夫「ホワイトデーなので報復します」 嫁「くっ…殺せえええ!」

1: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:20:45.35 ID:dxuyvgwf0
*バレンタインの翌日。夫の職場

後輩「……で、うちの奥さんがですね、バレンタインだからって、なんか音楽家みたいな名前のケーキ作ってくれたんですよー」テレテレ

夫「あー、後輩クンとこって新婚だっけ?」

後輩「いえいえ! でも、もう結婚してから二年も経つのに、うちの奥さんってばまだ恋人気分抜けなくてー」

先輩「いいねー。うちはもう13年だ。バレンタインは市販ケーキだったなー。しかも息子と共用」

後輩「あはは、奥さんを子供に取られちゃいましたかー」

先輩「まあバレンタインの夜、夕飯のビールにプレモル出てきて最高だったけどな!」

夫「へぇ、晩酌好きなBさんのこと、よくわかってる奥さんじゃないですかー」

先輩「どうだかなぁ」ハハッ

後輩「照れちゃってー。あ、夫さんはどうでしたー?」

夫「え、あ、俺? あー……」

2: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:21:55.50 ID:dxuyvgwf0
先輩「夫君のとこって、結婚して5年くらいだっけ?」ニコニコ

夫「ええ、そうですね」

後輩「確かお子さんはいないんでしたよねー」

夫「うん。共働きだし、あんまり子供は考えてなくてさ」

後輩「そこは家庭それぞれですしー。でもあれですよね、夫さんの奥さん、キャリアウーマンぽくてかっこいいですよねぇ」

夫「……そうかなぁ? まあ、確かに仕事バカだよ」

後輩「そんな人がくれるバレンタインチョコかぁ…… わかった! デパ地下のブランドチョコ! どう、あたりました?」

夫「あははは、どんなイメージなんだよ」

後輩「えー。違いました? もしかして意外や意外に、手作りケーキとか……?」

夫「それはお前んとこの若奥さんだろーが。フツーだよ、フツー」アハハ

後輩「なんか誤魔化してませんかぁー?」ブー

夫「あははは…」

3: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:22:29.18 ID:dxuyvgwf0
*夜・自宅

夫「なあ、ちょっと聞いてくれ。そこのパっと見でお洒落そうなキャリア系の嫁よ」

嫁「は? 何いってんの?」カタカタ…

夫「今日、俺は正直者になれなかった…。あんなに純粋無垢な後輩の目を見つめることが出来なかった…。俺は屈辱的な思いを味わったよ…っ」

嫁「は…? ちょっと、いきなり何? 私が今、何やってんのか見えない?」カタカタ…

夫「プレゼン資料作りだろ?」

嫁「正解 」チュ

夫「………」

嫁「……」カタカタ

夫「いやいやまてまて、それで誤魔化した気になるなよ」

嫁「もー、なんなのよ? なんの話?」

夫「バレンタインの話」

4: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:23:06.67 ID:dxuyvgwf0
嫁「……バレンタインなら終わったよね?」

夫「うん。嫁、チョコくれたよね」

嫁「あげたね」

夫「何くれたか覚えてる?」

嫁「箱買いのブラックサンダーよ」

夫「正解」チュ

嫁「ん。じゃあそういうことで」

夫「…………」

嫁「……」カタカタ

5: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:23:41.13 ID:dxuyvgwf0
夫「って、ちがあああああう!!!」ムキー!

