっと……小さくて字が見えないねぇ……月鏡の塔……月鏡の塔じゃ!」
ミレーユ「流石おばあちゃん!」
男「すげぇその攻略本!」
6「すごいねその攻略本!」
ミレーユ「占いよ!!」
6「そうだね!」
ミレーユ「おばあちゃん!私頑張ってくるわ!」
婆「ああ、見事ムドーを倒してくるんだよ」
ミレーユ「うん!」
男「おい!カジノだってよ!」
6「行こう行こう!」
スタタタ
ミレーユ「ちょっと貴方達!」
スタタタ
婆「先が思いやられるねぇ」
6「平均連続回数は4回だってのにねー」
男「そんな……そんなぁぁぁぁぁぁ!」
6「男のぉー単発はぁー僕のぉー7連でぇー相殺DEATH!」ワハハハ
男「うるせぇぇぇぇ!」
ブンッ バキッ
6「ひぶっ」
男「もう二度とギャンブルはしない……」
6「それ負けた人は大体思うものだよ」
男「うるせぇぇぇぇ!」
ブンッ バキッ
6「ひぶっ」
男「アイムノーマネー、ノーマネーノーライフ、ファックミー」フラフラ
ミレーユ「ど……どうしたの?」
6「有り金全部すっちゃったんだ」
ミレーユ「あんたバカ!?」
男「なんとでも言え、こうなったら駆け抜けるようにムドーを倒して金子を頂く」
ミレーユ「動機は不純だけれども目的は定まったわね!」
6「じゃあ月鏡の塔に向かおうか」
男「じゃあレイドックの宿屋で休憩するか」
6「そうだね」
ミレーユ「ってちょっと!?同じ部屋なの!?」
男「そっちの方が安いだろ、別に同じベッドで寝るわけじゃ無し」
6「だよね」
ミレーユ「男と女が同じ部屋で寝るなんて……」
男「大丈夫大丈夫俺君ぐらいの年齢の女の子には興味ないから」
6「男は口リコンだもんね」
男「黙れシスコンが!可能な限り残酷に殺すぞ!」ギャース
6「シスコンで何がわるいんだ!」ギャース
ミレーユ「複雑よ!!複雑な気分よ!!」
男「なんで急いでるんだ?」
ミレーユ「もう少しゆっくりしましょうよー」
6「だって」
男・ミレーユ「だって?」
6「ここに居たら王子だって間違われてああだこうだやって結局グダグダになるってイベントが起こるんだもん」
男「そりゃ面倒だ」
ミレーユ「そうね」
6「じゃあさっさと月鏡の塔に行こう、場所はここから北西だってさ」
男「そうだな」
6「どうしたの?脱腸にでもなった?」
ミレーユ「なってないわよ!どうしていきなり脱腸になるのよ!」
男「いやぁちゃんと拾ってくれる奴がいると余裕を持ってボケれるな」
6「そうだね、これで僕も本気で行けるよ」
ミレーユ「この塔の頂上から突き落としてやりたい……」
男「で、何が大変なんだ?」
ミレーユ「そうなのよ、ほらこの扉……」
6「いい素材だね」
ミレーユ「そっちじゃないわよ!」
男・6「イエーイ!」パチン
ミレーユ「ハイタッチするなっ!鍵がかかって開かないって言ってるのよ!」
男「ああそれなら大丈夫大丈夫」
ミレーユ「えっ?」
男「さいごのカギあるから」
男「これは前はマネマネ金と説明したがそれは間違いでマネマネ銀だったらしいがとりあえず何でも開く、スイス銀行の金庫から女子更衣室まで何でも開く」
ミレーユ「す……凄いカギなのね」
6「さ……早速使ってみてよ!」
男「まかせとけ!」ガッ
ガチャガチャガチャガチャガチャ
男「……チッ」
6・ミレーユ(イベントのカギはシステム上開かないんだ……」
男「……アバカム」キュイン
シーン
6・ミレーユ(アバカムすかした!)
男「……ビッグバン!」
ドゴォォォォン フシュゥゥゥ
男「さぁ開いたぞ!」ニコッ
6・ミレーユ(なんという力技)
ミレーユ「鏡張りになってるわね」
6「流石ラーの鏡が置いてあるだけはあるね……」
男「でもこれ先に進めないぞ?」
6「そうだ!そこにある鏡を手当たり次第割ったらどうかな?道が出てくるかもよ?」
男「ナイスアイデア!」
ミレーユ「ちょっと!待ちなさい貴方達!」
男「どうした?」
6「他に何か案があるってのかい?」
ミレーユ「それ今私だって言おうとしたわ!」
ポイズン2(おいやばいんじゃないのか?鏡に化けてるのバレちまうぞ!?)
ポイズン3(大丈夫だ!ここの鏡の厚さは5センチはある、そう簡単に割れはしない!)
男「わかったからわかったから!イオナズン!」ドドドォォン
ポイズンS(砕け散ったァーッ!)
男「何も無いなぁ」
ミレーユ「おかしいわねぇ」
6「次行こうよ!」
男「そうだな」スッ
ミレーユ「ねぇもっと派手なの無いの?」
男「お?ミレーユは行ける口か、じゃあ俺張り切っちゃうよー!」
男「アポカリプス!」シャギュゥゥゥン
6「鏡ってか塔の壁ごと消し飛んだよ!というか遠くにある山も抉れてる!すごいや男!」
男「いやぁ……それほどでも」ポリポリ
ポイズンS(逃げるだろJK)
ミレーユ「さっきまで鏡があったと思ったのに……」
男「なにはともあれ通路が見つかって良かった、先を急ごうぜ」
ミレーユ「そうね」
6「ミレーユ割れた鏡に映ってパンツ見えてるよ」
ミレーユ「えぇっ!?」
男「なんだってぇーっ!!」
6「うそです!」
男「なんだうそか」
ミレーユ「あなた私位の歳の女には興味無いんじゃないの?」
男「それはそれ」
6「これはこれ」
ミレーユ「なるほど」
ミレーユ「自転車で漫画読みながら走ってたらうっかり……」
男「あああるある、俺気が付いたら土手の下だった事あるわ」
6「それは無いでしょー」
一同「あはははは」
ミレーユ「あれ?ちょっと!あそこに誰か居るわ!」
男「え?どこどこ?」
6「あ、ホントだ、女の子がいる」
男「居たっ!」
ミレーユ「……何でこんな所にいるのかしら……ねぇ?」
6「うん、話を聞いてみようよ男……男?あれ?居ない」
ミレーユ「もうあっちに居るわ!」
6「本当に無駄に凄いなぁ……」
男「どうしましたかお嬢さん!お困りですかそうでしょう?私が力になりますよ!」
「ひっ!あ……貴方は?」
男「俺はは男と申します、魔王ムドー討伐の為ここにラーの鏡を探しにきている所です」
「あ……貴方もラーの鏡を……」
ミレーユ「ちょっと男!目を放した隙に瞬間移動するの止めなさいよ!」
6「そっちの女の子は?って……君……透けてる?」
「えっあっえぇ!?私が見えるんですか貴方達!?」
男「君みたいな美少女は目を瞑っていたって視界に入ってくるさ!」ニコッ
ミレーユ「ちょっとそのまま目を瞑って爽やかな草原でも4~5分想像してなさいよ、話進まないから」
「本当ですか!?あ、申し忘れれました!私バーバラと言います!」
男「バーバラちゃんね!しっかりシナプスに刻み込んだZE☆」グッ
ミレーユ「ちょっと静かにしてよ、話進まないって言ってるでしょ?ねじ切るわよ?」
男「……ごめんなさい」ヒュン
ミレーユ「でも今ちょっと夢見のしずくを持ち合わせて居ないのよ……ラーの鏡をとってからじゃ駄目かしら?」
バーバラ「いえ!見えるようになるという情報が得られただけでも十分です!」
男「あああれの汁なら持ってるぞ!水筒に入ってる!」
ミレーユ「本当なの!?」
バーバラ「本当ですか!?」
男「ああ、なぁ?」
6「えっ?」ゴッキュゴッキュ
男「お前それって……」
6「美味しいなぁ……無くなっちゃった、ごめん男!男の分無くなっちゃった!」テヘッ
ベチベチーン
6「サンドイッチ!」
男「貴様!何て事を!」
ミレーユ「恥を知りなさい恥を!」
6「なんで?僕何かした?ねぇなんで?」ヒリヒリ
バーバラ「か……顔がヒョウタンみたく変形してます……」ガタガタ
男「ちょっと行ってくる」
ミレーユ「ええ」
男「テレポ」バシュン
バーバラ「うわぁっ!き……消えた!」
ミレーユ「初めて見るとやっぱり驚くわよねぇ」
6「なんでなの?ねぇねぇ僕何かしたの?」ヒリヒリ
ミレーユ「遅かったわね」
男「ああ、ちょっと麻生新内閣について語り合ってた」
ミレーユ「突っ込まないわよ、早く夢見のしずくを出しなさい」
男「はい」スッ
ミレーユ「確かに……はいバーバラ、これを飲んで」スッ
バーバラ「はい……」コクコク
パァァァッ
男「おお!見えるようになった」
6「僕も顔が元に戻ったよ」
男「本当だ」
6「出来るだけ楽しい事を考えてたら治ったよ」
ミレーユ「どうでもいいわ」
バーバラ「あ……ああ!やっと!やっと戻った……」
ミレーユ「鏡を取らないとね」
バーバラ「あ……あのー」
男「ん?」
バーバラ「あの……行く当てがないので私も連れて行ってもr」
男「いいよ!」
バーバラ「ひっ……あ……どうもです」
ミレーユ「考えてるのか考えてないのか分からないわね男は」
男「考えてるさ、もう少しでロータリーをかけて秋小麦を撒かないととか」
6「大変だなー農家さんは」
男「まぁ従業員がちゃんとやってくれてるさ」
バーバラ「有能な方なんですねー」
男「一番弟子だからな!きっとしっかりやってくれてるさ」
部下「バラモス様!今年収穫したのと品種が違う小麦を撒いてはいけません!」ビシッ
バラモス「あ……危なかった……私とした事がこんな初歩的名ミスを……すまない部下よ」
6「それぞれの塔にある仕掛けを解いたら落ちてくるんだってさ」
ミレーユ「どちらから行きましょうか」
バーバラ「肩車したらとどかないかなぁ……」
男「グラビジャ」
ビシビシビシビシ ドカァン
男「落ちたぞ」
3人「……」
バーバラ「綺麗な鏡……」ウットリ
ミレーユ「そうね……」ウットリ
6「これで任務完了だね」
男「よし!じゃあ持って帰るか!」
6「ああ!」
男「じゃあとりあえず上の世界に行くか」
ミレーユ「えぇっ?どうやって?」
6「穴が開いていたからルーラで行けるんじゃないのかなって思って試したら行けたんだよ」
バーバラ「そんな簡単な……」
男「そういえばバーバラはなんでこっちに落ちてきたんだ?」
バーバラ「はい……実は……空が綺麗だったので上を向いて歩いていたら……」
3人(アホの子だったー!!)
