後輩「……もう、そんなにしょんぼりしないで下さい」
後輩「え? 私なら見せてくれると思ったって?」
後輩「むぅ……私、そんなに軽くありませんよ」
後輩「そ、そんな必死に拝まれても困りますってば……」
後輩「ちょっと、土下座までするんですか!?」
後輩「女の子のスカートの中見るためだけにそこまでプライドを捨てられるだなんて……」
後輩「先輩って、いやらしいですね……かーわいっ」
後輩「その代りに見せてって――私の下着はジュースと等価なんですか!?」
後輩「はぁ、失礼しちゃいます。これでも自己評価は高い方なんですけどね」
後輩「やっ、ここぞとばかりに可愛いって褒めないで下さいって!」
後輩「先輩に褒められると……なんか、こそばゆいです」
後輩「先輩が私の言うことを聞く代わりに見せろってことですか?」
後輩「ふーん? じゃあ『二度とスカートの中を見ないで欲しい』ってお願いしたらどうなるんです?」ニヤニヤ
後輩「あ、無しですか。ですよねー」
後輩「わかってますよ。私もそんな意地悪は言いません」
後輩「おなかも空いてませんし、のどもこれといって……」
後輩「は? マッサージ、ですか?」
後輩「そんなこと言って私の胸とかお尻とか揉むんですよね」
後輩「……不潔です、先輩」ジトー
後輩「えぇそうですよ。どうせ先輩のお姉さんに比べたら大したことないですよーっと」
後輩「いやいやいや! こ、ここぞとばかりに胸を見ないで下さい! セクハラです!」
後輩「こんな誰もいない部室で私を襲う気ですか!?」
後輩「あ、違うんですか」
後輩「……意気地なし」ボソッ
後輩「じゃあ先輩、ちょっと隣に座って下さい」
後輩「ほら、こっちこっち」
後輩「はいそこで背筋伸ばして! いいですか? ジッとしてて下さいよ?」ポスッ
後輩「ん……こうして、男の人の肩を枕にしてみたかったんです」
後輩「………………」
後輩「………………」
後輩「え? これだけかって?」
後輩「そんなこと言うと、もっと甘え――こほん、ワガママ言っちゃいますよ?」
後輩「……いよいよ先輩のヘン夕イっぷりが露呈してきましたね」
後輩「ん? いやいや、全然普通じゃないですってば」
後輩「な、何でそんなにショック受けるんですか……」
後輩「……こっちだって、悪気があって言ったワケじゃ……」
後輩「可愛くなんかないです! ぜんっぜん可愛くなかったです!!」
後輩「うぅ……ほんのちょこーっと後悔しただけでこんなにからかわれるなんて屈辱です」
後輩「もう先輩相手に何しようと後悔なんてしませんっ!」
後輩「………………」
後輩「う、嘘じゃないですってばぁ……っ!!」
後輩「ちょっと疲れちゃいました」
後輩「ふぅ……」
後輩「………………」
後輩「………………」
後輩「『交換条件はどうした?』ですか。ですよねー。忘れてなかったんですね……」
後輩「こっちもワガママ聞いて貰いましたもんね」
後輩「けど見せるのはちょっと……」
後輩「あ、正座して待機するんですか」
後輩「……まったく、先輩はいやらしい人ですね」
後輩「そんなに興奮してるんですか?」
後輩「えっㄘするワケでもないのに……」
後輩「私は経験あるのかって?」
後輩「ふふっ、内緒です」
後輩「女の子にモテない可哀想な先輩のために見せてあげますね」
後輩「ではでは――って今度は何です? このやり取りまだ引っ張るんですか?」
後輩「ん? ふむふむ、ふんふん……」
後輩「………………」
後輩「つまりストッキングを脱げ、とおっしゃるんですか……このヘン夕イは」
後輩「や、だって先輩に生足晒すとか恥ずかしいじゃないですか」
後輩「男は恥ずかしくない? あ・た・り・ま・え・で・す!」
後輩「女の子の身体は全てあますことなく神秘的なんですから……」
後輩「はぁ、『ならスカートをたくし上げるのもタブーじゃないか』と……」
後輩「見るために全力を尽くした側が言うセリフですか、それ!?」
後輩「あ、その手に持ったスマホはポケットに仕舞って下さいよ?」
後輩「何のことやら、じゃありません」
後輩「どうせ写真を撮る気だったんでしょう?」
後輩「は? ムービーもダメですよ! 屁理屈言わないで下さい!!」
後輩「え? 何秒見せてくれるのかって?」
後輩「まさか先輩、私が目で追えないくらいの速さで見せて終わらせると思ってるんですか?」
後輩「もはや疑心暗鬼ですね」
後輩「20秒? 馬鹿言わないで下さい、5秒までですよ」
後輩「もう質問は受け付けませんよ」
後輩「あんまりスカートの中を見せることについてあれこれ決めるのも乙女的にアレなんです」
後輩「ん……先輩、どうぞ」ピラッ
後輩(ぅ……やっぱり恥ずかしい//////)
後輩(うわぁ、先輩すっごい目で見てる……//////)
後輩(あ、もう何秒経ったんだろう?)
後輩(男の人って本当にえっㄘだなぁ)
後輩(どうしよう、何か、変な気分に……//////)ドキドキ
後輩(先輩、もっと、見て……)
後輩「せんぱいの……へん…・たいっ」
後輩「素直に頷かないで下さい……ばか」
後輩「はい、もう終了です」
後輩「大満足ですか。お、お褒めに預かり光栄です//////」
~後輩の自宅~
後輩「………………」
後輩「………………」
後輩「~~~~~~~~っっ!!!」ジタバタ
後輩(どうしようどうしよう明日から先輩の顔見れない!)
後輩(………………)ウー
後輩(………………)アー
後輩(い、一応、明日も下着は上下揃えとこう、かな//////)
後輩「………………//////」チラッ
後輩「何です? その顔//////」
後輩「昨日のことが忘れられないんですか?//////」
後輩「ふ、ふーん? やらしいですね」
後輩「じゃあ、先輩……」
後輩「今日のスカートの中、気になります?//////」
おわり