嫁「うるっさい!! 何! これ明日使うの! 話す時間つくりたいなら手作って!」

夫「わかったよ!! でも嫁、終わってすぐ疲れたーって、風呂入って爆睡すんなよ!」

嫁「うっ」ギク

夫「……ちゃんと時間、作れよ?」ジー

嫁「わ、わかったわよ」タジタジ

夫「………貸して。そっちグラフにすんでしょ。数字うちこんどく」

嫁「ありがと。あとついでにここらへんの参照資料の出典、打っといて。コピペするから」

夫「あいよ」

嫁「……」カタカタ

夫「……」カタカタ

このあと、
話とか出来ないまま、酒飲んで仕事終わりで乾杯して、めちゃくちゃ爆睡した。

6: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:24:25.78 ID:dxuyvgwf0

*そして……3週間後。

後輩「来週は、ホワイトデーですねぇ。先輩は何するんですかー?」

先輩「ホワイトデーねぇ。俺みたいな年代には無縁だし、何もしないねぇ」ハハッ

後輩「え? しないんですか? 僕は奥さんに、プレゼントを考えてるんですけどー」

先輩「……まあ、なんつーか。来週はあれだ。家族で日帰り温泉いくし」

夫「ははは。先輩って相変わらず、恥ずかしがりですよねぇ」

先輩「ばっ、日帰り温泉は、その… ホワイトデーとか関係ねえし!」アワワ

後輩「くすくす。……あ、じゃあそういう夫さんは、どうするんですか?」

夫「あー。まあ貰ったし、返すくらいはしようかな。…でもなんも決めてないや」

後輩「僕は、春モノのシャツとかどうかなぁって考えてて……あ、そだ。夫さん、一緒に駅前デパートで探しません?」

先輩「お前は女子か」

夫「あはは。一人で行って、ちゃんと選んでやってこいよー」

夫(駅前かぁ…ふむ。でもまあ、俺も見に行ってみるかな)

7: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:24:58.24 ID:dxuyvgwf0
*で…… 夜。仕事上がり、駅前

夫(プレゼント、ねえ)テクテク…

夫(箱買いのブラックサンダーに見合ったお返しってどんなんだよ……はぁ)

夫(駅前デパートふらふらしても、なんも思いつかねぇな)キョロキョロ…

夫(春物のシャツ、ねぇ……でもウチの嫁の場合 年中、仕事柄でシャツ着てるしな)

夫(つかぶっちゃけ、パソコン用のモニターとかが一番喜びそうだし)

『やった! 二画面で確認しながら作業できるとか、処理速度的に超ラク!!』

夫(あ、簡単に想像つくわ。誕生日はモニターで決まりだな…。新婚気分とかイチャラブとか今更ないわー)ハァ

夫(って。でもまあ、一応やってくれたバレンタインなんだ。ホワイトデーもどうにかしないとな……)テクテク…

8: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:25:27.38 ID:dxuyvgwf0
夫(ん、看板……ホワイトデーフェア…か)

夫(何の店だろ。まあいいや、広告デザイン的に、嫁が好きそう。行って見よっと)タッタッタ

……イラッシャイマセー

夫(ってココかよ!!!!)

夫(くっ…うっかり迷い込むと一発死のダンジョンだった!!)

夫(ちっ。選びなおさなきゃ……ん? 待てよ?)

夫(…………)

夫(…………ま、いっか。箱買いブラックサンダーのお返しだし)

夫(ククク……嫁も『ホワイトデーに何もらった?』って聞かれて沈黙するがよい!!!フハハハハ!)

9: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:26:26.46 ID:dxuyvgwf0
*で。帰宅。

夫「ハイ」ガサッ

嫁「……何コレ?」

夫「ホワイトデーのプレゼント」

嫁「え? ホワイトデー、来週だよね?」

夫「ブラックサンダーを、前日に、しかも買ったビニール袋のまま渡してきた嫁だし、いいかなって」

嫁「ん。まあそだね。今更こういうの気取ってもねぇ。でもわざわざありがとね。……って、あれ?」

夫「何?」

嫁「ちょっと、夫くん。これ……この袋。どうしたのよ」

夫「買ってきた。だからもちろん、買った店の包装だよ」

嫁「ば、バカじゃないの? ここ行ったの?」

夫「正解」チュ

嫁「うわー」

10: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:27:00.57 ID:dxuyvgwf0
夫「あ、この店、嫁の好みじゃなかった?」

嫁「ううん、好きは好き。でもきっと普段使いはできないよ。ここのデザイン、すごいファンシーなんだ」

夫「まあいいじゃん。仕事用のは足りてるんでしょ? 休みの日にでも使いなよ」

嫁「うん、そーする。ありがとね」

夫「今日はまだ仕事やってんの?」

嫁「うん。まあもーすぐ終わるけど。あ、じゃぁ、ちょっとやっちゃうね」

夫「じゃ、これは部屋に置いとくね。居間に置いとくよーなもんじゃないし」ガサ

嫁「はーい」カタカタ…

11: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:28:03.51 ID:dxuyvgwf0
*で。それからおよそ一週間後…ホワイトデー、当日。

嫁「……」カタカタ

夫「ただいまー」ガチャ

嫁「あ、おかえり」ガタ

夫「仕事してたんだ。いいよ、続けて」

嫁「ありがとー」

夫「ん、スーツのままってことは、風呂もまだ?」

嫁「正解」チュ

夫「んじゃお湯入れてくる。先入っちゃっていい?」

嫁「いーよー。コレ終わらせちゃいたいしー」カタカタ…

夫「ん。がんばれー」

夫(さて、と………)クルッ…

12: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:29:27.14 ID:dxuyvgwf0
夫「風呂出たよ」ホカホカ