男「なんだ?」
6「スーパーロボット対戦って知ってるか?」
男「まぁ一応」
6「その後半にやたらと強いボス出てくるだろ?」
男「まぁ……うん」
ミレーユ「何が言いたいの?」
6「そいつのHPみたいだよね男のHPとMPって」
バーバラ「ああ!?表記って事ですか!?」
6「そうそうそれ!」ビシッ
ミレーユ「桁も5桁ぐらい違うものねー」
男「俺の居た世界だと皆これくらいだぞ、というかこれくらいじゃないと仕事にならん」
3人(どんな地獄から来たんだろう……)ゾワゾワ
ソルディ「まことか!よくやった二人とも!……そちらの二人の女性は?」
6「旅先で見つけた仲間です」
ソルディ「正直羨ましい、さてそれは置いておいて王様!これがラーの鏡でございます」
王「うむ」
ミレーユ(あらいい男じゃない)
王「これがラーの……うっ……うわぁぁぁぁっ!」
一同「!」
王「う……うぅ」プシュゥゥゥ
ソルディ「お……王が女性に……」
男「なんか面倒な事になりそうなんで私達はムドーの所に行ってきます」
3人「えっ!?」
男「テレポ」
バシュン
ソルディ「ちくしょう!私に全部押し付けやがったな!!」
男「いいのいいの、コイツには関係あっても俺には全く無いから」
6「僕?僕に関係あるの!?」
ミレーユ「ちょっと詳しく説明してちょうだいよ!」
男「はい攻略本、ここのページ、よく読む」
3人「……」
バーバラ「王子様だったんですか……」
ミレーユ「あら……これからも仲良くしてね」
6「王子様だったんだ……」
男「と言ってる間に付いたぞ地底魔城!」
6「奴の魔力を感じるよ……」
バーバラ「凄い魔力です……」ガタガタガタ
男「でもお腹減ったからお昼にしようぜ、コンビニ弁当だけど」
6「僕牛丼がいい!」
男「野菜食えや野菜!」
6「肉がいい!」
男「ふんっ!」ブンッ ゴンッ
6「ちゅべっ」
ミレーユ「ちょっと何処から出したのよそのキャベツ!」
バーバラ「わ……私オムライスが良いです」
男「好きなのをお食べ」ニコッ
6「差別だ!これは差別ダボァ!」ゴンッ
男「これは差別じゃない……区別だ」
6「行くか」
ミレーユ「行くのね」
バーバラ「はい!」
男「サクッと殺して帰ろうぜ、お金の為に……為に……ああああああああ!!」
6「どうした?」
ミレーユ「何事?」
バーバラ「敵ですか?敵なんですか?」キョロキョロ
男「王様おばちゃんになってたし……誰に報酬を貰えば……」ハワワワ
6「大丈夫さ!」
男「!?」
6「僕は王子らしいし!どうにかできるよ!」
男「お前って奴は……」ガシッ
6「はっはっは!苦しゅうない!苦しゅうない!」
ムドー「ガッハッハ!よくもまぁ人間風情が此処までこれたな!しかし此処にきたのが運の尽k」
男「鉈ギガスラッシュ!」
シュババン ズバン
ムドー「ゴブボバァッ!」
ゴロン
男「お前達は同じような口上しか言えんのかカスが」
6「く……首が……」ガタガタガタ
バーバラ「はわわわわ」カタカタカタ
ミレーユ(よく切れる鉈ねぇ)
一同「うわっ……」
バーバラ「人……間?」
ミレーユ「これ……王様よねぇ?」
6「凄い形相だ……見てられないよ」
男「……」ガシッ
6「お……男!頭を持ってどうするんだ!?」
男「とりあえず胴体に添えて……アレイズ!」
キラキラキラキラ
王「う……うーん何か首の辺りに違和感があるような……」
男「(やべぇ3センチ位首が曲がってる)失礼!ふんっ!」
バキッ
王「ひぎぃっ!」
男「万事解決です」
男「ムドーになった後の事は思い出さない方が良いでしょう……王様の為にも」
王「あ……ああ、ワシはムドーとなってあまりに悪逆非道を尽くした……そんなワシを気遣ってくれるのか……」
男「民が王を思うのは当然の事です!」
王「ううっ……ワシは嬉しい……嬉しいぞ!」ブワッ
6(絶対嘘だろ普通に)
バーバラ(なんて優しいんだろう男さん……)
ミレーユ(あの口先の上手さは素直に尊敬できるわね……)
王「とりあえずワシに付いて城まで付いてきてくれないか?心ばかりだがお前達に褒美をとらせたいのじゃ」
男「!行きます!今すぐ行きます!レイドック城ですよね?」
王「あ……ああ」
男「上ですか?下ですか?」
王「下じゃ」
男「わかりました!テレポ!」バシュン
男「テンション次第で世界の壁も超えられます、実証済みです」
王「そ……そうか」
ミレーユ「世界の壁?」コソコソ
6「まだ言ってなかったけど男は違う世界から来たんだよ」コソコソ
バーバラ「本当なんですか?」コソコソ
6「ああ、初めて会ったとき何も無い所から急に現れて落ちてきたんだ」コソコソ
ミレーユ「大方近所の小学校から逃げる途中だったんじゃないの?」コソコソ
バーバラ「でも確かに見たことの無い魔法を使いますよね男さん」コソコソ
6「ステータスも明らかに異常だしね……多分本当に異世界人なんだと」コソコソ
ミレーユ「まぁ……どうでもいいわよね」
バーバラ「問題じゃありませんね」
6(女の人って凄いなぁ……順応が早い)
男「やった!500万ゴールドもくれるんですか?行きます!本物のムドーをSATUGAIしてきます!」
3人(まだムドーなんだ……)
6「元気だなぁ」
男「そりゃお前500万だぞ?4人でわけでも1人125万!大金だ!」
ミレーユ「私は良いわよ別に、お金に困ってるわけじゃないし」
バーバラ「私も良いですよー」
6「僕は王子だしね」
男「ばか!お金はいつ何時必要になるか分からないんだからちゃんととっておきなさい!」バン
3人「はい……」
男「そういえばお前自分が王子だって言ったのか?」
6「ん、まあね」
男「なんて言ったんだ?」
6「いや王様と王妃……じゃなかった父さんと母さんに『お前息子じゃね?』って言われたんで『多分息子だと思う』って言っておいたよ」
バーバラ「なら安心ですね」
男「心配ないな」
ミレーユ「将来安泰ね」
3人「おー!」
男「目的地は?」
バーバラ「えーっと」ペラペラペラ
バーバラ「ゲントの村って所です、そこでメガネをだまくらかして船をゲットしてムドー城にゴーです」
男「分かりやすい説明ありがとう!」
ミレーユ「じゃあとりあえずゲントの村に向けて出発ね」
6「北の方にある関所を越えて行けばいいんだよね」
男「さぁ行こうか」
男「いい感じに寂れて……はっ!」ピキーン
ミレーユ「どうしたの男?」
男「おいそこのオッサン!ダメダメ!その程度のバイドじゃ芋出ちゃう!緑化しちゃう!緑化させたくない気持ち芋に全然伝わらない!」
バーバラ「これは一体……」
6「多分男の内に在る農家ソウルが間違った農作業を放っては置けなくなったんだ」
男「そうそれ!もっと厚く!もっと!もっとかぶせろ!土をかぶせろ!」
ミレーユ「生き生きしてるわね……」
6「戦闘民族は戦っている時が一番生き生きしている物だからね」
男「はい死んだ!オッサンの農作業を続けようと思う気持ち今死んだよ!そうだ!適当な仕事をする位なら首括って死ね!死ねカス!」ペッ
ミレーユ「随分スパルタねぇ」
バーバラ「一流なんですね……」
6「確かに男の作ったメロンは激ウマだったよ」ペロリ
2人(メロンいいなぁ)
男「そうその気持ち!伝わってる!芋に伝わってる!そうだそうだその調子だっ!!!!」
爺「駄目じゃ、あれは神聖な船、そう易々と貸すわけにはいかん」
男「じゃあこうしよう」
爺「なんじゃ?聞くだけなら聞いてやっても良いぞ?」
男「今貸してくれるならもれなくこのミレーユの胸を1分間揉み放題、もみほだ」
ミレーユ「ふざけるなぁ!!!」
爺「2分!」
男「1分半!」
爺「……」スッ
男「……」スッ
ガシィッ
バーバラ「契約成立?ですか」
6「必要経費だね」
ミレーユ「なん……ですって?」
爺「えーっ!」
ミレーユ「いい歳した爺がえーっとか言うな!スライムでも揉んでろ!」
爺「じゃあ船は絶対貸さん!もう決めた!絶対貸さん!」
男「ああ……折角纏まりかけていた商談が……おいミレーユ!なんてことするんだ!」
ミレーユ「こっちのセリフよ!」
男「乳の一つや二つ減るもんじゃないし良いだろ!」
バーバラ「でも……私も流石にそれはちょっと酷いかと思います」
男「俺が間違っていたよ」
ミレーユ「こいつ……」ゴゴゴゴゴゴ
6「僕男のそういう所結構好きだよ」
爺「チャモロ!どうしたんじゃ突然!」
チャモロ「今精霊様から天啓が下りてきました!この者達に船を貸しムドーを討伐せよとの!」
爺「まことか!」
チャモロ「はい!」
爺「うむ……お前がそう言うのなら神の船を出そう!」
男(なんだなんだ借りれる空気だぞ)
ミレーユ(とりあえず私の胸は守られたのかしら……)
6(メガネにスキンヘッドだ……)
バーバラ(おなかすいたなぁ……)
ミレーユ「心からお礼を言うわ、いや本当に」
チャモロ「いいえ、精霊様のお導きに従ったまでです」
男「……で、船の方は何処に」
チャモロ「ああもう村の外の船着場に出しておきました」
6「ず……随分準備が良いんだね」
チャモロ「仕事が速いで定評があるので」
ミレーユ「貴方は付いてきてくらないのかしら?」
チャモロ「残念ながら私は同行する事ができません」
男「そうか……ここらへんの地理に強い人が居ると心強かったんだが」
チャモロ「これからコードギアスのDVDを見なくてはいけないのです」
4人「……」
バーバラ「ギアス厨だったんですね」ニコッ
チャモロ「C.C.は私の嫁です」
6「ナナリーは僕の嫁だけどね」
ミレーユ「と……とにかく!準備も整ったしムドーの城に向かうわよ!」
3人「おー!」
チャモロ「ご武運をお祈りいたします!」
ミレーユ「ここを超えるには溶岩の溢れる洞窟を抜けなくてはならないわね」
6「そうだね」
バーバラ「あれ?なんでお二人さんは知っているんですか?」
6「あれ?……なんでだろう」
ミレーユ「そういえば……なんでかしら」
男「デジャブとかいう奴だろ、ムドーの城はあそこの高いとこにある城で良いんだよな?」
6「うん、確か……」
ミレーユ「そうだった……はずね」
バーバラ「あの……私は此処で待っt」
男「テレポ」
バシュン
3人「……あれ」
6(何か大事なイベントをすっとばした気がする……それにもう1人誰か居た様な)
ミレーユ(何か焚き火的な事をしなくてはいけない気がしたんだけれど)
バーバラ(ドラゴンにならないで済んで良かった……あれをやると服が破けてしまいます……)
男「ここがムドーの城か……やっぱ魔王の城の外観って被ってるなぁ……」
バラモス「へっぷし!」グスグス
部下「風邪ですかバラモス様、最近は寒くなりますから半袖はやめたほうがいいですよ?」
バラモス「なんの!就農したとは言え元魔王!まだまだ若い者になど負けぬわ!」
男「久々にやりたいなぁ」ウズウズ
6「何をする気なんだい?」
ミレーユ「どうかしたの?」
バーバラ「おなか痛いんですか?」
男「ちょっと本気出す!」カッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
3人「!!」
男「最初から全力でいかんとな……トリプル!」バシュッ
ズガゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
3人(更に魔力が上がった!?)
