エルフ「ここはあらゆる種族が集うギルドの街ビップ共和国ですよ」
俺「…夢か…そういえばここのところ働きっぱなしで疲れが溜まってたな」
エルフ「疲れているのでしたらお食事でも一緒にどうですか?」
俺「それより寝たい…」
エルフ「まぁまぁ!精がつきますよ!」
俺「(夢なのに寝たいって…)まぁいっか、こんな美少女エルフと一緒にいられるなら」
エルフ「?さぁ行きますよ!」
エルフ「ここはお肉が自慢のギルドメンバーが通う食堂です!」
俺「いただきまーす!ハフハフ!」
エルフ「おいしー!!!」
俺「たしかに量はある……(結構固い)」
エルフ「…?お口に合いませんでしたか?」
俺「そんなことは…そういえばエルフなのに肉を食べれるの?」
エルフ「はい!私はお肉が大好きなんです!でも本来エルフは菜食主義…だから里を飛び出してきちゃいました!」
俺「自由なエルフだなぁ…」
エルフ「幸せです~ハフハフハフハフ」
俺「えっ…夢で…」
エルフ「へぇーこの国に来るのが夢だったんですか!まぁ私も憧れではあったんですが」
俺「うん…」
エルフ「ということはやっぱりギルドに入りたいのですよね!?」
俺「ギルド…?」
エルフ「え?ギルドですよ!依頼を受けてモンスターを討伐したりする組織ですよ!」
俺「あ、あぁもちろんギルドは知ってるよ」
エルフ「まだどこに入るか決まってないのですか?でしたら私のギルドに入りませんか?」
俺「わたしの?」
エルフ「はい!ぜひ歓迎します!」
エルフ「その日のクエストでの成果がそのまま、完全出来高制です!」
俺「休みは?」
エルフ「自由です!ただしクエストはしっかりこなしてください!」
俺「メンバーは?」
エルフ「…ギルド本拠地はこの食堂の二階の一室を借りています」
俺「メンバーは?」
エルフ「…寝泊まりは本拠地でお願いします」
俺「メンバー」
エルフ「私もそこで寝てます」
俺「この先心配だなぁ」
エルフ「大丈夫ですよ!初心者用クエストを選びました!ところであなたの職業のその、こんびに…ってなんですか?」
俺「えっ?どこで見れるの?」
エルフ「このあたりをこう…」
俺「こんなんあったのか」
エルフ「ステータスも見れますよ」
俺「なんだろう…他にもある…ファミチキ…?」
エルフ「ん?スキルのことですか?」
俺「いや…これは…(コンビニの商品一覧だ…!!)」
エルフ「まぁ初心者クエストなので大丈夫でしょう!やりながら覚えていきましょ!」
俺「お腹も減ってきたな」
エルフ「フフフ…精を付けるために持ってきましたよ!お肉!」
俺「そんなでかい肉持ってきてたのか(だから疲れたんじゃ…)」
エルフ「さ!ごはんにしましょ!」
俺「…(あいかわらず固い)」
エルフ「ハフハフ!うまい…うまい…」
俺「美味そうにたべるなぁ…」
俺「そういえば商品名のファミチキってなんだったんだろう…」ポチッ
エルフ「…なんだこのにおいは」スンスン
俺「…!!ファミチキが出てきた!」
エルフ「スパイシーなお肉、鳥、モモ肉…さては俺さんも持ってきたな!」
俺「いや、これは…(さっきは反応しなかったのに…そうか、モンスターを倒して手に入ったお金で買えたんだ…)」
エルフ「いただきます!……!?」
エルフ「おっ……おっ…!!」
エルフ「おいし~!!なに!?なにこれは!」
俺「えっ、ファミチキだけど…」
エルフ「こんなもの隠していたなんて…ハフハフ!ハフハフ!」
俺「…たしかにさっきの肉よりは柔らかく感じる…こんなにファミチキがありがたく感じるとは…」
エルフ「ハフハフ!…ゴクン……ファミチキ!!もっとファミチキください!!」
俺「えっ?お金足りるかな」
エルフ「お金いくらでも払います!足りないなら…か…からだでっ…!!(ファミチキください!)」
俺「そんないいよ!クエスト終わったらまた食べよ!」