嫁「んー。こっちも終わったー」ノビー

夫「入って来ちゃいなよ、今なら浴室もあったまってる」

嫁「ありがと。でも片付けもまだなんだよねぇ」

夫「台所?」

嫁「いや、洗濯物」

夫「やっとくよ。タオルも出しとくからそのまま入っておいで」

嫁「んー? 夫くんサービスいいね? なんか企んでる?」

夫「正解」チュ

嫁「あ。台所にワイン発見。早くこれ飲みたくてサービスいいのか。なら甘えちゃお」クスクス

夫「いてらー」フリフリ

夫「……………」フリフリ

夫「……………ふっ」ニヤリ タッタッタ

13: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:30:58.92 ID:dxuyvgwf0
夫「タオルと……これこれ。ふっ。袋も開けてないあたり、予想通りだ」ガサゴソ

夫「ククク…… どうせこんなのに興味なんかないだろうとわかってたさ! モニターのが喜ぶだろうしね! そういう嫁だよね!」

夫「そして今! 嫁はワインだけ持って帰ってきた俺に油断している!! 前もって仕込まれたメインにも気付かずにね!!」クックック…

夫(~~~♪)ガサゴソガサゴソ…

夫「んー。一仕事(?)終えた後のワイン、美味しいなあ。洗濯物も意外とすぐ片付いたしー」

ドア バターーーン!!

夫「お。風呂でたか」

14: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:31:27.12 ID:dxuyvgwf0
嫁「~~~ちょっと!! 夫くん!!」

夫「ん? 何?」ニヤニヤ

嫁「何、じゃないよ!! あれは何!!」

夫「こないだあげた、下着にきまってるでしょ」

嫁「なっ!? き、き、きれるわけないでしょ!? あんなやつ!」

夫「なんで?」

嫁「恥ずかしい!!」

夫「……バスタオル一枚で仁王立ちして怒鳴る嫁が、恥ずかしいとか…」フッ

嫁「うっさい! あたしのパンツ持ってきて!」

夫「だから浴室に置いといたじゃん? ちゃんと一式」

嫁「そ、そうじゃなくて! いつものやつ!!」

夫「やだ」プーイ

15: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:32:23.57 ID:dxuyvgwf0
嫁「〜〜っ! もーいい自分で取ってくる!!」

ガシ

夫「やだ。着てよアレ。せっかくあげたのに、封も開けてなかったでしょう。ホワイトデーだよ? 好意を無碍にする気?」ジッ

嫁「そっ、それは悪かったけど…っ。 でもこれは絶対、ただの好意じゃないでしょーが!」

夫「正解」チュ

夫「…正解だけどー、あれ着てこないと許さなーいっ」アハハ

嫁「は、はぁ!?」

夫「今の俺はさ、アレを装備してこないと進めない系の、クエスト用NPCだと思ってー」アハハ

嫁「あいかわらず、ゲーム好きだね夫くん…」

16: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:32:56.40 ID:dxuyvgwf0
嫁「〜〜って、あっ!? ワインもう開けてる!?」

夫「おかげさまでご機嫌さんですよ」ニコニコ

嫁「くっ。酒に飲まれた夫くんは意地っ張りで、どうせ話なんか聞いてくれない……!」

夫「正解」チュ

嫁「~~~す、す、すぐ脱ぐからね!! 一瞬だけみせてあげるけど、すぐ着替えるから! それで満足!?」

夫「見てみないことにはなんとも」シラッ

嫁「〜〜っ」

夫「早く着ておいでよ。タオル一枚じゃ風邪ひくよ?」

嫁「こんのクソバカ夫がぁぁぁ!!!!」ダダダッ

夫(ったく。ちょっと派手な下着くらいで、いまさらそんなハズかしがらんでも)ゴクゴク

17: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:33:57.81 ID:dxuyvgwf0
*……で。

カタン……

夫「? 嫁?」

嫁「………き、着たけどさぁ」コソコソ

夫「何してんの? みーせーて?」

嫁「………夫くん、本当に何考えてんの…?」

夫「いや、まあ、特に何も……ネタ?」

嫁「ネタでこんなの買ってくる精神がオカシイでしょ…」ハァ

夫「いいから早く見せてよ」

ソロ……

嫁「~~~~ぅぅっ」カァァァ

夫(……うっわ。“ちょっと派手”とかじゃなかった。くっそ工口…)