男「メ テ オ × 3 !」
ミレーユ「ぜ……全壊……ですって?」
バーバラ「隕石が降ってくる呪文なんて……聞いた事ありません……」
男「やっりー!アホムドーめ!魔法障壁ぐらい張っておけってんだ!なんだバラモスの方が全然手強かったじゃねぇか!おっしゃー!」
ムドー「な……なんだ……何があったんだ……」
ヒュオォォォォ
6「男!残ってるよ!誰か残ってる!」
ミレーユ「あの魔力は……もしかしてムドー?」
バーバラ「呆然と立ち尽くしてます」
ムドー「私の城が……苦労して建てたのに……ローンがまだ145年も残ってたのに……」
男「チッ……楽して500万をゲットしようとしたのに……悪運が強い奴だ……」
ムドー「もうやだ……なんなんだ……隕石って保険おりるのかよ……なんなんだ」
男「……」
ムドー「部下は全滅だし……あいつらの親御さん方にどう説明すれば……」
男「……」
ムドー「貴様ッ!貴様が犯人か!こんな……こんな酷い事を……外道が!!」
男「アーッハッハ!貴様等の都合など知ったことか!正義はこちらにあり!おとなしく死ね!そして500万を我が手に!」
ムドー「この野郎……砕け散った我が城……無念の内……親孝行も出来ずに死んでいった部下達の恨み……はらさで置くべきか!!」
男「かかってこい!」ブオッ
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ムドー「なんだコイツ……本当に人間なのか!?ちくしょう……ちくしょう!うおぉぉぉぉぉ!」
ムドー「ベギラゴン!!」
ブォォォォワッ
男「アーッハッハ!それがベギラゴンだと!?ギラと間違っているんじゃないのか!?本当のベギラゴンを見せてやるよ!!!」
男「ベギラゴン!!」
ババオォォォォンッ
ムドー「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
3人(……出番が無い)
ムドー「ぐわぁぁぁぁ……体が……体が燃えるぅ……」
男「ウォータ」
バシャーン
ムドー「うわっぷ」
男「おい……出せよ本気」
ムドー「ちくしょう!ちくしょうちくしょうちくしょう!何をした!私達が一体何をした!うおぉぉぉぉぉマヒャド!!」
シャバババン
男「そんなのは知らんしぶっちゃけどうでもいい!俺は500万が欲しいだけ!グッバイムドー!ビッグバン!」
ドゴォォォォォォン
ムドー「息子よ……先に逝く父を許せ……母さんを……頼んだぞ……」バシュン
男「……ふぅ」スッキリ
3人(うわぁ……)
ミレーユ(間違ってない……間違いなく私たちは悪い事などしてはいないわ、そうよ、そうに違いない、いいえそう思いたいからそう思うことにしましょう)モンモン
バーバラ(無詠唱であれだけの威力があるなんて……ムドーは弱くなんて無い……私達なら間違いなく殺されていたのに……これが異世界人の……農家の力)ゴキュリ
男「さぁ帰ろうぜ!500万を貰いに!」キラーン
6「あ……うん」ドンヨリ
ミレーユ「そうね……」ドンヨリ
バーバラ「はい!」キラキラ
男「テレポ」バシュン
男「死線を何度も渡る苦闘でしたがなんとか討ち取りました!」
王「よくやった!本当によくやってくれた!これは約束の報酬だ!」
男「やった!有り難き幸せ!!」ホクホク
6「魔王が1000万出すって言ってたらどうなってただろうね」コソコソ
ミレーユ「多分ここは更地ね」コソコソ
バーバラ「自分の世界じゃないなので好きなだけ暴れられますよね」ニコッ
二人「……(この子以外にバイオレンス?)」
6「どうも」
ミレーユ「貰っておくわ」
バーバラ「ありがとうございます」
6・ミレーユ(もしもの時男を買収する為に貯金しておこう)
バーバラ(オムライスオムライスオムライスオムライス)
男(借金返済悠々自適快適生活!!)
4人「よし!」
バーバラ「あの……男さん?」
男「ん?どうしたバーバラ、夜這いか?」ニコッ
バーバラ「ち……違いますよ!男さんの魔法ってどこの魔法なんですか?」
男「おっとそれは言えないなぁ」
バーバラ「じゃ……じゃあどうやって覚えたんですか!?」
男「えーっとなーショップで買ったり、人外な友人に教えてもらったり、変な石を持って体で覚えたり……あとは敵から盗んだり……まぁ殆どは見よう見まね」
バーバラ「そうなんですか……折角ダーマ神殿が復活したのでもしかしたらそこで覚えられるかなぁと思ってたんですが」
男「それはちょっと無理かもね」
バーバラ「そうですか……」シュン
男「でもこっちの呪文なら教えてあげられるけど」
バーバラ「本当ですか?」
男「ああ、明日ダーマ神殿に行く道中で教えてあげるよ」
バーバラ「やった!」
男「全然」
神官「なら何で来るんだよ……ってお主職業もう持っているじゃないか!……農家?」プッ
3人「あっ!」
ガシッ
男「おい今笑ったか?」
メキメキメキ
神官「あばばばばば」
男「おい笑ったかと聞いている」ギリギリギリ
神官「わらっひぇ……まへん」
男「貴様等は美味しくご飯を食べれるのは誰のお陰だ」ギリギリギリ
神官「農家ひゃんのおかげれす……」
男「わかればいい」
スッ ドサッ
神官「はぁはぁ……」
神官「君は何に転職したいのかね?」
バーバラ「魔法使いで!」
神官「魔法使いはもう極めている様だが?」
バーバラ「えっ?じゃ……じゃあ僧侶で!」
神官「僧侶はもう極めているようだが?」
バーバラ「えぇえぇぇえ!?じゃ……じゃあ賢者で」
神官「賢者ももう極めているようだが……」
バーバラ「……」
6「おい男!バーバラに何仕込んだんだ!これ以上お前みたいなのが増えたら僕の出番が希釈されて濃度が限りなく0になるじゃないか!」
男「仕込んだとか言うな!人聞きの悪い!」
ミレーユ「まぁ元々あの子呪文を覚える才能があるとは思うけど……あなたみたいなのが増えるのは勘弁願いたいわ……」
男「酷い言われようじゃないか、普通の農家なのに」
6「僕は勇者狙いでまずは戦士だね」
男「戦死か」
6「字が違うよ!」
男「そういえば勇者の奴なにやってるのかなぁ」
勇「くかー」
上司「勇者の奴また寝てやがる……」
上司2「おい待て!この前起こそうとした奴がギガデイン喰らって半死半生な目にあったと聞くぞ」
上司「マジかよ……公務員舐めてやがるなこいつめ……」
バーバラ「魔法系が何故か極まってたので私も戦士にしました」
男「戦士か!素敵だと思うよ!」
ミレーユ「私も戦士ね、少し前線で戦ってダイエットしたいわ」
男「お前戦闘をなんだと思ってるんだ」
6「そういえば王様もとい父さんがムドーの他にも力を持った魔族が居るって言ってたなぁ」
ミレーユ「そういえばそんな事言ってたわね」
バーバラ「あのー」スッ
男「なした?」
バーバラ「とりあえずあの船をもう少し借りる事は出来ませんでしょうか?捜索の幅が広がりますし」
ミレーユ「そうね、何処に行くにしても自由に使える船はあって損は無いわ」
6「足は大いに越した事無いしね」
男「じゃあゲントの村に言って交渉してみるか」
バーバラ「それでは……ルーラ!」
バビョン
男「まだ何も言ってないんだけども」
チャモロ「神の船を使いたいのでしょう?構いませんよ」
ミレーユ「随分話が早いのね……」
チャモロ「一回貸してしまえば後は何回貸してもたいして構いませんよ」ハハハ
6「本心は?」
チャモロ「正直もう一度封印するのが面倒なんです」
バーバラ「……」
男「まぁなんにせよ有り難く使わせて頂く」
チャモロ「それでは旅の幸運をお祈りします」
6「やっぱり一緒にきてくれないんだ」
チャモロ「これからマクロスFのDVDを見なくてはいけないので」
男「ミレーユの奴すっかり船の操作に夢中だな……」
6「あれはハンドルを持つと性格が変わるタイプだね」
ミレーユ「何か言ったかしら」
6「言ってません」
バーバラ「それで次の目的地はどこなんですか?」
男「ゲントの村から東の方に別の町があるって言ってたからな、とりあえずそこに向かおう」
ミレーユ「わかったわ!さぁ野郎共!碇をあげなさい!」ホーホホホ
6「楽しそうだなぁ」
6「ミレーユ……船にドリフトなんてものは存在しないんだよ……」フラフラ
バーバラ「気分が……」フラフラ
ミレーユ「まだ物足りないわ……」ウズウズ
男「おい話を聞けお前達……ってそれ所じゃない奴が2名程居るな……まぁとりあえず今日の所は宿屋で一休みして探索は明日にしよう」
宿屋「えぇ!?とまるんですか?いやぁウチは高いんでやめたほうがいいですよ!違う所の方が良いですって」
ミレーユ「高いってどれくらいなの?」
宿屋「4名で100ゴールドです」
男「普通だろ、泊まらせてもらう」
宿屋「えええ!?だからやめたほうが……」
男「はい100ゴールド、皆行くぞー」チャリン
宿屋「ああ!勝手に!」
ガチャッ
宿屋「いけません!部屋から出てはいけません!」
バーバラ「ひゃぁ!」ペタン
男「なしたなした!何があった!」
6「うぅ……まだ眠いよ……」
ミレーユ「んっ……なんなのよぉ……」
バーバラ(ちょっとちびっちゃった……)
宿屋「とにかく部屋から出てはいけません!」
男「何故だ?」
宿屋「なんでもです!」
バーバラ「……ラリホー」ホワン
宿屋「うっ……」zzz
バーバラ「……」スタタタ
男「どうしたんだバーバラの奴」
ミレーユ「!?何かしらこの音」
6「外から聞こえるね」
男「行ってみるか……」
ミレーユ「なんなのこの怪物は!」
6「いつの間に町に!」
男「しかたない!戦うぞ!」
村人「待って下さい!」バッ
ミレーユ「危ないわ!下がってなさい!」
村人「あの怪物に手を出さないで下さい!」
6「何故!?あのままにしておいたら一体何をしでかすか!」
男「もしかして誰かのペットか?」
村人「違います!!もうこうなったら全てをお話します……」
村人「はい……化け物に噛まれたせいで呪いをその御身に受けてしまい……ああアモス様……」
ミレーユ「かわいそうに……」
6「なんとかならないのかな?」
男「エスナ」
パァァァ
アモス「うぅ……私は……私は一体何を……」
一同「……」
アモス「君は……私は一体……」
男「お前がモンスターで町で暴れててそれを俺が元に戻してあげました」
6「包み隠す気が全く無い……」
ミレーユ「なんという外道……」
アモス「本当ですか!?私は……私は何て事を……」ガクッ
男「気にするな」
アモス「そんな!気にしないなんて無理です」
男「俺の知り合いに昔魔王をやっていてそれはもう数百数千と人を殺してきた奴だが今は心を入れ替え立派に農業に勤しんでる奴も居る」
バラモス「へっぷし!」ブシュン
部下「だからバラモス様!半袖はもう厳しいですって!風邪引いたらしわ寄せが私にくるんですよ!」プンスカ
バラモス「黙れ!私は風邪など引かない!元魔王だぞ!」プンスカ
部下「今は農家です!」
バラモス「そうだな」
男「良かったじゃないか、まだお前は一線を越えては居ないらしいぞ?」
アモス「それでも私は村の皆を怖がらせて……」
村人「そんな事は些細な事です!私達にはアモス様が必要なんです!これからもこの村に居てください!」
男「そうだ、大事なのはこれから何をするかだ、過去にばかりとらわれると目先の事すら気が付かない、こんなにお前を必要としている人達が居る事に」
アモス「しかし……」
ミレーユ「ふんっ」
ブンッ ベチン
アモス「ひでぶ」
ミレーユ「うざいのよ……男がグダグダ言いやがって……良いと言っているなら良いじゃないの……夜中に叩き起こされた私の身にもなってみなさいよ……」
ゴゴゴゴゴゴ
アモス「すみませんでした、これからは誠心誠意この村の為身も骨も粉にして働く所存にございます」
ミレーユ「それでいいのよ、さぁ帰って寝るわよ」スタスタ
6・男(台無しだ……)
男「めっちゃ寝てるし」
6「僕達も寝ようか」
ミレーユ「さぁ寝るわよ、もう寝る、全力で寝るわ」
男・6(おっかねぇ……)
アモス「ああ貴方達は!昨日はお世話になりました!」
男「元気そうだな」
アモス「はい!……あれ?もうお出になられるんですか?」
男「ああ」
アモス「そういえばここから東のアークボルトになんでも素晴らしい名剣があるとか言う話を聞いた事が……旅のついでにでもよって行かれてはどうでしょう?」
6「剣?男!見に行こうよ!」
男「剣か……俺は剣より鉈の方が良いな、便利だし」
ミレーユ「まぁ目的地も決まってないし行くだけ行ってみましょうよ」
バーバラ「そうですね」
男「じゃあアークボルトに行くか」
兵士「なんだ貴様達は」
6「ここにあるという噂の超凄い剣を下さい」
兵士「貴様等も噂を聞きつけてきたのか、よかろう、中へ入るがいい」
男「なんだ随分話がわかるじゃないか」
ミレーユ「妙ね、普通なら不審者として叩き出されても良いぐらいなのに」
6「失礼しちゃうよ!僕の何処が不審者だ!」
バーバラ「行動がですよ」ニコッ
6「純粋な笑顔が僕を攻め立てるよ男!」
男「行動がですよ」ニコッ
6「汚い笑顔」
男「っしゃぁ!」ゴツン
6「ちびっ」
ミレーユ「さっさと行くわよ」
ブラスト「そうだ、今からお前達にそのドラゴン討伐に参加できるほどの腕前があるか見させてもらおう」
男「よかろう、かかってくるがいい」クイックイッ
ブラスト「態度でかいなお前!」
男「やるのかやらんのか!」
ブラスト「順序があるの!早く上行け!」
6「やるだけ無駄だと思うけどなぁ」
ミレーユ「怪我人が増えるだけだと思うけれど」
バーバラ「下手をすると兵士さんが消し飛んでしまいますよ」
男「グヘヘへ」
ブラスト「なんなんだよお前等!早く行けったら!」
男「っそぉい!」
ブンッ ガツッ
ガルシア「おぼっ」バタン
スコット・ホリディ「貴様達が挑戦者かって何故頭を掴む」
男「ふんぬっ」
グイッ ガツンッ
スコット・ホリデイ「あぬふ」
6(汚いよ男汚い!)