18: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:34:27.92 ID:dxuyvgwf0
嫁「こ、こここ、これでいいでしょ! じゃあ私、部屋行くからねっ!!」ダッ…

夫「あ、待って」ガシッ

嫁「!」

夫「せっかくだし、よく見せて」

嫁「〜〜〜〜はぁっ!?」

夫「……うわー…」ジロジロ…

嫁「〜〜〜〜ちょっっ」

夫「すげ…。こんなのAVとかにしか、ない衣装だと思ってた。リアルで見たことないわ」ジー…

嫁「〜〜〜〜〜〜〜〜いい、見なくていいっ! 永遠にっ!」

夫「……嫁」キッ

嫁「なっ、何よ」タジッ

夫「おまえ今、とんでもなくヤバい工口さの下着つけてんな」キッパリ

嫁「くっ、殺せええええええ!!!!」

19: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:37:25.62 ID:dxuyvgwf0
夫「はっはっは。やだなあ、もう俺たち、結構して5年だよ? ましてやその前に同棲4年してんだよ? 夏なんか下着姿で歩いてるじゃん、嫁」

嫁「そ、そ、それとこれとは…」

夫「……何? 意識してんの?」ニヤニヤ

嫁「ばっ」

夫「じゃあ別にいいじゃん。恥ずかしがるなって」アハハ

嫁「よ、よくないっ!!」

夫「なんだよーやっぱ意識してんの? 今更? 慣れ親しんだ夫に下着姿見られて恥ずかしいんだ? へー? 乙女だねー」ニヤーリ

嫁「べっ、べつにそんなんじゃないってば!!」

夫「じゃあいいよね。キャミソールみたいなのあるし、暖房はいってるし」ニコッ

嫁「キャ、キャミじゃない! こんなのキャミじゃない!!」

夫「キャミソールじゃないの? それ何?」

嫁「え、なんだろ…スリップ…? ベビードールってやつかな… って! 知らないで買ってきたの?!」

夫「そちら、とびきり工口いの一式を頼んで用意してもらった、店員さんのお勧め装備品ですっ」グッ

嫁「店員クソだしノリノリだな!!!」

20: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:38:08.33 ID:dxuyvgwf0
夫「まあまあ。グラス持ってきなよ。ワイン飲もう? 出てくるの待ってたし、実は殆ど呑んでないんだよ」

嫁「~~~っ、わ、わかったわよ!! 私がコレ着て気にしてるうちはどうせ笑うんでしょ! もう開き直ってやる!」クルッ、スタスタ

夫(あ)

嫁「――はい! グラス、持ってきた!」フンッ! ドン!

夫「………」

嫁「? ど、どしたの?」

夫「あのさ、嫁」

嫁「…な、何よ」

夫「その、ベビードール?とかってやつ。 後ろ姿もヤバい工口いんだね」キッパリ

嫁「〜〜〜〜っあんたさっきから、語彙力ってもんが死んでるよ!」ゲシッ

21: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:39:59.82 ID:dxuyvgwf0
夫「いやーうん。工口い。というわけでちょっともっかい、後ろ向いて」

嫁「や、やだ! 誰がそんなん言われて向くのよ!」

夫「だめ、向いて。恥ずかしいのは開き直ったんでしょ?」

嫁「〜〜~~~~わかったわよっ」クルッ

夫「うわ。パンツの後ろ、布面積とか皆無だ」ジッ

嫁「えっ、まっ、コレ後ろどうなってるの!?」

夫「お尻見るの久しぶりー」ムニムニ

嫁「ちょっ、やだ。ばかじゃないの、ばかじゃないの、あんたばかなんじゃないのっっっ!?!?」

夫「正解」チュ…… 

チュ。

嫁「―――っむ、ぐっ、んー…っ!!」

夫「………」グイ

嫁「っ!」

22: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:40:51.36 ID:dxuyvgwf0
嫁の腕を後ろから引き、膝に乗せた。
太ももに感じる、レース越しの尻の 柔らかな肉感。体温。