ミレーユ(無駄が無いわね……)
バーバラ(呪文を使わないだけ良心的ですね)
男「かかってくるが良い」クイクイッ
6「ファイトー!」
ミレーユ「頑張ってね」
バーバラ「健闘を祈ります」
3人(ブラストさん)
男「いい太刀筋だったぜ」
6「素手とかどんだけ」
ミレーユ「小さい子には見せられない映像だったわね」アハハ
バーバラ「モザイク処理を希望します」カタカタ
男「素手じゃないだろ!そこまで舐めてかかっちゃいない!ちゃんと軍手穿いてたわ!」プンスカ
ブラスト「前が見えねぇ」
6「この馬鹿デカイ棺に入れて来いって言ってたね」
ミレーユ「先に行った人が居るみたいね……」
バーバラ「随分腕がたつとも行ってました」
男「じゃあ急がないと先を越されるな」
6「急ごうよ!剣欲しいよ剣!」
ミレーユ「ドラゴンなんて初めて見るわぁ」
バーバラ「私もです」
バーバラ「あれは……ドラゴンです!」
6「誰か戦ってるみたいだ」
男「行ってみよう!」
「てやぁぁぁぁ!」
ガキンッ
ドラゴン「グォォォォァァ!」
ブォォォォ
「くっ!流石に強いっ!」
男「おーやってるなぁ」
ミレーユ「ちょっと男!邪魔しちゃ悪いわ」
「なんだ貴様達は!そこに居られちゃ邪魔だ!とっとと消えうせろ!!こいつは俺の獲物だ!!」
男「……」イラッ
3人(うわ)
ブォォォッ
「くっ!」
ミレーユ「危ないわ!こっちにも火炎が!」
男「ブバーハ」
バシュン
6「炎が消し飛んだ……」
バーバラ「ブバーハは軽減呪文のはずなのに……」
「まだ居たのか貴様等!とっとと消えうせろと言ったハズだ!死にたいのか愚図が!」
男「あったまきた!」ブチッ
6「そこの岩陰に隠れよう」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「出来るだけ隅の方に行きましょう」
タッタッタ
男「フレア!」
ミレーユ「見に行きましょう」
バーバラ「凄い炸裂音でした……洞窟が崩れるかと」
6「うわっ」
ミレーユ「ドラゴンが首だけになってる……」
バーバラ「さっきの人はかろうじて生きています、服も鎧もボロボロでパンツ一枚ですが」
「……」ピクピク
6「運が良いね、生きてるなんて」
ミレーユ「寧ろ出合ってしまった事自体運が悪いんじゃないのかしら」
男「この首持って帰ればいいのか?」ヒョイッ
6「ちょっとこっち向けないでよ!怖いよ!」
男「ドラゴンの死体持ってきたよ!」
3人「きたよ!」
ブラスト「どれ……うわグ口っ!白目向いて舌がでろんと出てるじゃないか!しかも首だけとは……お前達に慈悲の心は無いのか!」
男「うるせぇよ、殺って来いって言ったのはお前だろ」
ミレーユ「そうよ、自分達の手は汚さずに目的を果たしておいてその言い草はなんなのかしら」
バーバラ「それで気に食わなければ私達を攻める……さぞ気持ちが良いのでしょうね」
6「いいよ、全部僕達が悪いんだろ、じゃあさっさと剣をくれよ、そうしたら僕達は帰るからさ」
ブラスト「なにこの扱い!わかったよ!ほらコレが雷鳴の剣だ!受け取れ!」スッ
6「……うわぁ……だっせぇ」
ブラスト「かえれぇぇぇぇぇ!」
ブラスト「もうやだ!お前達なんか嫌いだ!帰れ帰れ!」
男「リレイズ」
パァァァッ
ブラスト「ひっ!な……何をした!」
男「死の宣告!」ビシッ
ガコーン
ブラスト「な……なんなんだ!なんなんだ一体!」
男「貴様の命は後5分!」
ブラスト「うわぁぁぁぁぁぁ!」スタタタタ
男「行こう」
ミレーユ「そうね」
6「スカっとしたよ」
バーバラ「そのセンスの欠片も感じない剣はどうしましょう?」
男「今日の晩御飯代にでもしよう」
バーバラ「さっき此処に来た時に気が付いたんです」
ミレーユ「さっきの洞窟にこんな抜け道があったなんて……」
6「やっと外だ……なんだあれ……上の世界まで階段が続いてる……」
男「何段あるんだ一体……」
ミレーユ「これを登れと言うのかしら……」
バーバラ「筋肉痛になってしまいます……」
一同「……よし!」
男「テレポ」バシュン
6「島が浮いてるみたいだけど」
バーバラ「なんなんでしょう……ひょうたんみたいな形をしてます」
ミレーユ「とにかく行ってみましょうよ」
男「なんなんですかこれは」
村人「おおあんた達も幸せの国に行くのかい?どうぞどうぞ!」
男「しあわせの国?」
バーバラ「なんて怪しげな……」
6「もう確実に幸せじゃないフラグがビンビンだよ」
ミレーユ「まぁこれもシナリオの内ね」ハァ
6「そうだね!しかも美味しいし!」
ミレーユ「本当に幸せの国なのかもしれないわね」
バーバラ「オレンジジュースおかわりです」
男「でさー親父がサイドブレーキかけないままダンプ上げちゃってさー!そしたらそのまま前に進んじゃってんの!もう親父大慌て!」ワハハ
3人「くかーっ」
男「あれ?皆寝てるじゃないか……なんだか俺も眠く……」
魔物(クックック……ようやく睡眠薬が効いてきたか)
男「エスナ」パァァァッ
男「よし、これからスーパー一人酒タイム突入だ、マスター!焼酎ロックで!」バンバン
魔物「えっ……はいかしこまりました!」
魔物(早く寝ろよ……睡眠薬3割増しで入れてるのに……なんだこいつ……早くしないとジャミラス様にお叱りを受けてしまうのに……)
男「マスター!焼酎無いよ!もう何でもいいから持ってきてよ!」バンバンバン
魔物「はいぃぃぃ」バタバタ
男「マスターお酒!お酒無い!」バンバンバンバン
魔物「も……もうありません」
男「無いの?しょうがないなぁ……じゃあ俺も寝ようかな」
魔物(やっと寝てくれるのか……)
魔物2「おい!しあわせの国に着いたぞ!」
ピクッ ガバッ
男「ついたの!?」
魔物「声がでかいんだよ空気読めやぁぁぁぁ!」
ブンッ ベキッ
魔物2「ちぶっ」
魔物「はい……」
ジャミラス「ちゃんと仕事してないじゃん」
魔物「すいません……」
ジャミラス「まぁ人間が1人起きていたとしてさして問題では無いがな」
魔物「そ……そうですよ!ジャミラス様の手にかかればお茶の子さいさいですよ!」
ジャミラス「まぁな!」
魔物「そうですそうです!」
ジャミラス「でもお前次ミスをしたら命は無いと思えよ」
魔物「ひぃっ!」
男「ねぇマスター、何この鳥?食べて良いの?つまみ無くて飲んでたからお腹減ってるんだけど」グーグー
魔物「ひぃぃぃ!ジャミラス様がお怒りに……」
男「ねぇマスター厨房ってあるのここ?」
魔物「えっはい奥行って右にありますけど……」
男「ちょっと借りて良い?」
ジャミラス「くっ!私を無視するとは……余程死に急いでいるのだな貴様……」ブチブチブチ
男「生きの良い鳥だなぁ!早く食べたいぜ!」グーグー
ジャミラス「殺す!!塵も残さず芥の様に滅してやる!」ブチンッ
魔物「ひぃぃぃぃぃ!」
男「お腹減ったなぁ……」シャキン
ミレーユ「良い匂いがするわね……」クンクン
バーバラ「中華の様な匂いです……」グゥ
男「おお!匂いに釣られて起きてきたかこのいやしんぼ共め!」
6「うわぁ美味しそう!」
ミレーユ「男って料理もできたのね」
バーバラ「食べていいんですかこれ!?」グゥ
男「ああ!まだ沢山肉は余ってるからどんどん食え」
3人「いただきまーす」
男「マスターも食べますか?」
魔物「ノーノーノー!」ブンブンブン
ミレーユ「ちょっと食べながら喋るのやめなさいよ」
男「いやぁさっき生きの良い鳥が居てさ」
バーバラ「まさにしあわせの国ですね」
6「そうだね!」
4人「あはははは」
魔物「……国に帰ろう」
魔物「はいぃぃぃ!」
男「そういえばさっき魔物達の姿を見たような気がしたんですけど」
魔物「き……気のせいじゃないんでしょうかねぇ(お前の殺戮ショーに怯えてとっくに逃げたわ!)」
男「そうなんですか」モグモグ
魔物「しあわせの国に魔物なんて居るはず無いじゃないですか!あははは」ダラダラ
男「そういえばマスター」
魔物「はいぃ!?」
男「なんで角生えてるんですか?」
魔物(しまったぁぁぁぁ!動揺して変身がぁぁぁぁぁ!)
男「しかも翼も生えてますよ」
魔物(しまったぁぁぁぁぁぁぁぁ!)
ミレーユ「あら本当」
バーバラ「魔物みたいですね、本物の」
魔物(どうにか……どうにかして乗り切らねば……死あるのみ……)
男「まさかマスター魔物だったりして!」アハハハ
魔物「こ……これはコスプレです!この後悪魔っ娘オンリーイベントがあるんですよ!ビックサイトで!」
6「なんだコスプレか!納得だよ!」
ミレーユ「それにしてもリアルねぇ」
バーバラ「お金かかってますねぇ」
魔物「それはもう本物の素材を集めましたから」ガクガクガク
男「やっぱりその道の人は違うなぁ」
4人「あはははは」
魔物(……通った!?)