今更だろうに、何故かやたらと恥らって抵抗してくる手足。
俺の拘束に、目を潤ませるほど悔しそうな顔をして。
睨みつけてくるくせに、耳まで真っ赤に染まっていて。

キスするだけで、軽く触れるだけで、
妙に警戒して身体を強ばらせて。

どちらにしろ透けてて丸見えなベビードールの裾を
一生懸命に掴んで捲れないよう引っ張り続けていて………
そのせいで、俺の手遊びへの抵抗もぎこちなくて。

気が強くて、可愛げのないはずの嫁が、バカみたいに可愛く見えた。

23: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:42:01.83 ID:dxuyvgwf0
嫁「っ、ん、ぅ。…はぁ」

夫「………うーん」

嫁「もう…何やってんのよ、バカぁ」

夫「うむ…。これはあれだな。俺の負けだな」

嫁「は……? 何が…?」

夫「いやね、バレンタインでちょっと屈辱を味わったから、嫁にも同じ思いを味わわせてやろーと思ったんだけどさ?」

嫁「思ったから、何だってのよ……」

夫「まさか、自分が嫁に萌えるとは思わなかった。致命的な作戦ミスでした」

嫁「はぁっ!?!?」マッカ

夫「負けたが…… いい戦いだった。うん」ウンウン

嫁「ばっかじゃ…… っ! ん、んむぅっ…っ」

夫「………」ギュ…

嫁「んん、んー……っ」

嫁「ぷは……は、ぁ…」

24: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:44:31.42 ID:dxuyvgwf0
夫「……うむ」

嫁「な、なんなのあんたは。もういい加減に…」

夫「よし。もう一勝負しよう。イイよね?」キリッ

嫁「ばかばかばかばか話を聞け!! てゆーか何の勝負なのコレ!!」

夫「……え、うん。なんだろ?」

嫁「なんだろって、夫くん…」

夫「こういうのなんていうのだろうね? 誘惑ごっこ? 工口勝負??」

嫁「あ、そっか。見るからに“勝負下着”ってやつだもんねコレ。なんかしら勝負するモンなんだろうね」フム

夫「でしょ?」

嫁「うん」コクン

夫「………」ニヤニヤ

嫁「はっ」

25: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:45:28.72 ID:dxuyvgwf0
夫「よーし、では戦ってもらおう! 装備品は『えっㄘな下着』!!」

嫁「ああもうゲーム脳め!! じゃああんたは何を装備するってい………」

夫「ひ、ひのきの棒……かな」ハハッ

ひのきの棒<やぁ

嫁「…………」

夫「…………」

嫁「ばかだ… 私はなんでこんな低脳なバカに見事捕まったんだ……!」ガックリ

夫「まぁまぁ。嫁ちゃんならキャラ的には“姫騎士”が似合うし。つか、くっ殺とか言ってるし。むしろ低脳に捕まってナンボでしょ」グイッ

嫁「ちょっ、まっ…」

夫「いやもう本当可愛い。工口い。たまんない。惚れ直した。つか何もしてないのにもう限界。でもまだ見てたい。今日はめちゃくちゃいろんな体勢してもらう。決めた」

嫁「〜〜〜〜っ!?!?!?!?」マッカッカ

26: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:46:46.84 ID:dxuyvgwf0
夫「チャラララー! オークが現れた!! 姫騎士は逃げられない!」ドーン!

嫁「! ぼうぎょ!! 」グッ!

夫「オークの連続攻撃!」ギュッ! モニュ!

嫁「きゃぁぁぁぁっ!?///」ビクッ!

というわけで。同棲3年、結婚5年目。
イチャラブとかマンネリとかですら、もう無いと思ってた俺達は
まるで新婚のバカップルさながらに……

このあとめちゃくちゃセッ(ry

――――――――――――
おわり
みなさま、ホワイトデー、お楽しみください。

31: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 01:54:49.41 ID:Pp47gtExo

嫁萌えたわ
33: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 06:47:45.75 ID:o3PmCymdo

同棲期間は3年なのか4年なのか
微笑ましい二人だった
34: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/05(土) 11:07:35.33 ID:Ze4aaK4q0
乙タインデー
欧米人並みにチュッチュしてるのにはつっこまないでおこう…
35: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/06(日) 00:54:28.75 ID:hdSZjIrLo

うらやましい二人だ
36: 以下、名無しにかわりまして毎日小説がお送りします 2016/03/07(月) 02:28:40.71 ID:nFahQMdz0
正解チュッで笑う

引用元: 夫「ホワイトデーなので報復します」 嫁「くっ…殺せえええ!」

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