スタタタタタ
男「いやぁ良い人だったなぁマスター」
6「そうだねー」
ミレーユ「それじゃあ私達もそろそろ行きましょうか」
バーバラ「あのひょうたんの島に戻りましょう」
男「なんか張り紙があるぞ?」
バーバラ「ご自由にお使い下さい、ですって」
6「本当に?何から何まで至れり尽くせりだねぇ」
ミレーユ「無限の彼方にさぁ行くわよぉ!」カラカラ
男「ミレーユの野郎もう舵を持ってやがる」
6「過去の悪夢が……酔い止め!酔い止め飲まないと!」
バーバラ「わ……私にもください!」
6「誰だ酔い止めなんて作った奴は!全然効かないじゃないか!」
バーバラ「私は海……海と一体になればこのくらいの揺れなど……うぷっ」
男「おいミレーユそろそろ目的にに向かおうぜ」
ミレーユ「私は風になるのよ!この腐敗と自由と暴力のまっただなかを駆け抜ける風になるの!」ホホホホホ
男「……ストップ」
カチッ
ミレーユ「……」
6「物凄い笑顔のまま固まってる……」
バーバラ「この上なく楽しいってのが伝わってきます」
男「よし、攻略本に従ってホルストックに行くぞ」
ミレーユ「無駄が無いのは良いことだわ」
6「なんだろうあの子」
バーバラ「近付いてきますね」
男「あれは王子だ、あいつを確保して試練を受けさせろと攻略本に書いてある」
6「色々すっ飛ばすね」
バーバラ「フラグも何もあったものじゃありません」ゾクゾク
ミレーユ無駄が無いのは良いことだわ」
6「僕だって王子だ!」
男「よし洗礼だやれ洗礼だ」
バーバラ「ほとんど拉致ですね……」
ミレーユ「そういえば洗礼させて何か私達に利はあるのかしら」
男「……あるのか?」
6「魔法のカギが手に入るとか入らないとか……」
バーバラ「そういえば男さんさいごのカギを持ってたような……」
ブンッ
王子「ぎゃふん!」
男「消えうせろ!」
6「悪い魔族達をシバキ倒すんじゃないの?」
ミレーユ「漠然と旅を続けていた気がするわ」
バーバラ「男さんは別の世界から来たんですよね」
男「ああ」
バーバラ「では男さんの帰る方法を探すのと悪い魔族をシバキ倒すってので良いんじゃないでしょうか?」
男「でも俺帰ろうと思えば帰れる気がする、テレポで」
6「でもテンションが上がらないと無理って言ってなかったっけ」
ミレーユ「どのぐらいテンションが上がれば良いのかもわからないわよね」
男「何回か試したけどまたこれが中々上手く行かないんだよな」
バーバラ「じゃあそういう事で良いんじゃないでしょうかね目的は」
男「そうだな、糞みたいな目的でも無いよりマシだ」
6「こっち世界を救うのと自分の世界に帰るって目的を糞だと言い放っちゃう所が素敵だと思うよ」
バーバラ「ええっと……本来ならクリアベールに行くんですがね……」
6「クリアベールで何をすればいいの?」
バーバラ「空飛ぶベッドをいただけば良いみたいです」
ミレーユ「そのベッドはシングルなのかダブルなのかキングなのかによって色々問題がありそうね」
男「シングルで4人乗って飛ぶのは流石にキツイだろ……」
6「……無しの方向でいいんじゃないかな」
バーバラ「山や渓谷みたく漠然と越えたい位置がわかれば男さんの瞬間移動でどうにかなりますしね」
ミレーユ「そうね」
男「大体空飛ぶベッドとかギャグにも程があるわ、寒いは危ないわでもう大変だろ」
バーバラ「きっと頭がお花畑な人のベッドなんでしょうね」フフフ
6「鏡姫は絶世の美女らしいしね!楽しみだよ!」
男「全くだ!」
ミレーユ「無しで良いんじゃないの?別に」
バーバラ「無駄です無駄無駄時間の無駄です」
男・6「行くったら行くんだ!」
フォーン王「帰れ!鏡姫は見世物じゃない!俺の親父は見世物にしていたみたいだが俺は違う!彼女はb」
男「ストップ!」
カキーン
男「よし見に行こうぜ!」ワクワク
6「ああとも!」
男「あらやだ超美少女……」
6「本当だね……ターニアには負けるけど」
男「メロン食べる?」スッ
鏡姫「……」
ミレーユ「あっちの声はこちらには届かないみたいですね」
バーバラ「でもメロンには興味をそそられているみたいです」
鏡姫「……」シュババババ
6「これは……手話?」
ミレーユ「ええと……ラーの鏡で……見てください?ラーの鏡で見て欲しいみたいよ」
男「ミレーユ手話わかるのか!?」
ミレーユ「学生時代にボランティアで覚えたのよ」
6「イメージじゃないね」
ミレーユ「黙りなさい!」
バーバラ「ラーの鏡で写せば良いんでしょうか」スッ
ミラルゴ「おいコラブサイクって言うな!」
ミレーユ「大方フラれた腹いせに鏡姫を鏡に封じたんでしょうね」
6「うわぁ……いくら僕でもそれは引かざるを得ないよ」
バーバラ「自分を磨く努力もせずに他人に当たる、典型的カス野郎の所業です……」
鏡姫「!」コクコク
6「めちゃくちゃ頷いてるよ!」
男「もう死ねば良いのになこのブサイク」
ミラルゴ「なにもそこまで言わなくても……誰にだって後に引けなくなるときがあるだろ!やった後で後悔したりするだろ!」
ミレーユ「顔だけじゃなく心までブサイクの言い訳は聞きたくないわね」
バーバラ「耳が腐って落ちてしまいます」
ミラルゴ「ちくしょうが……」
ミレーユ「嫌よ、何でわざわざブサイクに会いに行かなきゃならないのよ」
6「罰ゲームすぎて笑えないよね」アハハ
バーバラ「その顔ではさぞ人生ハードモードでしょうね」ズギャン
男「おい皆ちょっと耳ふさいでろ、全力で」
6「なんで?」
ミレーユ「何かするのかしら」
バーバラ「全力で塞ぐんですか?」
男「いいから塞ぐんだ、塞がねば死ぬぞ」
3人「はい」ピッ
ミラルゴ「もう絶対の絶対許さんぞクソ人間が!こっちに来たら最後確実に殺してy」
男「ザラキーマ」オォォオオォ
ガコーン
ミラルゴ「!」バタン
6「なんて危ない術を……」
バーバラ「鏡に映りこまない所を見ると……死んでしまったようですね」
ミレーユ「ブサイクで出番も少ないなんてどう考えても負け組みね」
6「本当にありがとうございましたってね」
鏡姫「!!」パァァァァ
男「鏡が光って……」
鏡姫「やっと……やっと出れた!皆さん!ありがとうございます!……あらフォーン王は何処に……」
男「ああ忘れてた!エスナ!」
パァァァァッ
フォーン王「!ってあれ?私は何を!」
鏡姫「フォーン王!」ガバッ
フォーン王「姫よ!その姿は!やっと!やっと鏡から出れたのですね!」
鏡姫「はい!あの人達が私を……」
男「ただ鏡に向かって話しかけてただけなんですけどね」
バーバラ「私達3人は耳を塞いでただけですけどね」アハハ
6「いやちゃんと言葉攻めもしたじゃないか!何もしてないわけじゃないよ!」プンスカ
フォーン王「そうか……それでは私に何か出来る事は無いか?礼がしたいんだ!このままお前達を返すのは私の気がおさまらない!」
男「それじゃあ……おい?どうするよ」ボソボソ
バーバラ「とりあえず貰える物は貰っておいたらいいんじゃないのでしょうか?」ヒソヒソ
6「何を貰えばいいんだろう?」
ミレーユ「それはやっぱりあれしかないじゃない」
フォーン王「話は纏まったか?」
男「はい」
フォーン王「なんだ、なんなりと言うが良い」
男「それではお金を下さい、くれるだけ」
フォーン王「よしこの水門のカギをやろう、これでお前達の旅の幅も広がるな!」アッハッハ
4人「……」
ミレーユ「まぁ忘れなさいよそんな事、それより水門についたわ、カギで水門を開けてくれる?」
6「ねぇ、船に乗ったままどうやって水門をあけるんだろう?」
バーバラ「普通は陸地の所から操作しますよね、常識的に考えて」
4人「……」
男「ビッグバン!」
ドゴォォォン
ミレーユ「結局こうなるのね」
バーバラ「あの城での収穫は0でしたね、結果的に」ハァ
6「そんな事無いさ!今まで黙ってたけど鏡姫が鏡から出てくる瞬間ドレスの中身が僕には見えたからね!0じゃないさ!」
男「なんだって!!」
6「凄かったよ……ちょっと耳貸してよ」ゴニョゴニョ
男「!!……ちくしょう……ポジション取りを誤った……ノ一パンしゃぶしゃぶが……」ダムダム
バーバラ・ミレーユ「……」
6「ペスカニだって言ってたね、村の入り口の人」
バーバラ「あそこで来る人来る人に村の名前を言い続ける仕事でもしているのでしょうかねあの人は」
ミレーユ「時給なのか日給なのかが問題ね」
6「なぁ男!怪しい人が居る!」
バーバラ「明らかにコソコソしてますね」
ミレーユ「怪しすぎて逆に怪しくないんじゃないのかしらアレ」
男「面白そうだ、ついていってみよう」
ミレーユ「でも相当警戒してるわよ」
男「バニシュ」スゥゥ
バーバラ「これは……」
男「透明化する魔法だ、ご都合主義で透明になった者同士はちゃんと見える」
6「風呂場覗き放題だね!」グッ
男「その発想は無かった!」テヘッ
ミレーユ「嘘をつきなさい!」
男「俺達も行こうぜ!」
ポチッ ズゴゴゴゴゴ
「!!誰だ!」
男「デスペル」バシュッ
6「戻っちゃった」
ミレーユ「なんだ人魚じゃない……」
バーバラ「死体が山積みにでもなってるのかと思いましたよ……」シュン
6「……バーバラの発想が最近怖いよ」ボソボソ
ミレーユ「十中八九男の影響ね、あいつの戦闘は戦闘じゃなくてまるで捕食者の様だもの」ボソボソ
男「うわぁ人魚とか初めて見た、始めまして男と愉快な仲間達です」ペコリ
人魚「あ……これはこれはご丁寧に」ペコリ
ロブ「あ、自分はロブってんだ、お前達ディーネを見ても反応が薄いんだな」
ミレーユ「常日頃衝撃映像を目撃し続けているからかしらね」
6「多少の事には動じないよ」アハハ
ディーネ「凄いわね……」
6「なりゆきだけどね」
バーバラ「目的が無いから無理矢理作ったようなものです」
ミレーユ「無いよりマシだって事でね」
男「世界を見て回るついでだな、あとまぁ他にも理由はあるんだけどな」
6「自分の世界に戻るんだろ?」
男「それもあるが」
ミレーユ「他にもあるの?」
バーバラ「初耳です」
男「世界農業化計画パート2!」
ロブ「すげぇ目的だな!俺は漁師だから農業の事はからっきしだが同じ第一次職として応援するぜ!」
男「ロブ!」スッ
ロブ「男!」スッ
ガシィッ
バーバラ「慣れですよ慣れ」
ミレーユ「突っ込んでいたらきりがないわ、大事なのは突っ込む時とスルーする時とのメリハリよ」
6「僕は基本ボケだからそういう心配はしなくて良いから楽だよ」
ミレーユ「なんか腹立つわねぇ……」
ロブ「そうだ!お前達世界を救うって言う位だから相当腕はたつんだろ?頼みがあるんだ!」
男「同じラインの職種の同士の頼みっちゃあ聞かないわけにはいかねぇ!無報酬で聞いてやろう!」
6「あの男が……」ガタガタ
ミレーユ「無報酬ですって?」カタカタ
バーバラ「これが第一次産業の絆……」ジーン
ロブ「ああ、ディーネに俺は命を救われた……どうにかして仲間達の所へ帰してやりたいが俺にはモンスターを撃退する力はねぇ……」
男「ロブ!」スッ
ロブ「男!」
ガシィッ
男「お前の頼み!確かに聞き届けたぜ!」
ロブ「頼んだぞ!」
ミレーユ「暑苦しいわね……」
ディーネ「ええ」
バーバラ「慣れてきたようですねこのノリに」
ディーネ「なんとか……」
男「任せとけ!」
ミレーユ「ねぇディーネ」
ディーネ「なんでしょうか」
ミレーユ「人魚って尾を乾かせば足になるって言うじゃない?実際はどうなの?」
ディーネ「なりますよ」
バーバラ「なら海に居ないで上がってきた方が良いんじゃないですか?くつろげますでしょう」
ディーネ「それもそうですね……それでは」
パァァァッ
4人「!」
男「ノ一パン所じゃねぇ……半裸……だと?」
ミレーユ「しぇいっ」ドカドカ
男・6「ひぶっ」ペタン
バーバラ「男さんを一撃で……」
ミレーユ「これが本当の突っ込みよ」
ディーナ「ディーネ!無事だったのね!」
ミレーユ「良かったわねディーネ、無事に集落にもどれて」
ディーナ「貴方達がディーネを助けてくれたのね?ありがとう……そこでのびてるお二人は一体……」
バーバラ「突っ込まれたんです」
ディーナ「なるほど……かなり熟練された突っ込みね」
ミレーユ「それほどでも」フフフ
ディーナ「そうだ!お礼と言ってはなんだけれどこのパープをあげましょう、これがあれば水中に潜れるようになるわ」スッ
ディーネ「水中の探索も出来るようになりますよ!」
ミレーユ「!!!是非頂くわ!」
バーバラ(ひぃぃぃぃこれ以上船での行動範囲を広げないでぇぇぇぇぇ!)
ズオォォォォ
男「うーん……なんだここは!」
6「海だよ!海の中だよ!」
バーバラ「貝になりたい、海の底で物言わぬ貝になりたい、何も考えず何も感じない貝になりたい」フラフラ
男・6「何があったんだ……」
ミレーユ「海の底に建物発見!ちょっと男!バック駐船するから後ろを見てて!」
男「あ……ああ」
ミレーユ「スペースギリギリ一杯、我ながら見事な駐船だったわ」
バーバラ「もうかんべんしてくらさい」フラフラフラ
男「!宝の匂いがする!」クンカクンカ
6「男の守銭奴モードが出たね、お宝が近くにあるみたいだ」
男「なんだ!その後ろにある宝を寄越せ!」ギラギラ
マジンガ「ククク、コノタカラヲタダデヤルワケニハイカヌナ」
男「じゃあこれやるよ」ゴソゴソ
ミレーユ「それは何なの?」
男「高級マシンオイルだ、機械を滑らかに動かすには必須」
バーバラ「前から思っていたんですけどそのふくろって中どうなってるんでしょうね」
6「ドラ○もん的な事になってるんじゃないのかな」
マジンガ「……」ジュルリ
男「今ならこの高級グリスもセットだ」
マジンガ「……コウショウセイリツダ」スッ
男「ああ」スッ
ガシッ
6「滑らかになって話し方も変わっちゃってるよ」
男「高級だからな」
ミレーユ「じゃあ頂くものは頂いておきましょう」
バーバラ「そうですね」
男「なんか鞭が入ってたぞ、ゴージャスな」
6「鞭かぁ……」
バーバラ「ちょっと貸してください」
男「ほいさ」スッ
バーバラ「どうも……」ヒュンヒュン
ミレーユ「どう?」
バーバラ「凄くしっくりきます……」ヒュンヒュンヒュンヒュン
男「じゃあそれやるよ」
バーバラ「いいんですか!?」
男「ああ、口リ女王様ってのも良いと思うし」
6「さっきから鞭を振り回してるね……」
男「相当気に入ったんだな」
ミレーユ「そういえばさっきここに来る間に城みたいな建物を見かけたんだけど」
男「お約束の魔物だろ、サクっと行こうサクっと」
バーバラ「……!男さん!この鞭凄いです!」
男「ん?」
バーバラ「伸びるんですこの鞭!」ミョンミョン
6「怖っ!良く見たら先端刃物っぽい物付いてるし!」
ミレーユ「もしかしてそれ相当凶悪な武器なんじゃない?」
バーバラ「早く使ってみたいなぁ……」
男「じゃあさっさとその城に向かうか」
6「水位を使った仕掛けだね」
ミレーユ「面倒ねぇ」
バーバラ「ベギラゴン!」
ブワワッ ブシュゥゥゥゥ
男「おおなるほど!蒸発させてしまえば関係ないな!」
6「これは……」
ミレーユ「男みたくなってきてるわね……有無を言わさぬ力技……」
バーバラ「行きましょう!早く行きましょう!」ウズウズ
男「あはは!そんなにその鞭が早く使いたいのか!」
バーバラ「はい!」
男「なした?」
6「なんか落ちてると思ったら砂時計だったよ……」
ミレーユ「何故こんな所に?」
バーバラ「誰かがカップ麺でも食べたのでしょうか?」
男「とりあえず持ってくか、落とした奴が居るのかもしれないし」
6「そうだね」
男「ああもしかしてこの砂時計お前のか?」
グラコス「あ、すまんそれは私のだ」
男「気をつけろよ」ヒュン
グラコス「すまんすまん」パシッ
男「それにしても良い砂時計だなそれ」
グラコス「砂の器という宝を改造して作ったからな」
ミレーユ「道理で高級感が漂ってると思ったわ」
バーバラ「やっぱりカップ麺を食べてたんですか?」グゥ
グラコス「ま……まぁな」
6「何のカップめんが好きなんだい?」
6「グータは高くてあまり食指が伸びないよー今のは微妙だけど昔は確かに美味しかったけど」
男「やっぱりスーパーカップだろ、あの量は野郎共の強い見方だ」
ミレーユ「私はあの赤いエビの入った奴が好きねぇ、当たり障りが無いのがいいわ」
バーバラ「私はあの小さいサイズのが好きですよ、いろんな種類が楽しめて」
グラコス「それはわかる、あのサイズでも2種類食べると凄く贅沢をした気がする」
男「あるある!」
一同「あはははは」
グラコス「ふぅ……ところでお前等何しに着たんだ?」
男「忘れてた!お前を倒しにきたんだった!」
グラコス「えーっ……」
男「何がだ」
グラコス「大体こんな水中深くに居る俺の身にもなってくれよ……太陽の光は入らないし湿気は凄いし……」
6「洗濯物が乾かないね」
グラコス「そうなんだよ、いくら俺がちょっと魔族の中で力があってこんなナリをしているからって水中深くに押し込められて統治しろってのはあんまりだろ」
ミレーユ「縦社会なのねそっちも」
グラコス「普通こういう仕事は何年か置きにローテーションするべきだと思うんだけどな、でも上の連中は聞く耳を持たないし」
バーバラ「苦労してるんですね」
男「いっそ止めちまえはいいんじゃないのか?」
グラコス「そうもいかんさ……国には妻と娘が居るんだ、裏切ったらあいつらに何をされるかわかったもんじゃない」
6「汚いよ魔族汚い」
グラコス「いや魔族だってそんな汚い連中ばっかりじゃないんだ、ただ今頭をやってる魔王様が頑固な人でさ……もうガッチガチなんだよ」
男「どうにかならんのか?」
グラコス「……そうだ!」
4人「?」
男「良いのか?」
グラコス「いいさ、そうすれば妻と子供とも一緒に暮らせる、仕事なんて選ばなければなんだって出来るさ、それなりの貯えもあるしな」
ミレーユ「大丈夫なの?」
グラコス「大丈夫だろう、意外に抜けてるところあるからな魔王様は、寝ぼけて封印してた土地元に戻しちゃいましたで乗り切ってみせる」
6「軽いね」
グラコス「俺のポジションは替えが居ないから、多少の怠慢なら許されるだろう」
バーバラ「それって多少なんでしょうか」
グラコス「大丈夫大丈夫、お前達がうまくやってくれれば万事解決だ」
男「全くしょうがないなぁ……俺達におんぶにだっこかよ」
グラコス「いや、少しながらだが支援はしてやる、そっちの部屋に行ってみろ」
男「……これは!金銀財宝!」
グラコス「人間共の宝だ、と言っても沈没した船から頂いた物だがな、俺は無駄な殺しはしたくないんだ、人を殺した金で家族を養っても嬉しくないからな」
6「君本当に魔族なの?」
男「まかせとけー!」ブンブン
ミレーユ「それじゃあその封印されていた土地にでも行ってみる?」
6「ああちょっと待って!さきに下のライフコッドに行って欲しいんだけど」
男「どうしてだ?」
6「そろそろもう1人の自分を回収したくて」
男「まぁ正真正銘の王子になっておかないと後々面倒だな」
6「うん」
ミレーユ「じゃあちゃっちゃと回収してきましょう」
バーバラ「場合によってはこの鞭を使います」ヒュンヒュンヒュン
男「さっき使い損ねたからな」
男「だな」
ミレーユ「私達は行った事が無いから良く分からないわね」
バーバラ「はい」
ランド「おい!お前こんな所で何やってるんだ!」
6「ああランドじゃないか!久しぶり!元気だった!?」
ランド「何言ってるんだよお前、こんな所で油売ってないでさっさと行けよ」
6「何の話?」
ランド「薬草を集めに行くんだろ!ターニアに頼まれてたじゃないか!本当にお前は愚図だな!」
6「……」
ブンッ バキッ
ランド「ひぶっ」バタン
6「生意気なんだよランドの癖に……僕が本気になったらランドが勝てるはず無いじゃないか」
6「さっさと回収してこよう」
ミレーユ「居たわね」
6「君達は……えぇっ!?もう1人僕が居る?」
6「どうも」
6「なるほど」
6「そう、君と僕が一つになればターニア二人に囲まれたハーレムエンドも可能なのさ」ビシッ
6「しかも王子という特典付きなんて!」
6「迷う必要は無いでしょ?」スッ
6「そうだね!」スッ
ガシッ パァァァァァ
ミレーユ「何を2人で真剣に話していると思えば……」
男「恋人もターニア、妹もターニアなんて……憎しみで人が殺せたら……」
バーバラ「殺せますよ、男さんなら」
6「別にこれと言って変わりは無いかなぁ」
ミレーユ「あの様子だとどっちの貴方もさして変わらないみたいだしね」
バーバラ「鞭を使いたかったのに……」シュン
6「じゃあとりあえず村に戻ろうか」
男「ターニアに会いにか」
6「もちろん!」
ミレーユ「こっちでは妹じゃないからって襲いかかったりなんかしたら」
バーバラ「この鞭で木っ端微塵にします」ヒュンヒュンヒュン
6「それもそれで悪くは無いね」
6「村が……」
農夫「オラァァァァッ!!」
ザシュッ
魔物「鎌が!鎌が頭にぃぃぃぃ!」バタッ
農夫「雑魚が……」
6「あのおっさん強いよ男!」
男「農家だからな」
ミレーユ「農家なら強いわね」
バーバラ「納得です」
ランド「おい!何やってたんだ!お前達も戦えよ!」
6「ふんっ」ゲシッ
ランド「おぶっ」
6「まずお前が行けや」
6「ええっ!?僕を狙ってきたの?」
魔物「そうさ!魔族にとって良くない芽は早めにつめとのお達しなんでな!」
6「じゃあ……ライディン!」
ピシャァァァン
魔物「ぴぎゃぁぁぁ!」プシュゥゥ
男「イマイチだな」
6「覚えたてだからね……もっと練習しないと」
バーバラ「では次は私が……ライディン!」
ピシャァァァァン
魔物「ひんぎぇぇぇぇぇぇ!」プシュゥゥゥ
男「まだまだだなぁバーバラ」
バーバラ「むぅ……お手本をお願いしたいです」
男「いいぞ、ちゃんと見てろよ二人とも」
6・バーバラ「はい!」
男「ライディン!」
魔物「っ!!」
ドギャピシャァァァァァァン
プシュゥゥゥゥゥゥ
バーバラ「……同じ呪文なのにこうも威力が違うんですか……」
6「うん、練習あるのみだね!」
ミレーユ「跡形も無く消し飛んでるんじゃないの」
男「つい……」
男「じゃあおいとまするか」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「次は封印されていた土地ですね」
6「ちょーっと待って!こっちのターニアに会ってからでいいかな?」
男「早くしろよ」
6「ああ!」
男「どうだった?」
6「舌入れてやった!」アハハ
ミレーユ「バーバラ」
バーバラ「とうっ!」ヒュンヒュンヒュン
ザクザクザクザクザクッ
6「凄い効くぅぅぅ!」ヒクヒク
男「知ってるのか?」
バーバラ「知ってるも何も故郷なんですよ、私の」
ミレーユ「そうなの?」
バーバラ「はい……恐らく私の祖母が強力な魔法使いだというのとマダンテという究極呪文があるので封印されていたのだと」
ミレーユ「マダンテってどこかで聞いた事があるわね」
6「男使えなかったっけ」
男「使える使える」
バーバラ「私も男さんに教えて貰って使えますからね、まぁもう過去の話です」
ミレーユ「まぁ久しぶりの故郷なんだしゆっくりしていきましょうよ」
男「急ぐ旅でも無いしな」
6「そうそう、どうにかなるよ魔王なんて」
ミレーユ「ほんとにね」
ミレーユ「ドアに魔法がかかってるわね」
男「砂なのかこれ」
6「とりあえず入ってみようよ」
ガチャッ
6「あれ?」
男「?なんでお前後ろのドアから出てきたんだ?」
6「おかしいなぁ」
バーバラ「こういう魔法なんです」
ミレーユ「なんでまたこんな面倒な……」
バーバラ「祖母の趣味です」
男「デスペル」
パキィィン シュワンッ
男「駄目だ、砂を媒介にしているから砂をどうにかしないと意味が無い」
ミレーユ「箒で掃いてみたらどうかしら」
バーバラ「なるほど」
6「でも箒なんて何処に……」
4人「……」
バーバラ「諦めましょう、たいした用事もありませんし」
男「そうか?バーバラがそう言うなら俺は構わないが」
6「故郷って帰ってくるだけで元気になれるからね」
ミレーユ「本当に良いの?もうすこしゆっくりしても良いのよ」
バーバラ「はい、先を急ぎましょう」
男「どうした?やっぱりもう少し居たいのか?」
バーバラ「いえ、さっき聞いたんですけど何でも空飛ぶお城を見かけたらしいです」
男「ラピュタか!」
バーバラ「違いますよ!」
ミレーユ「何かありそうね……何より空を飛んでいるお城……好奇心が疼くわ」
6「行ってみようよ!」
男「でもどのへんにあるんだ?」
バーバラ「えーっと地図で言えば……このへんみたいです」ビシッ
男「位置さえ分かれば……テレポ!」
バシュン
6「紋章?かななんかボタンがある」カチカチ
ミレーユ「紋章が切り替わるのね」カチカチ
男「俺も俺も」カチカチカチカチ
男「何も起きないな」
6「なんなんだろうねこれ……」
バーバラ「!皆さん!上!上を見てください!」
ミレーユ「!!お城!?本当に空飛ぶ城があるなんて……」
『フハハハハ!無駄だ!その装置は伝説の武具を装備した者にしか作動はできん!』
男「誰だ!」
6「伝説の武具?なにそれ?知ってる?」
バーバラ「初耳です」
ミレーユ「私もよ」
『……』
男「グラビジャ」
ググググ ズドギャン
『うおおおお!?』
6「落ちたね、お城」
ミレーユ「なんだかデジャブだわこの光景」
男「行くか」
バーバラ「そうですね」
男「お前は誰だ?パンツにマントとか今時若手芸人ぐらいしかそんな格好はしないぞ」
バーバラ「すごく……オッパッピーです」
「ほっとけ!私の名はデュラン!このクラウド城の主でありこの城を封印せし者!此処が貴様等の墓場n」
6「おっとそれ以上は言わない方が良いよ」
デュラン「何故だ!決めセリフなんだぞ!」
ミレーユ「そのセリフを言うともれなく死亡フラグが立つわ」
バーバラ「今でももう7分立ちなんですけどね」
男「事態が把握できないんだが」
デュラン「とにかくだ!お前達にはまずこいつと戦ってもらう!」
「……久しぶりだな……貴様等!」
4人「……誰?」
ミレーユ「テリー……テリー?」
6「なんか凄い装備かと思ったらそれが伝説の武具だったんだ」
テリー「ふはははは!貴様等より早く集めさせてもらったぞ!早い者勝ちだ!文句は言わせん!」
バーバラ「早くも何も探してすら居ませんでしたよね」
男「存在すら知らなかったよな」アハハ
テリー「とにかく貴様等には俺と戦って貰う!」
ミレーユ「テリー……はっ!もしかして……貴方は私の弟のテリーなの!?そういえばどことなく面影が……」
テリー「……ああ、その通りさ姉さん」
男「ミレーユお前弟なんて居たのか!?」
ミレーユ「ええ、小さい頃に生き別れになったんだけれどね……」
バーバラ「感動の再会ですね」グスッ
ミレーユ「獅子の親は子を育てる為に谷底へ突き落とすと言うわ……それは愛ゆえの所業」
テリー「……」
ミレーユ「まぁそれは関係ないのだけれどね!とりあえず弟が姉に逆らうなんてあってはならない!何より気に入らない!完膚無きまでに全力で叩きのめしてあげるわ!」
テリー「くっ……」
ミレーユ「でもねテリー」
テリー「……」
ミレーユ「私は貴方を殺せるわ、一片の躊躇も同情も無く無残に、なぜならそれは私が貴方の姉だから」
テリー「ね……姉さん……ご……ごめんなs」
ミレーユ「ふんっ」
ブンッ ズバン ゴロン
デュラン「ひぃぃっ!お前!実の弟の首を……貴様それでも人間か!人か!お前に心は無いのか!」
ミレーユ「良いのよ、後で生き返らせるから」
バーバラ「命の輝きも何もあったものじゃないです」
男「おっかねぇ……」
6「あの格好良い武具貰っちゃって良いかな」
デュラン「目が……目がすわってるぞ!正気に戻れ!」
ミレーユ「ああ悲しいわ悲しい、悲しくて悲しくて笑いが止まらないわ」
デュラン「笑ってないじゃないか!」カタカタ
ミレーユ「うるさいわよ海パンそのパンツごと中身を輪切りにするわよ」
デュラン・男・6「!」キュン
ミレーユ「後は貴方を殺しておしまい」ギラリ
男「スリプル!」ホワン
ミレーユ「っ!」バタッ
デュラン「怖かった……本当に怖かった……体内にめり込むんじゃないかという勢いで縮み上がった」カタカタカタ
男「輪切りはあんまりだ、同じ男性として見過ごせない」
6「僕はもう恐怖でめり込んだよ」カタカタ
6「豆腐屋なんだ実家」
バーバラ「叩き上げですか」
デュラン「ああ、実力も無いエリート共の嫉妬も煩わしいしな……俺は実家で一流の豆腐職人になる」
男「豆腐か、大豆が必要になったら是非俺に一報をくれ」
デュラン「お前……大豆を語れるのか」
男「勿論、俺は男、農家だ……これが俺の育てた大豆だ」ザラッ
デュラン「これは……修行を積んでいない俺にもわかる、素晴らしい大豆だ!」
6「僕は枝豆が好きだよ」
男「光栄だ、とりあえず連絡先を教えておこう、赤外線通信できるか?」
デュラン「あ、出来る出来る、ちょっと待ってくれ……よしOK」
デュラン「よし……じゃあ私はこれから実家に戻り修行を積む事にする」
男「ああ」
デュラン「俺はこれからビッグになる!お前達よ!デュラン豆腐店をよろしく!」シュバッ
バーバラ「デュランって苗字だったんですね」
テリー「うう……姉さん……ごめんなさい……ごめんなさい……」ピクピク
6「このままにしておいて方が良いね」
バーバラ「ええ」
プルルルルルル ピッ
男「はい男です」
デュラン『すまんすまん城の封印解くの忘れてた、今解くわ』
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
デュラン『解けた?』
男「解けた解けた」
デュラン『OKOK、用事はそれだけだ』
男「ああ、修行頑張れよ」
デュラン『おう!じゃあな!』
ピッ
6「気にしない方が良いよ、その方が良い、うん」
ミレーユ「そう?まぁ別にいいけれど」
男「封印も解けたし王の所に行ってみるか」
バーバラ「易々と封印されたりムドーにされたり鏡のお姫様にぞっこんになたり……なんでこうこの世界の王様って総じてアホばかりなのでしょうね」
男「何処の世界も王様ってアホだぜ?」
バーバラ「そうなんですか?」
6「全くアホばかりだね王様って」アハハ
ミレーユ「あんたの父さんもそうでしょうが」
王「そうじゃ、ペガサスが居れば狭間の世界に行けるんじゃ」
ミレーユ「ペガサス所か馬さえ居ないわよ」
バーバラ「やっぱりアホですか?アホなんですか?」
6「こりゃ封印もされるよね」
王「貴様等……」イライラ
男「デュランに聞いてみるか」ピッ
デュラン『どうした?』
男「狭間の世界に行きたいんだが」
デュラン『ああ、たしかガンディーノの北にある井戸から行けた様な気がする、アクバーの奴がそんなことを言ってたような』
男「そうか!ありがとな!」
デュラン『きにするな、それじゃあな』
プッ
男「デュランの方が有能だな」ケッ
王「……」
男「そうだろう」
バーバラ「深いですね……底が見えません……」
6「この井戸に飛び込んだら戦国時代に行っちゃうとかそういうのじゃないよね?」
男「確かに考え無しに飛び込むのは得策じゃないな」
6「そうそう僕はそれが言いたかったんだ!」ビシッ
男「じゃあまずお前が行け」ゲシッ
6「いやあああああああぁぁぁぁ……」
ヒューーーーーーーーン
バーバラ「底に落ちた音がしませんね」
男「間違いないみたいだな」
ミレーユ「それじゃあ私達も行きましょうか」
男「突き飛ばしてなんかいない、蹴り落としたんだ!」ズギャン
6「ならいい!」
ミレーユ「この匂い……温泉なのかしら」
バーバラ「硫黄の匂いがしますね」
男「折角だから入ってくか」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「脱衣所は何処でしょうか?」
6「さぁ入ろう!」
ミレーユ「ちょっとあんた何でもう脱いでるのよ!」
6「疲れがとれるねー」
ミレーユ「ちょっとあんた達後ろ振り向いたら殺すわよ、可能な限り残虐な方法で」
男「バーバラのなら見たいけど別にミレーユのすっぽんぽんに興味はありません」
ミレーユ「何時か隙を見つけて殺すわ」
6「僕はミレーユのでもかまわないよ」
ミレーユ「そんな中途半端なフォローは要らないわ!」キーッ
バーバラ「見ますか?男さん」
ミレーユ「あんたも黙ってなさい!」
男「マジで!?」クルッ
ミレーユ「ふんっ」
シュッ ザクッ
男「ゲボァッ……は……腹に剣が……貫通して……」
ミレーユ「あんたに普通の突っ込みじゃ温いのよ!」
男「絆創膏張っておいた」
ミレーユ「そこの目が死んでた人に聞いたら近くに町があるそうよ」
バーバラ「というかここに居る人達は皆目が死んでる気が……」
6「好きなアニメのキャラを演じてる声優の顔でも見ちゃったんじゃないのかな」
男「お前危ないネタ持ってくるな」
バーバラ「それではその町とやらに行きましょうか」
ミレーユ「そうね」
バーバラ「町の名前を考えた人はアホとしか思えませんね」
6「皆目が死んでるはずだね」
ミレーユ「目が死んでない人を探しましょうか」
エンデ「で、ワシの所にきたのか」
男「じゃなけりゃ誰が好き好んで爺の所にくるってんだ」
エンデ「それもそうじゃの、お前等の目も死んでおらん、生きた目をしている奴は久しぶりに見たわい」
男「生まれてこの方絶望した事がございません」
6「ハーレムエンドが僕を待ってるからね、絶望するはずが無いよ!」
ミレーユ「最近絶望状態がデフォルトなのよね、慣れよ慣れ」
バーバラ「絶望以前に希望を持った事がありません」
エンデ「凄いなお前達」
男「お代はいかほど頂けるんでしょうか?」
エンデ「そ……そうじゃな……そうだ!兜だ!兜を作ってやる」
男「生憎だな、兜ならもう聖なる兜があるんだ」
6「僕の兜だね!?」
男「寝言は寝て言えカスが……これだ」スッ
バーバラ「これは……」
ミレーユ「これなの?」
6「幼女パンツじゃないか」
エンデ「ま……待て!それなら一式だ!防具一式作ってやろう!」
ミレーユ「随分必死ね」
エンデ「わしの防具は出す所に出せば数10万ゴールドにはなるぞ」
男「わかった、なにをすればいい」
6「早いね変わり身が」
バーバラ「資本主義なのですからしかたありません」
エンデ「ザクソンの村というのを知っているか?」
男「知らないな、この地図で言えばどこらへんだ?」ペラッ
エンデ「このへんじゃな」ピッ
男「じゃあとりあえず行くか、テレポ!」
バビョン
エンデ「あれっ?ここはザクソンの村……」
6「だから何をすれば良いんだい?」
エンデ「あ……もう用事はすんだわい」
バーバラ「……なんなんですかね一体」
ミレーユ「さぁ?」
男「なんだよ!やっぱ無しってか!騙しやがったな糞爺!胸糞悪ぃ!置いてってやっからな!このハゲ!テレポ!」
バビョン
男「ざまみろあの糞爺」フハハ
6「まぁ気を取り直して次の町に行こうか」
バーバラ「北に町があるそうですね」
ミレーユ「全く忙しいわね」
バーバラ「本当にセンスがありませんね」
6「やたらデカイ屋敷があるよ……まぁ僕のお城よりは小さいけどね!」
ミレーユ「まだあんたのじゃないでしょ、とりあえず行ってみましょうか」
男「本当か!払うぞ!ほら5000ゴールドだ!」
モルガン「なら教えてやろう、ここから西の森の湖の底に宝があるらしいぞ」
男「テレポ!」
バビョン
モルガン「消えたっ!?」
バビョン
男「おいお前嘘付いただろ」
6「戻ってくるの早っ!」
モルガン「な……何の話だ?」
男「しらばっくれんじゃねぇぞ」
グッ メリメリ
モルガン「あがががが!わかった!5000ゴールドは返す!勘弁してくれ」
ピタッ
男「5000?」
モルガン「あ……ああ」
男「俺が渡したのは50万ゴールドだぞ?」
グッ メキメキメキ
モルガン「ぐぎぎぎぎぎぎぎ!そ……そんなバカな事を……」
男「なぁお前達」
6「間違いないね」
ミレーユ「確かに見てたわ」
バーバラ「500万ゴールドだったような気がします」
ガコーン
モルガン「な!なんだこれは!」
男「頭上のカウントが0になった時、お前は死ぬ」
モルガン「そんな馬鹿な!」
男「じゃあ一回死んで見るか?お前の命はあと5分」
モルガン「カ……カウントが減ってる……」ガクガク
男「0になれば嫌でもわかるさ」アハハハ
モルガン「わ……わかった!払う!ほら!50万だ!」ドサッ
男「500万だろうが」
モルガン「ぐぐぐぐ……もってけ!」ドサッ
男「確かに、じゃあリレイズ!」パァァァァッ
モルガン「カウントが止まってないじゃないか!」
男「安心しろ、死んでも生き返るようにしておいた」
バーバラ「カウントが0になったみたいですね、断絶魔の叫び声が聞こえます」
ミレーユ「まぁあの手の奴は一度痛い目を見たほうが良いのよ」
6「お金もがっぽり貰ったしね」
男「じゃあ行くか」
ミレーユ「何処に?」
男「500万もあるんだ、カジノの行くに決まってるだろ!」
6「いいねー!」
バーバラ「はっ!?……今何かのフラグが……」キョロキョロ
ミレーユ「500万も散財するなんて」
バーバラ「フラグはやはりこれだったんですね」
6「何の事?」
バーバラ「いえなんでもないです」
男「こんな町はもう嫌だ、次の町に行こう」
ミレーユ「全く……」
6「ある意味才能だよ500万もスッちゃうなんて」
男「腹立つ、この町にメテオしてやろうか」イライラ
ミレーユ「全体が牢獄になってるみたいね」
バーバラ「門番がいます」
6「蹴散らしちゃおうよ!」ワクワク
男「そうだな」
バーバラ「そうですね」
男・バーバラ「ビッグバン!」
ドドゴォォォン
巨人s「なぜぇぇぇぇ!?」プシュゥゥゥ
男「久しぶりにやると気ン持ちいい!」ゾクゾク
バーバラ「やっぱり威力は男さんの足元にも及びませんね……」
ミレーユ「なんかゾロゾロ出てきたわよ」
6「頑張れ男!」
ミレーユ「あんたはそんなごっつい装備してるんだからちょっとは戦いなさいよ」
ミレーユ「男!もう一発デカイのかましちゃってよ」
男「そうだな……アルテマ!」
キュィィィン ズドォォォォン
ドグマ「うわぁぁぁ!大丈夫かゾゾゲル!?」
ゾゾゲル「……」シーン
ドグマ「ゾゾゲル!?ゾゾゲルゥゥゥゥ!俺を置いて逝くなぁぁぁぁぁっ!」
ザクッ
ドグマ「ぐがっ……き……貴様ぁ……」
6「……」
ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク
ドグマ「……」シーン
6「……ふぅ」
男「貴様がここのボスか」
アクバー「いかにも、御託は言わぬ、我と勝負だ」スゥゥッ
男「いいだろう」スゥゥッ
ズドドドドドドドドドドド
アクバー「イオナズン!」
ドドドドゴォォォン
ミレーユ「やけに正統派な奴ね」
6「でも強いよ、今までに戦った奴とはレベルが違う」
バーバラ「でもそれ故に面白みが無いです」
ミレーユ「それは大事な事なのかしら」
男「ふん」
ミレーユ「いえ、大健闘だと思うわ」
バーバラ「多少なりとも男さんが出血してるんですよ?寧ろ誇るべきです」
アクバー「……さぁ殺せ!」
男「断る」
アクバー「なんだと!?俺に生き恥を晒せと言うのか!?」
男「そうだ、これからは田舎で余生でも送るんだな」
アクバー「……敗者は勝者に従うのは掟……良いだr」
6「えいっ」
ザンッ ゴロン
3人「……」
6「えっ?何?切り落としたら駄目だったの!?」
ミレーユ「さぁ?」
バーバラ「派手に暴れてしまいましたからね……恐らくここに居た人たちは瓦礫の下敷きでしょう」
6「非人道的だなぁ君達」
3人(お前が言うか?)
男「しょうがない、困ったときのデュラン頼みだ」ピッ
デュラン『どうした?』
男「何度もすまんな、今アクバーとか言う奴を倒したんだが次何をすればいい?」
デュラン『そうかアクバーを倒したか……なら次に戦うとすればいよいよ魔王デスタムーア様だ』
男「そいつに会うにはどうすればいい?」
デュラン『アクバーを倒したと言う事は牢獄の町に居るのか?』
男「牢獄の町って場所だったのか此処は……確かに牢獄の町だった所には居る」
デュラン『ならそこから西にある岬に行くんだ』
男「何があるんだそこに」
デュラン『そこがデスタムーア様の居城の玄関でチャイムが付いている』
ミレーユ「玄関のチャイムを鳴らせば出てくるのかしら」
バーバラ「押してからどうすれば良いでしょう?」
6「どうもamazonさんからのお届け物です!って言えば必死になって本人が出てくるんじゃないのかな?」
男「なんだその意味深な行動は」
6「やればわかるさ」
男「じゃあ押すぞ」
ピンポーン
魔物『どちら様ですか?』
男「毎度どうも!amazonさんからデスタムーアさんへの届け物です!」
デスタ『今行きます!』
魔物『ああ魔王様!』
男「本当だな……」
6「amazonで買えるのは漫画や映画のDVDだけじゃないって事さ」フフフ
男「うるせぇ!いい歳こいた魔王が工口ゲなんて通販してるんじゃねぇ!!」
ミレーユ「恥かしくないのかしら?」ハァ
バーバラ「その魔法は30歳までDTだったから身に付いたんでしょうね」フッ
デスタ「うぉぉぉぉ!この鞭をどうにかしろぉぉぉ!」ギチギチ
バーバラ「数少ない鞭の出番なんだから駄目です」
ミレーユ「で、この魔王をどうするの?」
男「そうだな……埋めるか」
6「埋めるの?」
デスタ「埋めるのか!?」
男「首だけ出して埋めてその横に看板を立て『ゆのはなおもしろいですぅ☆』と書いておく」
デスタ「殺せぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!一思いに殺してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
男「どうした?」
ミレーユ「横にオ?ホ一ルでも置いておくと効果が上がると思うわ」
デスタ「ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!!」
バーバラ「はい!」スッ
男「はいバーバラ」
バーバラ「ペペ口ーションも置いておくと更に効果が上がると思うんです」
男「コラッ!女の子が口ーションとか言っちゃいけません!」
ミレーユ「私は*ナホ一ルって言ったんだけど」
男「……」
6「男!あたかも使用済みのように装ったティッシュもつけると良いと思うよ!」
男「そうだな!」
ミレーユ「無視するんじゃないわよ!」
デスタ「……」
6「……これは」
バーバラ「死んでる……」
ミレーユ「自分で舌を噛み切ったのね……」
男「辱めを受けるより自らの死を選んだのか……的ならが天晴れだ」
6「そうだね」
男「でもさっきの案が勿体無いからとりあえずやるだけやろう」
バーバラ「そうですね」
ミレーユ「さっき言った道具はあるのかしら?」
男「俺のふくろをなめるな」
男「ちょっとその前に……アレイズ!」パァァァッ
6「生き返らせるの!?」
バーバラ「鬼ですね……」
デスタ「はうあっ!此処は!?覚悟を決めて舌を噛み千切ったのに!しかももう埋まってる!」
男「ちょっと聞きたい事があるんだ」
デスタ「なんだよ!」
男「俺が元の世界に戻るにはどうすればいい?」
デスタ「貴様が異界から来た奴だったのか……」
男「教えてくれよ」
デスタ「クックック……貴様等に誰が教えるか!!」
男「新宿2丁目に全裸でふんじばって放り出すぞ」
デスタ「デスタムーア様が知っています」
男「どこに居る」
デスタ「私の部屋にある旅の扉から行けます」
タッタッタ
6「あっ男!」
ミレーユ「1人で行くのは危な……くないわね別に」
バーバラ「あちら側が危ないですけどね」
男「お前がダークドレアムか」
ダーク「そうだが」カタカタカタ
男「?何をしている」
ダーク「仕事だ仕事、制圧した土地の税金等々の計画書作りだ」
男「……大変だな」
ダーク「クソ……財源があっても生産物が無い……このままでは国民が飢えてしまう……」
男「ちょっとその話詳しく聞かせろ」
ダーク「?まぁ良いだろう」
男「だろう、こちらで生産してそちらで買い取る、世界を超えた貿易だ」
ダーク「そちらは金が入って満足、こちらは食料が手に入って満足、まさに一石二鳥の素晴らしい案だ」
男「でも貿易ばかりに頼ってはいけないぞ、自国で生産する技術を身に付けさせなければならない」
ダーク「それもそうだな……」
男「そこはこの俺が直々に力を貸そう」
ダーク「良いのか?そこまでしてもらって?」
男「俺の野望を教えてやろう」
ダーク「なんだ?」
男「世界中に農業を普及させる事だ」
ダーク「すまないな……」
男「じゃあとっとと世界征服してくれ、その方が普及しがいがある」
男「寧ろこれから始まる」
ミレーユ「何が?」
バーバラ「意味がわかりません……」
男「これからは農業の時代だ!大農業時代の始まりだ!俺の農家王への道がより太く鮮明になった!」
3人「意味がわからない」
男「とりあえず世界征服しろって言っといた」
3人「何故!?」
3人「なるほど!」
男「わかってくれたか!」
ミレーユ「資本主義だもの」
6「農業は大事だものね」
バーバラ「腹ペコは厳しいです」グゥ
6「もう?」
ミレーユ「なんだかんだ寂しくなるわね……」
バーバラ「もっと魔法を教えて欲しかったです」
男「いやまた直ぐ来るけど、農業大使として」
6「あ、そうなんだ」
ミレーユ「あらそう」
バーバラ「じゃあまたね、ですね」
男「ああ、それじゃあな!」 タッタッタ
6「男!短い間だったけど楽しかったよ!」
ミレーユ「あなたのお陰で突っ込みスキルが上がったわ!嬉しくないけどね!」
バーバラ「また!また魔法教えてくださいね!」
男「ああお前達!お前達に俺から一言!」
3人「……」
男「野菜食えよ!」
バラモス「賑やかだな」
勇「あっちの世界と貿易してるらしいからねー」
6「あっちの世界なんて三日で征服されちゃったからね!」
ミレーユ「でも前より住み易いのが複雑よ」
バーバラ「飢える人も少なくなりましたからね」
勇「魔王の方が治める才能があったんだね」アハハ
ミレーユ「それにしてもあれね」
6「うん」
バーバラ「ええ」
ミレーユ・6・バーバラ「農家って本当に凄い」
部下・バラモス・勇「気が付くのが遅い」
終劇
面白かったwwwww
最初からいた身としては感慨深いぜ
綺麗に終わって良かった
農家って本当に凄い
オチつけんなwwwwww
乙
引用元: 男「おお勇者、なんだ旅立つのか」
引用元: 男「おお勇者、なんだ旅立つのか」